茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記29年7月24日「がんの疼痛緩和ケアと吐き気の治療。」

2017-07-24 08:20:36 | 日記

がんの第4ステージの方が疼痛緩和と吐き気の治療にお見えになりました。

お医者さんから手術不能、転移ありと言う事で告知され「TS-1=テガフール・ギラメシル・オテラシルカリウム配合カプセル剤
」を処方され鎮痛剤も服用されているそうですが、 化学療法により生じる吐き気と嘔吐、夜間痛が強いため来院されました。

痛む場所は前面部は肋骨下縁から胃の入り口(=中脘)付近、背面部は脊柱から胆兪付近と言う事でした。

治療方法は最初に接触鍼を丁寧に行い、本治は「積聚治療」を順治で、標治法として胆兪・中脘・腹哀を漢方成分入りの棒灸で雀啄後、ビワの葉温湿布で肝臓、腎臓をゆっくりと温めました。

患者さんから『お灸は怖いと思っていましたが気持ちが良い物ですね』との感想がありました。

米国では米国食品医薬品局(FDA)が鍼灸の効果を認めており。鍼灸により様々な疾患が治療されています。

がん治療では、主に以下の症状の管理に用いられています
• 痛み。
• 疲労。
• 化学療法により生じる吐き気と嘔吐。
• 体重減少。
• 不安。
• 抑うつ。
• 不眠。
• 食欲不振。
• ドライマウス。
• ほてり。
• 神経障害。
• 便秘と下痢。
 がん患者さんを対象とする場合、鍼灸は主に従来療法(標準治療)に追加する形で使用されます。

残念ながら鍼灸で「がん」が治ることはありませんが抗がん剤の副作用の緩和やQOLの維持に有効です。


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