「ソニン」の巨山外伝「予言の娘」(講談社)です。わーい。
書店でみつけて、図書館に入るのを待っていました。北の大国巨山の姫イェラの視点。正妃の娘でありながら厄介者扱いされて育った彼女が、何故継嗣となったのかが描かれています。
イェラは本編でも、妙に無愛想なのに魅力的で気になる存在でした。大きな白い犬・ムサを従えて、冬枯れた地を歩く彼女の孤高さ、気高さ。そこに潜むものを育んだのは、魅力的で策略家の父王と、三人もいる側室たちを意識するあまりなんとか王子をとやっきになる母です。
母の愛を求めていたイェラは、王女として生まれた時点でもはや自分が眼中にもなかったのだということを思い知らされます。「あれはわたしの母ではない。どこにもいないわたしの兄や弟の母だ」
淡々と日々を過ごすイェラの前に、三人の異母兄弟が現れます。王族の血を引く母をもつオルム王子、商人の娘を母とするタウム王子、地方の有力者の娘だった母から生まれたカナン王子です。イェラは乗馬が得意なのに狩りを好まないカナン王子と親しくなりますが、不慮の死にあってしまいます。実のところカナンはある秘密を抱えていました。それを守ろうとして命を落としたともいえます。
また、天文台の星読みであるフェソンとの交流も、イェラにとっては大切なものでした。しかし、父からそれを禁じられるようになります。
母親や兄弟たちのように、巨山を統治する王として君臨したいとは、イェラは全く考えていません。彼女は学ぶことを大切にしていて、書物を読んだり自分の頭で考えることが好きなのです。母親方の祖父に声をかけられたり、兄たちから陰謀をしかけられたりしますが、基本的に欲望からは無縁の人物です。
彼女の静謐な潔さが、しみじみと味わい深く感じられました。策略にはまってピンチに陥りながらも、切り抜ける力。風変わりな王女の魅力を感じます。
やっぱりこの装丁がいいんですよね。本編はノベル版が出ていますが、絵柄が全く変わって驚きました。本棚に並べるなら断然単行本ですね。装画は唖々砂(アーサ)さんです。
書店でみつけて、図書館に入るのを待っていました。北の大国巨山の姫イェラの視点。正妃の娘でありながら厄介者扱いされて育った彼女が、何故継嗣となったのかが描かれています。
イェラは本編でも、妙に無愛想なのに魅力的で気になる存在でした。大きな白い犬・ムサを従えて、冬枯れた地を歩く彼女の孤高さ、気高さ。そこに潜むものを育んだのは、魅力的で策略家の父王と、三人もいる側室たちを意識するあまりなんとか王子をとやっきになる母です。
母の愛を求めていたイェラは、王女として生まれた時点でもはや自分が眼中にもなかったのだということを思い知らされます。「あれはわたしの母ではない。どこにもいないわたしの兄や弟の母だ」
淡々と日々を過ごすイェラの前に、三人の異母兄弟が現れます。王族の血を引く母をもつオルム王子、商人の娘を母とするタウム王子、地方の有力者の娘だった母から生まれたカナン王子です。イェラは乗馬が得意なのに狩りを好まないカナン王子と親しくなりますが、不慮の死にあってしまいます。実のところカナンはある秘密を抱えていました。それを守ろうとして命を落としたともいえます。
また、天文台の星読みであるフェソンとの交流も、イェラにとっては大切なものでした。しかし、父からそれを禁じられるようになります。
母親や兄弟たちのように、巨山を統治する王として君臨したいとは、イェラは全く考えていません。彼女は学ぶことを大切にしていて、書物を読んだり自分の頭で考えることが好きなのです。母親方の祖父に声をかけられたり、兄たちから陰謀をしかけられたりしますが、基本的に欲望からは無縁の人物です。
彼女の静謐な潔さが、しみじみと味わい深く感じられました。策略にはまってピンチに陥りながらも、切り抜ける力。風変わりな王女の魅力を感じます。
やっぱりこの装丁がいいんですよね。本編はノベル版が出ていますが、絵柄が全く変わって驚きました。本棚に並べるなら断然単行本ですね。装画は唖々砂(アーサ)さんです。
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