エアコンで速く冷房を効かせるためには、設定温度を低めに設定した方が良いと信じられているようです。例えば、設定温度を28℃の場合と25℃の場合を比べると25℃の方が速く冷えると。果たしてその真実は?
実は設定温度によらないというのが正解に近いのです。ではどうすれば速く冷えるのかといいますと、それは風量設定を大(強)にすることです。エアコンの吹き出し口から出てくる冷風は、設定温度によらず同じ温度です。一定温度であれば、空気の流量が大きいほど速く冷えることになります。
真実に近いと申し上げたのは、風量が自動に設定されている場合には、設定温度と室温の差が大きいほど風量も大きくなります。ですからこの場合に限って正解になります。
ここで、日常体験したことと矛盾を感じた方がいらっしゃるかも知れません。それは、先ほど吹き出される冷風は一定温度だと言っていたではないか。吹き出した空気が冷えてない時があるではないかということでしょう。 それは室温が設定温度を下回った場合には、冷風を出さないようになっているからです。いわゆる送風運転(インバータエアコンの場合には弱運転)状態になっているのです。そうすると室温が次第に上昇しますので、しばらくすると冷風が出てきます。このようにして、エアコンは室内温度を設定温度近辺に保っているのです。
なぜ、このようなことをテーマとしたかといいますと、省エネ・節電のためには温度設定が大切で、28℃に設定することを推奨されております。速く冷やそうと思って、ついつい低めの設定(例えば25℃)にしがちです。しかし、室温が下がった時に28℃に戻すでしょうか?忘れてしまっているようなことが往々にしてあると思います。このようなことにならないように注意を喚起したかったからに他なりません。
<<参考>>