ロースの切り身

「戦争」は
パイロットにとっては、
戦闘機に乗って爆弾投下の
「スイッチを押す事」ですし、
僕らは他国で
「テロや空爆」があっても
「福島や沖縄」も
どんなに近くの事件でも、
肉眼で見ない限り
ネットやメディアやスマホを
通しての
「バーチャルな出来事」です。

それは
「肉や魚」が、
まるで最初から
スーパーでラップされて
切り身で売ってる
「物」や「商品」みたいに
錯覚してしまうのと
同じ感覚な気がします。

肉は物体じゃなく、
元々生き物でした。
命がありました。
だけど、
誰がその事を気に留めるでしょう？
命だと思わないから
「命に対する感謝」
も無いわけです。

周りを見渡しても既製品ばかりで
マテリアルがない環境で育ってます。

どうすれば、
バーチャルな感覚が
リアルになるのでしょうか？

豚ロースの切り身に
命があった事が連想しにくければ、
自分のロースの切り身が
店頭に並んでたらどんな気分でしょう？
（ここで大抵みんな笑いますが、
冗談じゃなくて）

その延長線上に、
スマホで起こる出来事や
我関せずで済ませている出来事を、
我が身に置き換えて想像する力が
備わると思うのです。

我関せずで済ませられると言う事は、
人の痛みが想像出来ない人なだけです。
きっと食べ物に感謝もないでしょう。

僕らは既に
バーチャルな世界の人間です。
イマジネーションが
欠乏しないように。

アルバロ

フラメンコの歌い手
アギラール・デ・へレス
（アルバロ）
が今日、
亡くなりました。
ご冥福をお祈りします。

とても印象深い人です。

彼と初めて仕事したのは、
フラメンコの発表会でした。
会うなり
いきなりケンカしたのを覚えてます。
僕が生意気だったからです。

その後は色んな仕事を重ねて
誤解も解けて仲良くなりました。
彼の純粋さや寂しさも分かりました。

カンテについて
勉強が足りない僕を
いつも叱りながら、
でもとても辛抱強く
一生懸命、情熱的に
教育してくださいました。

ライブのリハが終わって
本番までに時間があると
僕を教育する為に
カラオケに連行しました。
そんな人は今まで居ません。
とても純粋で優しい人でした。

まだまだ教わりたい事が
山ほどありましたが、
彼が教えてくれた感覚を大切に
これからも精進していきます。

本当にありがとうございました。
あなたに会えて良かったです。

彼が亡くなる三日前、
新宿の人混みで彼とすれ違いました。
お別れを言いに来てくれたんですね。

アルバロ、ありがとう！

殺人の肯定

殺人を肯定するには
相当の理由やエネルギーが
必要です。

だって殺人は、
モーゼの十戒の時代から
「良くない」
と禁じられています。

国で禁じているクセに、
国民に
「殺人をしてください」
って無理な相談じゃないですか。

だから、その矛盾を通すには
大義名分か圧政が必要なんです。
どっちにしても国民を
騙してるんです。

だって、人殺しは悪い事だもん。

人殺し

戦争って人殺しをカッコよく
言ってみただけでしょ？

人殺しでいいんじゃないですか？

「戦争賛成」
だと良く分からないけど
「人殺し賛成」
だと、危ない人たちでしょ？
そいつらが平気で街を
彷徨いてるんですよ、
危ないでしょ。

武器輸出も
武器の製造も
人殺し賛成も
殺人幇助罪とかにならないの？

トリコロール叩きすぎ。

フランスでテロが起こりました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

哀悼の為に
Facebookのプロフィール写真を
トリコロールにするのが
一斉に広まったら、
「じゃあ中東の人はどうなんだ？」
と非難を受けて、
みんながまた一斉に辞めてしまいました。

ちょっと待って！

みんな善意や優しさからやったんですよ？
人が傷ついたら哀しい、
と自然に思ったからそうしたわけです。
「テロと戦え！」
と思ってやったとは思えません。

日本人にも他国の人の哀しみまで
思いやる心が芽生えかけてたのに、
なぜこんなにも
バカにされる必要があるのですか？

「差別だ、流されやすいバカだ」とか、
傷ついて萎縮してしまうじゃないですか。
みんな戦争が嫌いな
せっかくの仲間なんです。
増えてたんです。

優しく言ったらいいでしょ。
「トリコロールやるなら、
反戦のメッセージにしようね」
とか。
「じゃあ、中東で死んだ人たちにも
哀悼を示そうね」
とか。

別に悪い事したわけじゃないんだから、
何か変な所があっても
徐々に理解していけばいいし、
良い方に導いてあげたらいいじゃん。