■■【一口情報】 リニア中央新幹線の経済効果は?
■ リニア中央新幹線の経済効果は? 2013/09/21
東京と名古屋を40分で結ぶという「リニアによる夢の超高速鉄道」が一歩実現に近づいて来たようです。
NHKの山下和彦記者の解説を基に私見を述べさせていただきます。
◇1 リニア新幹線の経済効果
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの試算によりますと、東京と名古屋間でリニア新幹線が開業した場合の経済効果は「10兆7000億円」と言われています。
試算の基になっているのは「時間短縮効果」です。最高時速500キロで、東京・名古屋を僅か40分で結び、移動時間を劇的に短縮するリニア新幹線ですが、「交通での移動にかかるコストの削減」は「生産活動自体のコストの削減」につながるということを根拠にした試算です。
東京・名古屋間はのぞみに比べて700円ほど高い料金設定にするという想定です。「時は金なり」移動に関わる時間は、「機会損失」であるという考えです。「移動と経済活動の効率化」が「企業の利潤の増加」をもたらし、さらにそれが「所得増加」や「消費拡大」など新たな経済の善循環につながっていくということです。
その効果を積算しますと、10兆7000億円になるというのですが、期間、利用者数等等のファクターが説明されていないために、どうも納得のいかない数値です。
◇2 リニア新幹線の直接的な効果
リニア新幹線の開業で10兆7000億円の経済効果があるという「マクロ」な効果面だけではなく「直接的」な経済効果も見込まれると三菱UFJリサーチ&コンサルティングは言っています。
この面で特に期待を寄せているのが「沿線の自治体」です。
リニア新幹線では、東京から名古屋までの間に、神奈川、山梨、長野、岐阜の各県に1か所ずつ「中間駅」が設置されます。東京と名古屋の大都市圏から「数十分単位」で行き来できるようになれば、人の流れがこれまでと劇的に変わると考えられます。
例えば、東京から恵那峡に遊びに行くといいますと、今では中央本線を利用して、乗り換えを重ねて約6時間もかかります。リニア新幹線であれば1時間ほどで行けるのではないでしょうか。移動時間が一気に減って観光客が増えるかもしれません。
東京・名古屋間が40分といいますと、通勤圏といえる時間長です。中間駅がベッドタウンとなり、その需要が生まれる可能性もあります。山梨県の今井町という地区には、すでに「リニアタウン」という分譲地が誕生していて、値上がりを見越し、好調な売れ行きを見せているということです。
◇3 産業界全体への波及
直接的な経済効果として、リニア本体の建設に関わる「産業界」への恩恵も大きいものがありそうです。
トンネルや基盤の整備に当たる建設会社や資材メーカー、最新型車両の開発・製造を手がけるメーカーや、最新の運行システムを手がけるICT事業者など、幅広い業種に波及効果がありそうです。
「超電導リニア」という世界最先端技術を投入する巨大プロジェクトだけに、「日本発の新たなイノベーション」を生み出すことにも期待が持てます。
これまで新幹線を基に蓄積してきました経験から、車両、路線、運行システムとパッケージにして、海外に輸出しようという動きも進んでいます。
「経済効果を超えて日本が元気になるきっかけになる」と言っているのは日本貿易会の槍田会長です。経済同友会の長谷川代表幹事は「日本の技術を証明することで海外へ展開も」と期待を寄せています。
東京・名古屋間運行開始予定が2027年と発表されていますが、経団連の米倉会長に至っては「2020年東京五輪の際に、せめて名古屋まで乗って実感していただけるように」と、無理な注文も出ています。
◇4 目論見通り行くのか
リニア新幹線は、単なる次世代交通機関にとどまらない絶大な期待が寄せられていて、それに対する準備も進んでいます。
のぞみと比べて700円程度の差というのは、予想以上に安いですね。しかも、上りと下りがそれぞれ「1時間に5本」も運行されると言いますので、利便性も高いと言えます。
東京・名古屋がノンストップの便を中心にダイヤが組まれるようですので、東京のビジネスパーソンにとっては、良い意味でも、ろうどうじょうけんがきびしくなるといういみでも、名古屋日帰りがあたり前のようになるかもしれません。
中間駅のある県では、経済効果が期待されているようですが、単なる通過駅的な面が強く出る可能性もあります。
現在「のぞみ」が担う役割はリニアに奪われ、現在の東海道新幹線はローカル線になるかもしれません。
東京・大阪間の全線で9兆円を超えるばく大な建設費用は、経済効果としては期待できますが、これが全てJR東海の自己負担となるわけで、その重荷は大きいと言えます。コストが低い直線ルートを採用したとはいえ、土地の買収費や地下トンネル工事に関わる費用は、試算通り行くとは言い切れません。
地下数十メートルにある軌道上での事故が万一起こったときの対応はうまくいくのでしょうか。
夢は膨らみますが、「想定外」ということが起こらないように、「専門家」と言われる人には、プロとしての仕事をしていただきたいと思います。
■■【経営コンサルタントの独り言】 世界の牽引者、世代交代はなるのか?
