*『告発!検察「裏ガネ作り」』著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。4回目の紹介
~口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~
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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介
3 検察「裏ガネ作り」の実態 P39~
(前回からの続き)
私が高知の次席検事だったときは、年間の調活予算が400万円あったので、1件5万円であれば80枚、3万円なら130枚の不正な支出伺い書(公文書)と、架空人名義の偽造領収書(私文書)を作成していた計算になる。この作業は簡単なようで楽ではない。たとえば、架空人物であっても同じ名前の情報提供者は、筆跡を同じにしなくてはならないだろう。また、情報提供者は秘密に行動するというつくられた建前から、公園や喫茶店などで情報提供料を渡したことにするため、領収書にコーヒーのシミをつけたりの工作も必要になる。笑うに笑えない話である。
むろんこれらは犯罪だ。虚偽公文書作成、同行使、横領、詐欺などの罪にあたる。ただ検察の犯罪を捜査する機関がどこにもないので、やりたい放題やっているわけだ。
こうして捻出された現金(裏金)は、すべて事務局長が保管する。事務局長は市販金銭出納帳を使って裏帳簿をつくる。そこには、金の出入りや料亭からの請求書、領収書等の証拠書類がすべて添付されている。それを見ると、裏ガネがいつ、どこで、何に使われたかがすべてわかる。事務局長は毎月上旬ころに、私(次席検事)と検事正に帳簿を見せて決済を受けることになっていた。
※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』は、
2016/10/11(火)22:00に投稿予定です。