フラメンコギタリスト 渡辺イワオ 

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古本は嘘をつかない

2015-04-12 | 日記
古本は
嘘をつかない。

みんなどんなに屁理屈こねても
大抵はお金や欲の為で、
その為なら
驚くほど平然と人や世界を騙せるわけで、

どんなに善人面してても、
美人の腹の中も、
アーティストだの
企画だのコラボだのも、
ボランティアだの
政治家も食品も、
Facebookも
大半は信用出来ない。

僕が信じられるのは、
良い人間と
古本と
寿命が来る事くらい。

ボロボロの岩波文庫を発見して、
「おお、この人はこんな本を
書いてたのか!
これは絶版だから貴重だぞ、え?百円!」
とか言って
ギターを背負って歩いています。

古本は嘘をつかない。
CDやDVDもデジタル化で
買いに行く手間が省けたみたいですが、
本は本であってデータではないから
電子書籍はなんか不自然。

第一、みんな何でそんなに
色々買いに行く手間を省くほどの
分刻みのタイムスケジュールなんですか?

「じゃあ、何か?
あんたは今年大ブレイクのお笑い芸人で
寝る間もないとか、
総理大臣か何かか?

本屋くらいな、、
直接行けばいいだろ!
ドンドン労働力がいらなくなって
本屋がなくなるだろ!」

電車で電子書籍とか読んでる人を見ると、
「じゃあ、読まなきゃいいのに、、」
って耳元で幽霊みたいに
囁きたくなります。
(余計なお世話)
それか、
「そんな風に使うなら、返して!」
っていきなり車内で叫んで
iPodを取り上げて、
警察沙汰になると思います。

iPodで映画とか見てる人が居ると、
「なんで帝都大戦のDVDだけ
どこにも売ってないんだよ!」
と言ってiPodを破壊して
また警察沙汰になると
思います。

でも映画はデータで良くても
本は本。
古本が良い証拠で、
リアルな存在で
呼吸して残ってきた物です。
いわば生き物です。
そして無くならない物です。

活字離れが進んでるから、とか、
何か嘘くさい。
本までデジタル化したら良くないよ。
だって物として残らないじゃない。

そしたら後世は、
この守銭奴とペテン師と
バーチャルに囲まれた暮らしに
ふと疑問を持った時に
一体、何を信じればいいんですか?
本物はどこにあるんですか?
(本の物、と書いて本物と読むのか!)

本までデータで良くなったら
統括しやすいから、
何を読むか、
何を世に出すかまで
誰かの意向が
反映されたりするかもよ。