人生に勝ち負けは無い

人生に勝ち負けは無い

 

最近耳にする言葉で、「勝ち組、負け組」と言うのがある。

どうやら人生で成功している人と、あまり成功していない人を指しているようだ。テレビなどでも、成功したタレントが、豪華な家を披露して、いかにも成功者のようにふるまっている。

 

人生はそんなに簡単なものではなく、死ぬまで生きてみて、本人がどのように感ずるかである。人からの評価ではない。最近NHKで民芸の陶器のことが語られていた。しかし観点が少し変である。民芸は、柳宗悦によって提唱され、多くの共感者を得た。イギリスの陶芸家バーナード・リーチや河井寛次郎、浜田庄司、棟方志功など多くの作品が残されている。

 

しかしながら、肝心のことは、柳の著書「南無阿弥陀仏」(岩波文庫)に語られているように、一遍智真上人の業績を解説したことにある。その結果余分なことをそぎ落とした美意識が働いて、芸術品ではない民芸の美の「用の美」が成り立っている。

 

残念ながらNHKの番組では、この様な本質については全く触れられていない。現在のマスコミの、受狙いは本質を踏み外している。この様に現代の社会では、本質から離れた価値観がまかり通っている。その結果、若者たちは、何か一つの価値観で物を測ることが普通になっている。その方が手っ取り早く勝ち負けがつけられる。共通試験の東大試験場前で殺傷事件を起こした生徒、無差別殺人事件の多発など、価値観の基準が単純である。

 

人生に勝ち負けは無い。全ては本人の本当の評価による。

 

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子ども家庭庁

子ども家庭庁

 

政府では、子ども家庭庁を新設すると言う。少子化対策や子どもの問題の解決の為の様だ。果たして子どもの問題は解決されるであろうか。

 

現在の子どもたちの多くの問題は、子どもの成長が大人によって歪められていることである。このために子どもが十分に成長していない。また意欲も低い。この意欲の低さが、少子化を招いているが、その点についてはだれも指摘していない。

 

意欲が低いから、面倒なことは避け、結婚しない人が増えている。一人の方が自由であり、快適に過ごせる。また子どもができても、意欲が低いと育てるところでつまずく。子殺しが多くなったのは、この様な原因が大きい。この様な根本原因を考えずに、子ども家庭庁などを増やしても、あまり役に立たない。

 

人生にもっと謙虚にならなければ、日本が改善されることは無い。SDGsなども基本は、エネルギーをいかに使用しなくなるかである。代替えエネルギーで、便利さを持続しようとするのは、本末転倒である。今の日本は、根本をはき違えていることが多い。

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無差別殺人

無差別殺人

 

最近無差別殺人事件が多発している。共通テストの会場にまで及んで、皆さん緊張した様だ。早速ニュースでは、学校の対応や政府の対応が出ている。多くは、原因を究明して再発を防止すると言うものである。

 

中学生の同級生殺傷、大阪のクリニックの放火殺人、京都アニメの事件など殺人が増えている。確かに再発防止には、原因を究明して防止するのが正しい方法かもしれない。しかしながら、原因が究明できるかは疑問が残る。

 

いずれの本人も、自分の心の中を率直に見つめたとしても、無意識の世界までは見つめられない。多くの場合に、親との関係があり、問題点に到達することは困難であろう。中学生の刺し殺し事件の時にも書いたが(昨年、12月2日、7日)、不可能なことは無理をせず、現実を見定めなければならない。

 

共通テストの東大会場に来た高校生も、自分の行動のもとは何なのかは説明がつかないであろう。様々な要因が絡んでおり、単純ではない。分かりやすく説明をしたとしても、その説明が次の事件を制御する役には立たないであろう。それほど複雑な内容である。この点に十分注意しなければならない。

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阪神淡路大震災

阪神淡路大震災

 

今日は阪神淡路大震災から、27年目だと言う。私は、27年前の朝、5時ごろに起きて実習に行く準備をしていた。6時前に地震があったが、大きくなかったので6時ころに出かけて、高速道路を走っていた。しかし、ラジオからは大阪で大きな地震があったという情報だけで、そこから先の情報は無かった。7時半ごろに犬山のモンキーセンターに到着し、雪の中を事務所に向かった。小寺園長が雪かきをしながら迎えてくださり、地震があったね、などと話していた。学生と一緒に園内を歩き、昼頃に事務所に帰ると、阪神淡路大震災のことを初めて知った。

夕方家に帰って、初めて少しずつ全容が分かった。朝は、いろいろの通信網が崩れており、大阪から先の状況が伝わってこなかったようだ

 

前の年に就職した学生が、神戸に居り心配していたが何も連絡がなかった。3日ぐらいして連絡があり、無事でいることが判明した。安アパートの一階で、つぶれた家の下敷きになっていたようである。電話が混んでいたので短い会話で、無事だけを確認した。後ほど聞いたら、かなり危ない状況であったが、無事に切り抜けたとのこと、安心した覚えがある。非常に印象深い、災害であった。

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今年の抱負 2

今年の抱負 2

 

今年は、認知症を楽しみたい。

今日は病院に行って、心臓の主治医に挨拶。

認知症について雑談。主治医のお父さんは、私より5歳ほど上の様だが、認知症になっていると言う。私も認知症が進行していると言ったら、笑われた。

 

昨年の後半には、認知症の判定基準を作った長谷川さんが亡くなった。彼は患者さんを観察して判定基準を作ったが、自分自身の観察はあまり得意でなかったようだ。

 

認知症を自身で観察していると、いろいろと面白いことがある。一般には認知症と言うと、記憶の問題のように思われるが、実際には身体の中ではいろいろなことが起こっている。例えば、視力で言えば、目から入った刺激を、神経が伝達して、映像として構成する。しかしこの過程の能力が落ちると、像がゆがんだり、重複したりする。また脳で考えた行動を、伝達がうまく行かないと行動がずれる。物事を考えて理論を構築するときに、立体の3次元ぐらいから先になると、認知機能が衰えると十分に構成できなくなる。例えば、時間の軸を加えて4次元になるとその先でどのように関係するかが十分に突き詰められない。さらに心の中で無意識の中にどのように落ち込むのかの5次元になると、まとまりが難しくなる。

 

今年は、認知症をゆっくり楽しみたいと思っている。

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今年の抱負

今年の抱負

 

新しい年になると、何か新しくなったような気がする。何も変わっていないのだけれど。

 

いにしへは こころのままに したがいぬ いまはこころよ われにしたがえ

 

こころより こころをえんとこころえて こころにまよう こころなりけり

 

こころをば こころのあだとこころえて こころのなきを こころとはせよ

 

以上は一遍上人のうた

 

こころこそ こころまどわすこころなり こころのこまに たずなゆるすな

 

これは良寛さんの歌

 

 

今年は、無我になるようにしよう。

 

年賀を頂いた皆さん、ありがとうございました。私は無精をしてサボっています。失礼いたしました。

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