JA阿寒

「農業の発展と地域経済への貢献」をモットーに事業・運営を行っています。

普及センターコーナー

2013-06-03 14:15:00 | お知らせ

暑熱時の乳房炎対策
 夏場は高温による乳房炎原因菌の増殖、暑熱ストレスによる採食量や免疫力の低下など、乳房炎に感染する危険性が増え、経済的にも大きな損失につながります。
 表1は体細胞数と乳量の損失割合を示したものです。
 年500トンの生産量で体細胞30万の場合、損失金額は約320万円にもなります。



1.牛床を清潔に保つ
○除ふん・敷料交換を徹底
 湿った牛床は、乳房炎原因菌にとって絶好の場所です。 
 牛舎内を換気し、常に牛床が乾燥した状態を保ち、除ふんや敷料交換もこまめに行い牛床を清潔に保ちましよう。

○消石灰で消毒を
 消石灰には乾燥・消毒効果あります。
牛床、通路の除ふん後に散布しましよう。
 下表(表2)はオガクズ(100g)に対して各濃度の消石灰を混合し、クレブシエラ菌を接種混合後、30分後、2時間後に菌数を観察しました。
 消石灰を、重量比で3%程度混合すれば消毒効果を上げる事が出来ると考えられます。



2.暑熱ストレスを回避
○牛体への送風・換気
 夏場は熱の発散部位である首から肩(牛の上半身)への送風が効果的です。
 また最近は換気扇の台数を多く設置する事例も見られます。

○新鮮な水を与えよう
 飲水量の制限は乳量、採食量に影響を及ぼします。
 日を決めて定期的に清掃しウォーターカップの弁、吐水量に不具合がないか確認しましよう。

3.牛の採食量や免疫力を高める
○消化率の高い繊維の給与
 刈り遅れの粗飼料は消化に時間を要し、熱発生量の増加、採食量の低下を招きます。
 消化の良いエサを与え、暑熱ストレスを軽減しましよう。

○ミネラルの補給
 夏場は発汗量の増加によりミネラルが不足しがちです。
 分娩前後や高泌乳牛、食欲不振の牛には1割~2割増給しましよう。

○重曹の給与
 夏場は、涼しい夜間でのかため食い、反すうの減少によりルーメンアシドーシスの危険性が高くなるので重曹(100~200g)酸化マグネシウム(50g)を給与しルーメンPHの安定化を図りましよう。


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