1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 日本では「結婚は、人生の墓場である」の意味を履き違えている人が多いんだよね。墓場とは死後の安眠の地。その安らぎを結婚で得たと。

2023-05-23 17:39:07 | 法話
【5月25日投稿分】

読者の女性がお寺まで来て「住職さん。ある番組で『結婚したいと思う男性が現れたら、彼のご両親に会いなさい。母親が父親から常日頃、どういう扱いをされているかを、自分のその目で確かめなさい。自分が将来、夫からどの様に扱われるかが、見えてきますから』と。これって、ほんとにそう思いますか」と。「そうだね。これまでに拙僧が接して数多の家族から物申すと、確率は低くはないかな」と。「やっぱり、そうなんですね」と、ため息をつくこの女性に拙僧「結婚相手を決める時、何を参考にすればいいですか、と若い人達に度々問われる事があります。『女性は男性の父親を、男性は女性の母親を、参考にするがいいかな』と答える事が多いですね。親が作った家庭環境で、その親が育てる。親に似た子供が育つ確率が高くなるは、当然の事。子供の頃は、父親や母親の言動を批判していた子供が、いつの間にやら、親と同じ様な人間になっていた、つまり『朱に交われば赤くなる』という事例は、拙僧の周囲にも、少なからずありますよ。勿論、例外もありますけどね」と。

続けて、この女性が拙僧に「他にも伴侶選びで、気をつける事はありますか」と。「倫理論、道徳論を押し付けてくる男性は、厄介かもな。『自分だけが正しい』と思い込んで攻めてくるから、手が付けられんわな。事あるごとにネチネチ小言を。『正論は押し付け過ぎると、優しさが欠ける』という心が欠如してるから、わが子に対しても、頭ごなしに自分の主義主張を押し付ける傾向が」と。すると、この女性、更に大きなため息をついて拙僧に「住職の法話で以前『1人息子の家に、わが娘を嫁に出すな。息子と母親の間に、嫁の入る隙間なし』と。これは、これで、衝撃的な言葉なんですが」と。

対し、この女性に「拙僧が受けた相談の中では、母親と息子がそうなっている関係は、半々くらいかな。母親ベッタリの息子は、つまり『寂しがり屋さん』なんだよね。誰かが横にいて欲しいタイプが多い。専門家の見解では『浮気をする男性は、弱々しいタイプの人が多い。息子の浮気問題にも、母親がしゃしゃり出てくる』と。こういう話を投稿すると、烈火の如く噛みついてくる男性、女性が必ずいるが、人は他人に言われて腹が立つ時は、自分に身に覚えがある事が多いかな。身に覚えがないなら、腹は立たないもんね。最近また、拙僧周囲でも、浮気の話(浮気相談)が増え始めた気配がありますね」と。すると、この女性が「因みに、浮気をしない男性って、どんな人ですか」と。「これもまた、専門家が言ってたが『一緒にいても、つまらない人』が浮気をしないってよ。そりゃ、そうだわな。つまらない男性、魅力のない男性と浮気したい女性なんて、まあ、そうそうは、いないわな」と。ここまで話すと、この女性は、遠くに目線を向けながら「いやいや、今なら、まだ、間に合う。間に合うよ」と小声で自分自身に。

続けて、拙僧、この女性に「因みに、弁護士が言うには、昨今の離婚になる夫婦関係の特徴は、夫の方から『結婚ルール』を決めてくるケースが主と。夫が自分に都合のよいルールを決めると。そのルールとは『結婚式はしない』『お互いの事は詮索しない』『実家との付き合いはしない』『お金の管理は各々、お互いが決まった生活費を入れる』『お互いの部屋に入らない』など。この様な夫は奥さんに『電話番号、貯蓄額、収入額、勤めている会社』なども教えないと。教えない理由は、様々なプライベートを知られたくないから、と。例えば、バツ1で養育費を支払っている事がバレるから、実家には行かせたくないとか。この様な男性は、子供が出来ると『子供の費用は奥さんのお金から』と、払い渋る人が結構に多いと。その様な事情を抱えてるから、最初っから『生活費は、完全折半』と、自分が無理なく生活が出来る様に、明言してくるんだろうね。特に女性側は、しっかりと男性を把握した上で、結婚に踏み切った方がいいかもしれないよね。直情的な恋愛は、危険かもしれないよ」と。

対し、この女性が「弁護士の意見は意見として、住職が受けた結婚、離婚相談の経験から、どんな男女が離婚に至ってる気がしますか」と。「確かに、ルールを決めて結婚するカップルは、長続きしてない傾向があるかな。相手を信用してないから、ルールを作っているのかな。それとサプライズ好きも、また、然りかな。何故か、長続きしてない。武士の時代に、国々で独自のお触れ書きが。国によって箇条数(注意事項)の多い国もあれば、少ない国も。少ないは、国が安定しており、秩序が守られているという証拠。ルールも1つ、2つくらいなら、ね」と。

結婚問題、家庭問題、親子問題、夫婦問題、離婚問題、などの相談を受ける度に、オギャーと生まれて、そこに至るまでの教育が、如何に大事であるかが、わかりますよね。水は必ず、高い所から、低い所へと流れていきます。国を挙げての、根本的な教育環境の見直しが、必要不可欠になってきたのではないかと。

学校講演会では拙僧、常に「街に出ると、両手に荷物を持つ奥様の前を、亭主の威厳を履き違えた夫が、手ぶらで歩いている姿をよく目にする。馬鹿と変わらん。拙僧は家内に荷物を持たせた事がない。頭が高いと言われる人間に、力のある人間などおらん。力がないから、偉そうな態度をとってくる。能ある鷹は爪を隠すもの。能(力量)がないから、爪を剥き出しにして、威嚇してくる。弱い犬ほど、よく吠えるとは、うまく言ったもんだ」と、この様な話を。すると、講演後に奥様達から「あの住職の講演を聞いてから、主人が荷物を持ってくれる様になりました」と手紙で。

次回の投稿法話は、5月30日です。