くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

2020ベスト

2020-12-31 06:19:50 | 〈企画〉
今年はバレーにかまけていて、ブログ書いてませんでした……。読んでないというわけではなく……。
書いてなかった作品中心に、今年のベストを選んでみます。

1「ハイキュー!!」古舘春市
今年完結を迎えた、言わずと知れた長編バレーまんが。
バレーへの愛と情熱に溢れている!
完結記念に仙台市体育館で試合が行われたり、原画展があったり、参加型の企画にもわくわくしました。
仙台をバレーの町にしてくれた名作。
妹の夏ちゃんが新山女子の選手になったらしいから、第二部として連載してくれないかなー。

2「彼方のゴールド」大崎梢
スポーツ誌「ゴールド」に異動することになった編集者の目を通して描かれる、アスリートの苦悩や憧れ。もう一話一話が輝いていて、大崎さんの真摯さが伝わってくるのです。
東京オリンピックを踏まえた作品なので、これを読んだときには(1月)よもや延期とは思ってもみませんでしたが……。

3「水底の橋」上橋菜穂子
名作「鹿の王」のアナザーストーリー。名門の血を引く医師とその恋人を中心に、禁忌とされる医療をめぐり行われる陰謀と解決を描きます。
厳然と横たわる身分差を、知識人であるはずの二人でも打ち破ることができない。その憂鬱が、ラストで晴らされます。
静謐でひたむきな思いに心引かれる一冊でした。

4「パラ・スター」阿部暁子
パラリンピックで活躍する車椅子テニスプレイヤーと、彼女を支える整備士の話、というとスポーツ誌の特集記事みたいな関係ですが、二人は中学からの友人であり、一見ヘタレに見える百花が、クールビューティーの宝良を支えており、築き上げてきた友情と信頼に胸が熱くなります。
試合シーンもかっこいいし、整備士の先輩や会社の皆さん、テニスのコーチ陣等々魅力的な人物像で溢れています。
パラリンピックの舞台に立たせてあげたいな……と思いつつ。

5「タスキメシ 箱根」額賀澪
前作で親しんだキャラクターが出てくることもあり、もうばんばん彼らの思いが伝わってきます。
箱根駅伝を舞台に、スポットが当たるアスリートではなくチームのマネジャー的な役割を担う大学院生が主人公なのがすごい。(弟と友人がオリンピック候補選手ではありますが)
彼の作る食事が、これまた美味しそうなのですよ!

6「高校バレーは頭脳が9割」田中夕子
高校バレー界の名監督五人に聞く、チームづくりの秘訣。
技術を鍛えるのは人を磨くことにつながるのだなあ、と。
プレー哲学が感じられて、すごい面白かったです。
その高校出身のプレイヤーを知らなくとも充分楽しめるので、もっと理解してから読み直すと更に深まるかも!

7「発注、いただきました!」朝井リョウ
様々な企業のPR冊子に依頼されて書いた短編をまとめた作品集。
JRAなのにバレーをモチーフにした作品とか! これがすごくいいのですよ。短い中に凝縮されている。続編希望。

8「鬼を飼う」吉川景都
10巻で完結しました。ラストシーン、映画みたいですごくよかった。
鷹名とアリスをはじめ、全員が収まるべきところに収まったという感じ。
ストーリー全体もいいですが、ちょこちょこ入ってくる鬼獣のエピソードが好きです。ふっと息がぬけるようなものも、しみじみと感じさせるようなものもあるので。

9「お誕生日クロニクル」古市一絵
誰にとっても幸せな日、とはいえないであろう誕生日。
嫌な思い出があったり現状に不満だったりして屈託を抱える人々の思いを「誕生日」に絡めて描いた連作です。
先行する話で少し影があった美術講師や、地味な小学生、その母のマイペースヤンママといった人物が、ラストでは少したくましくなっていることにほっとします。
お誕生日おめでとう!

10「二百十番館へようこそ」加納朋子
二百十番館、いわゆる「ニート」が集うハウスです(笑)。
ゲームに依存して、まともな社会生活が送れなくなった主人公は、伯父の遺産という保養所を譲り受けます。
とりあえず下見のつもりで島(にあるのです。これは後のトラブルに関する重要な伏線)に出かけますが、なんと自分の荷物がすべて送られてくる! 両親は引っ越したとも言われ、仕方なく自活することに。
一人ではつらい。なんとか同居人を……と考えた彼のもとに集まった個性的なメンバーと、ユニークな生活が始まります!

やっぱり、スポーツ関連が多いですかね。
自分の趣味としては悪くない年でしたが、やはりコロナに振り回された一年としか言えません。
2021年はよい年でありますように。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