kaeruのつぶやき

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バス停の名前に地域史が宿っている。

2017-08-03 23:39:01 | 「てんがらもんラジオ」

 「てんがらもんラジオ」280回は、

http://www.ustream.tv/recorded/106501666

 

今日は、10時半をかなり回った頃視聴しはじめました、初代大警視川路利良のことを向井さんがあつく語っていました。この人については名前と日本の警察制度の生みの親という程度の知識しかなかったので、大変興味深く聞けました。話は地元伊敷地域の歴史など関心事をガイドするもので、私はこういう話を待っていたのですが、その全部を書くとすると、とても一回では足りませんから番組視聴と村永さんのブログ  

てんがらもん旅の途中2017年8月3日 

を見て下さい、ブログには伊敷の話題の場所が写真入りで紹介されてます。


ここでは「大警視」という名前のバス停について書きます。

私がこれに関心を持ったのは、いま逗子の仲間と作っている「六代御前」という小冊子にこんなことを書いているからです。

【 JR逗子駅より葉山方向へ向かうバス路線には、逗子駅より葉山まで18ヶ所の停留所があります。このバス停の名前に歴史上の人物の名前をつけているのは「六代御前まえ」だけです。〜 それだけ旧来より遺跡としての「六代御前」が土地の人々に馴染んで来た証と云えるでしょう。1200年前後と思われる前の事件から紆余曲折を経ながらもこんにちまで、語り継がれ護り継がれて来た積み重ねがあってこその現在です。】

一言付け加えます、六代御前とは平正盛から数えて六代目平清盛の曽孫で1200年くらい前にこの地で処刑されたと伝えられている人物です。

詳しくは、 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/平高清

バス停の写真、

 

さて、こちらは鹿児島県鹿児島市皆与志町のバス停「大警視」です。

「鹿児島市 バス停 大警視」で検索しましたら、

  

この三本のバス停標識は同じ場所で時期が違うのです、バス運行の事業者が違っています。林田バス、鹿児島交通、いわさきバスの三社が読めます。同じ会社が名前が変わったかもしれませんが。もうひとつ「コミュニティバス  あいばす 大警視 かごしま市」が置かれてます。民間会社のバス路線廃止等に鹿児島市が対応したのでしょう。

この場所は大警視川路利良の生まれた所で、石碑には「大警視川路利良誕生之地」と記されています、村永さんのブログからです。

川路は大久保利通と同様大西郷に敵対した者として、鹿児島の人には人気がないとのことです。大久保については昨年鹿児島の旅でも感じたことでしたが川路も西郷暗殺を企てた、というような話があるくらいですから、然もありなんです。

とは言え、誕生之地に碑が建てられバス停に自らの官職名が採用されていることは地域の人々の川路への理解なしには生まれなかったことでしょう。歴史は記憶の継続で、その根底は人と地域へのそこに住む人々の愛情です。

バス停標識の変化が当地のどういう変化を意味しているのか、俄かには断じられられませんが、その変化のなかで明治維新150年を迎えます。川路利良とその時代への理解が一層広がり深まることを期待します。それは川路ばかりでなく今回向井さんが紹介されたガイドマップの全地域に通じることです。

これからの向井さんの旅の話に、各地域の地元の人々の新たな意気込みが紹介されて、よく口にされる間投詞「なんと!」が何度も聞けるであろうことを期待してます。