TMRを今一度見直そう

　釧路中西部管内では農場の規模拡大やTMRセンターの稼働などに伴い、TMR（Total mixed ration=完全混合飼料）を給与する農場が増えてきています。

　しかし、TMRといえども、正しく調製しなければ、思ったような効果は得られなくなります。
　
　そこで今一度、牛が喜ぶTMR調製について考えてみましょう。


TMR調製上の留意点

　飼養管理する上で、TMRは高度な栄養管理を行えたり、省力的に給餌作業ができるというメリットがあります。

　一方、過剰に攪拌し繊維が壊れてしまったり、不十分な混ぜ方では、運び食いされてしまうというデメリットもあります。

　では、これらに留意したTMR調製方法を確認してみましょう。


運び食いを防ぐ

　牛がTMRを前に放り出したり、鼻を左右に激しく振りながら、エサを食べている姿を見たことはありませんか（画像1）。

　それは、牛が濃厚飼料を運び食いしている証拠です。

　運び食いをすると、ルーメンアシドーシスになる可能性もあります。
　
　ですから、運び食いされにくいTMRの調製が重要です。

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1．原料草の切断長を確認します

　牛の鼻の幅以上の繊維の長さがあれば、運び食いできると言われています。
　
　サイレージの切断長が長すぎないか、特に切断したロールや乾草を加える場合は、投入量や切断長を確認します。

　確認にはパーティクルセパレーターが使えます（画像2）。
　
　必要な方は、普及センターにありますのでご連絡下さい。

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2．必要十分な攪拌

　攪拌時間や投入順序が適切でなければ、うまく混ざりません。

　TMRが均一に混ざっていないと、牛は運び食いをします。
　
　しかし、十分に混ざるようにと時間を掛けるほど繊維が壊れてきます。

　繊維を壊さない混ぜ方が大切です。

繊維を壊さない混ぜ方

　混ぜすぎて繊維が壊れると、先端がぼそぼそになったり、細かな繊維が目立つようになります（画像3）。

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　適切な攪拌では、繊維の形がしっかり残っています（画像4）。

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　攪拌時間は、必ず混ざり具合を確認し、メーカーの推奨時間（2～15分程度）を遵守して下さい。

<投入順番>

　繊維を壊さず、うまく混ぜるためにも投入順番が重要です。

　投入順番の原則は、

・小さな資料（粕・粒状）から、大きな飼料（サイレージ・乾草）へ。

・乾いた飼料から、湿った飼料へ。

　となります。

　また、TMRミキサーの種類やメーカー、飼料の種類により様々ですので、必ず取扱説明書を確認し、調整後のTMRを手に取り確認することが重要です。

　以上の点に留意し、牛に喜ばれるTMR調製を実践しましょう。

各通常総会が開催されました

馬事振興会総会

　5月26日（火）、赤いベレーにおいて第34回通常総会が開催されました。

　議案につきましては平成20年度事業報告書、平成21年度事業計画について全議案原案通り可決されました。


酪農振興会総会

　6月2日（火）、仁々志別多目的センターに於いて第45回通常総会が開催されました。

　議案の平成20年度事業報告、平成21年度事業計画について原案通り可決されました。

　本年度は目標乳量50,000トン達成に生乳増産に努力することを確認しました。


乳牛検定組合総会

　6月18日（木）、農協2階会議室に於いて第34回通常総会が開催されました。
　
　議案につきましては平成20年度事業報告、平成21年度事業計画について全議案原案通り可決されました。

阿寒TMRセンター牧草収穫作業開始

　阿寒TMRセンターの1番牧草収穫作業が6月19日（金）より開始されております。

　TMRセンターの牧草収穫も2年目を迎え、収穫面積も昨年より増加し700ヘクタール程の面積を実施する予定となっています。

　本年度は天候が不順であり作業開始時期も予定より遅れ、今後の進捗状況についても影響が心配されますが、現在、良質粗飼料確保のため努力しながら作業を進んでいます。

　今後も引き続き牧草収穫作業が続いていきますので余裕をもって作業にあたり、作業事故には充分に注意して頂きたいと思います。

阿寒町阿寒集落総会

　

6月15日（月）、農協2階会議室において平成21年度阿寒町阿寒集落総会が開催されました。
　議事については全議案原案どおり可決されました。　

　昨年度事業において構内舗装を実施し、家畜防疫を強化しました。

　本年度は最終年となり、協定目標達成に向け事業に取り組むことを申し合わせました。

農作業受委託事業安全祈願祭

　去る、6月2日(火)、徹別格納庫前に於いて、本年度の農作業受委託事業開始にあたって、「安全祈願祭」を行いました。

　本年は、受託面積（1番草）793ヘクタール・22戸と昨年とほぼ同じ作業面積の予定となっており、収穫作業については、6月18日より本格的に稼働開始しています。

　順調に進めば7月上旬には作業が終了する予定です。

　今後、農作業が続いていきますので、農作業事故には十分に気をつけて、作業にあたっていただきたいと思います。

第44回 阿寒釧路家畜共進会開催

　6月3日（水）、阿寒町家畜共進会会場に於いて、第44回阿寒釧路家畜共進会が開催されました。

　阿寒釧路から多数の参加がありました。当日は晴天に恵まれ、各部で慎重な審査が行われました。

　審査員は乳牛の部には細野淳氏（協同飼料（株）ブリーディングサービス部課長）、馬の部・肉専の部には池田国定氏（元釧路農協連生産指導部長）が審査にあたりました。

第44回　阿寒釧路家畜共進会擬賞結果　

(乳牛の部)グランドチャンピオン　



ライルヘイブン　ダーハム　スタンザ ET　安藤浩太朗

(馬の部)最高位　



ホウコウレディー　木村雄二

各部の結果は別表の通りとなっています。(PDF)

和牛研修会

　6月2日（火）、農協2階会議室において和牛研修会が開催されました。

　講師にホクレン生産振興部　考査役　鳥居光隆氏と全農飼料畜産研究所笠間乳肉牛研究所訓子府分場　場長　谷政秀氏を招いて、和牛の飼養管理方法について勉強しました。

　当日は13名の和牛飼養者が参加し、女性の方の参加も多く、熱心に話を聞いていました。