原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

圧力容器のもろさを示す「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」が「98度」と国内最高を記録し、未知の領域

2011-11-01 12:11:00 | 未分類

この国と原発:第3部・過小評価体質/4 耐用年数「限りなく」

質問したのは、九州電力玄海原発1号機(佐賀県玄海町、75年運転開始)の老朽化を巡る問題。九電が1号機の圧力容器について、09年時点の状況を分析したところ、炉心からの中性子を浴びることで材質がどの程度もろくなったかを示す「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」が「98度」と国内最高を記録し、未知の領域に入った。この数値が高いと、事故時に圧力容器が損傷する恐れがある。93年時点の56度から一気に跳ね上がり、九電内では「こんなに高いなんて」と驚きの声が上がったという。

(略)

 今、運転30年を超えた原発は福島第1原発の全6基を含め19基に上り、うち日本原子力発電敦賀原発1号機など3基は40年を超えている。これまでの原発の歴史は「想定外」の連続だった。圧力容器内の隔壁や蒸気発生器など、設計時に交換を想定していなかった重要機器で、取り換えが必要になったケースは枚挙にいとまがない。

 今注目されている課題の一つは、原発1基で総延長2000キロにも及ぶ電気ケーブルだ。絶縁体がもろくなって断線すれば、原発を制御できなくなる。全ケーブルの確認は不可能で、細いケーブルは現場で調べる方法すら確立していない。続き

 

毎日新聞 2011年11月1日 東京朝刊

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111101ddm002040111000c.html


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