3.11大震災から4年、3.10東京大空襲から70年、復興の様子がメデイアで報じられてます。又、1923.9.1の関東大震災の復興への取り組みも特集で紹介されました。壊されては作り直しの連鎖です。最近ようやく、近代の歴史が表に出てきて、先人が苦労して創り上げてきた社会を多面的に見れるようになってきました。まさに社会の成熟のお蔭、有り難いことです。
戦後70年の節目に、ドイツのメルケル首相が来日されました。共に敗戦国であり、現在の世界経済の牽引車である両国が今後の国際社会のかじ取りについて意見交換をすることの意義は大きいと思います。世界の警察を任じてきたアメリカの力が落ち、中国の経済成長が落ちてきている中で、世界におけるドイツ、日本の役割の重要性が増していると感じます。
一方、目を転じますと、あちらこちらから桜便りが届く春です。地域おこしで「地方に桜を観に行こう」イベントが増えてきました。長年、丹精を込めて維持管理されてきた桜、一瞬で咲き終わってしまいますが、観桜の心のゆとりを持ちたいものです。厳しい寒さの中で蕾を膨らませて、これから競い合って咲く花を愛でるのが楽しみです。
【筆者】 石原 和憲 先生
新環境経営研究所所長
日本経営士協会登録経営士、横浜経営支援センター センター長
大手事務機器メーカーに永年勤務後、経営コンサルタントとして独立。
「21世紀の環境経営を実現する技術コンサルティング ~地球環境に優しい21世紀のモノ作りを実現すべく、リスクマネージメントの視点で企業経営を支援する~」という理念の基にご活躍
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「イギリス王室は、バイキングの末裔である」ということを聞いたことがありますが、その真偽は歴史の読み方により異なるのかもしれません。
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京都 洛北の旅 2015 曼殊院 詩仙堂 下鴨神社 山科 |
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2015年3月、前泊を含め2泊3日の旅でした。旅は実質2日目と3日目ですが、前泊しましたので1.5日のショートトリップでした。
2日目は、修学院を訪問したかったのですが、見事抽選に外れました。何年かぶりに曼殊院と詩仙堂を回りました。最後に糺ノ森(ただすのもり)・下鴨神社にも寄り道をしました。
3日目は、大石内蔵助で有名な山科に行ってきました。
桜には、やや早い時期でしたが、のんびりとカメラを片手に歩いてきました。
叡山電鉄修学院駅下車徒歩約20分 拝観時間 9:00~17:00(受付は~16:30) 拝観料一般600円
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曼殊院門跡は、修学院離宮とともに洛北を代表する屈指の名刹のひとつです。「門跡」という言葉からもわかりますが、皇室一門の方々が住職を務めてきました。このように位の高い寺院では塀に5本の白線が入っています。ここ曼殊院では、勅使門の両側の塀に残っていますので、その格式を今日に伝えています。
曼殊院のサイトによりますと、その歴史は以下のように記述されています。
延暦年間(728~806)、宗祖伝教大師最澄により、鎮護国家の道場として比叡の地に創建されたのが曼殊院のはじまりである。
その後、天暦年間(947~957)是算国師のとき比叡山西塔北渓に移り、「東尾坊」と号した。また、この国師が菅原家の出生であったことから、北野天満宮が造営されると初代別当職に補され、以後明治維新まで北野別当職を歴任することになる。寺では是算国師を曼殊院初代としている。
天仁年間(1108~10)、八代忠尋大僧正が寺号を「曼殊院」と改め、北山に別院を建立された。そして明暦二年(1656)に二十九代良尚親王が入寺され、現在の地に堂宇を造営したのが今日の曼殊院である。 (曼殊院サイトより)
年寄りにはややきつい坂を登りますと、左手に曼殊院を表す石塔が建っています。右手には、武田薬品工業の薬草園とその研究棟があります。
正面の石段を昇った高いところに、西に面して立つのが曼殊院の正門にあたる勅使門です。ここは、皇族しか通ることができません。
素人写真 曼殊院門跡 ←クリック
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まだ、ホームページを訪れたことのない方は、是非訪問してみてください。
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【Wikipedia】 他の天台門跡寺院と同様、最澄(767-822)の時代に比叡山上に草創された坊(小寺院)がその起源とされる。 その後、12世紀頃に北山(現在の京都市右京区・鹿苑寺付近)に本拠を移し、洛中(現在の京都市上京区・相国寺付近)への移転を経て、現在地に移転したのは明暦2年(1656年)のことである。 |
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