黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

免役の話1

2011-02-22 08:28:59 | 健康・病気

免役                                   「免疫生物学」よりと、私の改変

免疫には、自然免疫系と適応免疫系がある。

自然および適応免疫系は、ともにきわめて有効な生体防御システムを構築しているので、潜在的に病原性のある微生物に囲まれて生活しているのに、病気にかかることが比較的まれである。多くの感染症は、自然免疫系によって十分対処されるために病気を引き起こすまでにいたらないが、自然免疫で対処できない場合は、適応免疫系が発動して抑え込み、持続的な免疫記憶を獲得する。だから、自然免疫系で対処できている場合には、免疫記憶は獲得されない。つまり血液中の抗体はできない。よく診療の現場であることであるが、多くの患者さんに囲まれている医師を始めとする医療関係者が、その病気に(例えばインフルエンザ)にかからないで、抗体もできていないというのは、この例である。でもその人は抵抗力が落ちた時にはかかってしまう。抵抗力の落ちる原因は、環境に適応できない時である。

免疫系の細胞は、主に白血球の中のリンパ球で、Bリンパ球とTリンパ球がある。Bリンパ球は分化し、抗体を産生する。Tリンパ球には、細胞を傷害するT細胞と、別のB細胞やマクロファージなどの細胞を活性化するT細胞がある。

病原体はいろいろな場所から体内に侵入し、感染症を引き起こすが、最終的にはリンパ球が抹消リンパ組織(粘膜リンパ組織、リンパ節、脾臓)で、病原体に出会う。病原体は、まず感染巣から侵入するが、マクロファージや樹状細胞に捕えられ、リンパ球に提示される。そこで処理できると、感染は起きないか、そこの局所で終わる。マクロファージとマスト細胞が、防御の最前線で働き、炎症反応(発赤、発熱、腫脹)を起こす。マクロファージは細菌を貪食し、他の食細胞や好中球を動員する。

そこで処理できないと、樹状細胞やマクロファージなどが病原体を取り込み、リンパ管を通って、所属リンパ節へ送られる。そこで病原体はT細胞に認識され、T細胞はB細胞を活性化し、また信号を送って他の免疫系細胞を動員する。

◎自然免疫系                                                        マクロファージと好中球が感染防御の第一線で働く。最初に働く。そこで好中球が増えていることを確認する為、血液中の白血球数を検査する。しかし、ウイルスは感染しても、好中球は増えないので白血球数は増えないことが多い。しかし、一部の病原体は自然免疫により認識されないので、適応免疫系にバトンタッチされ、適応免疫応答が始まるが、始まるまでに4~7日かかる。

今まで書いて来た生体防御の話は、自然免疫系が働く前の段階で、そこを突破された時に、自然免疫系が働き、さらにそこで止まらない時に、適応免役系が働く。適応免疫系が働くと、勝てば抗体ができる。ワクチンはその抗体を産生する為に作られている。だから、いくら生ワクチンと言えども100%の効果は期待できない。その前の段階で処理されてしまえば、免役はできないし、逆に適応免疫系で生ワクチンを処理できないと、副作用が出たり、弱っている人は死に到ることもある。だから弱い人にワクチンを打つことも慎重にしなければいけないし、全く健康な人にワクチンを打っても免疫ができないこともある。               続く。

      

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