くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

佐伯一麦講演会

2008-12-30 06:54:30 | 〈企画〉
今年は、佐伯一麦氏の講演会にも行ってきました。彼が言うには、ペンネームをもつ人は別の自分を作りたい人なんだとか。で、佐伯は本名なので、こういうつけ方をするのは実生活を踏まえつつもどこか突き放した作品を書くことが多いのではないかとのことでした。例えば「鉄塔家族」では、発想の起点は自宅の隣に建てられた鉄塔だけど、作品中に「仙台」という名詞はあえて使わず、抽象的な場所として描いたというようなことも、これと関わりがあるのかもしれません。
若いころ、図書館に通いつめていた日々が、後に「一高の図書館の本を全部読んだ」という大袈裟な伝説になってしまったのだとか。でも、彼の話を聞いて、三十年前の高校生にはそういう硬い本を読みふける生徒が今よりずっと多かったのではないかと思いました。わたしも図書館で純文学一通り読みましたよ。小学生のときは古典の訳本、デュマの「椿姫」が好きでした。高校では川端とか。あ、ヤングアダルトも読んでましたけどね。
佐伯さんは小説というものについて「言葉にしにくいものをなんとか言葉で表現するもの」と言っていました。目に見えないもの、意識していないけれど確かにつながっている関わりを書いていきたいそうです。 実は「ピロティ」しか読んでいないのです……。今度他の本も読んでみるつもりです。
あ、書店員をしていたときに北島三郎に頼まれて、息子さん用の参考書を揃えたことがあると言っていました(笑)。


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1 コメント

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Unknown (ミリオン)
2024-04-15 22:44:03
こんばんは。
素敵な作品ですね。見るのが大好きです。頑張って下さい。今日は、アケミ食堂に行って、「虎に翼」の第11回を見てきました。

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