くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

2018年ベスト

2018-12-31 06:41:52 | 〈企画〉
 今年のベストです。

1 「宮部みゆき 全一冊」
 30年記念本。わたしは宮部さんの対談が大好きなので、読みごたえがあって嬉しい。「この世の春」の挿絵や、新潮文庫の表紙カバーイラストコレクション、短編、エッセイなど盛りだくさん。少しずつ読んでいるのでまだ完読していません。
 今年は「あやかし草子」も良かった。

2 「BOOK BAR」杏&大倉眞一郎
 自分の読んだことがある本を、お二人がどう読んだのか気になります。ブックリストを読むと、「えっ、この本を大倉さんがセレクト?」とか「杏さん、あんなに多忙なのにすごい読んでるよね」とかいろいろ考えます。自分のがほしい。

3 「すずしろ日記」山口晃
 今年は山口さんに夢中でした。画集も買っちゃった。まんがエッセイの味が独特で、「かみさん」とのやりとりが楽しい。

4 「烏百花」阿部智里
 どの作品もすごく良かった。もう、泣きました。コミカライズ、別冊付きのを買いましたよ。阿部さんが、このシリーズを大事にしているのを感じました。

5 「面白い本」成毛眞
 成毛さんはノンフィクションものの中枢をピックアップして紹介してくださるので、つい引き込まれてしまいます。語り口もいい。山口さんを読もうと思ったのも、これがきっかけ。「続」も買いました。

6 「後宮の烏」白川紺子
 オリエンタルファンタジーの傑作。装丁もストーリーも素晴らしい。続きも早く読みたい。そして、みんなに読んでいただきたい。

7 「2.43 春高編」壁井ユカコ
 バレーが好きだなーとしみじみ感じる一冊。作中の時間はそれほど経過しませんが、登場人物たちの成長を感じます。特にチカ。信じられる人がいるって、いいな。

8 「ちどり亭にようこそ」十三湊
 四巻で完結しました。京都を舞台に、お弁当屋さんを営む花柚さんの物語。一途さがいいよねぇ。

9 「サトコとナダ」ユペチカ
 異文化について、わたしたちは気づかないことが多いのではないかと考えさせられます。日本人のサトコと、イスラムの女の子ナダとの生活。四巻をつい先ほど読み終わって、ますますいいなーと思いました。

10 「五日市憲法」新井勝紘
 千葉卓三郎を探しあてるドラマチックな文献研究。
 新井先生はたくさん著作があるイメージでしたが、深沢家の蔵から始まるこの出来事を一冊にまとめたのはこれが初めてと知り、驚きました。発見当事者としての重みを感じます。

 番外編。
 似鳥鶏「十年鶏」。似鳥さんの作家業十年を記念した小冊子です。ほしくてほしくて、昨年出た著作全部買いました。
 各シリーズの設定を生かしたショートストーリーとか作家さんのコメントとかが載っています。
 わたしは「戦力外捜査官」の捜査手帳が好き。
 写真もちょこちょこ載っていますが、やはり長身ですよね。実際なんセンチなのでしょうか。

 そして、今年最もインパクトがあったのは、コンチャ・ロペス=ナルバエス「太陽と月の大地」……。
 読書感想文の課題図書でした。スペイングラナダで、宗教戦争の中展開する悲劇。すごく読みにくかった!
 ところが、あとがきに「二人の悲恋の物語、いかがでしたか」とか書いてあって愕然。
 悲恋……? そんなこと一ミリも思わなかったのですが、読解力が足りなかったのでしょうか?
 

「草原のコック・オー・ヴァン」柴田よしき

2018-12-30 10:40:31 | 文芸・エンターテイメント
 ……うーん?
 結構期待して読んだのです。でも、読後感が今一つすっきりしない。前作もこんな感じだっけ?
 柴田よしき「草原のコック・オー・ヴァン 高原カフェ日誌Ⅱ」(文藝春秋)。
 百合が原高原でカフェを営む菜穂。二年目の冬を前に経営の不安を抱えています。何しろ、冬は客足が途絶える。近所の人は来てくれますが、安定しているとはいえない。
 そんなとき、今まで買い手がつかなかった農地に東京から来た若い男が住み着きます。森野大地。もともとその農地は、彼の祖父母が葡萄園を営んでいたものです。
 アパートなどはない高原で、テント生活をしながらワインづくりを目指すのです。
 大地は、かつてメジャーロックバンドのギタリストであり、曲の大半も書いていました。しかし、彼の脱退でバンドはうまくいかなくなり、ヴォーカルのカンが自殺してしまったのです。
 大地の行動をネットで知ったファンが菜穂のカフェに来て、彼にコーヒーを掛けたことも。
 やがて、大地が大麻を育てているという話までネットに書かれるようになりますが……。

 あらすじを書くと、どうしても大地寄りになりますね。菜穂がカフェを軌道に乗せたいと、結婚式の二次会やおせち料理のデリバリーを始めたり、牧場の南さんがいろいろ助けてくれたり、恋人の涼介が仕事で失敗したり、ホテルオーナーの田中さんがアドバイスしてくれたりといろいろあるのですが。
 でも、大筋としては、菜穂が大地のことを気にしている部分が大きいと思います。
 大地の祖父母は、なぜ百合が原から出ていったのか。
 大地は、なぜバンドをやめたのか。カンの死は、本当に大地のせいなのか。
 その結果(?)、菜穂は近隣の方(涼介のことを気に入っているおじさん)から苦言をうけたり、噂を流されたりします。
 菜穂は涼介と結婚することにします。大地は菜穂への思いを告げますが、二人の結婚を心から喜ぶのでした。

 何がいちばん気にさわるかというと、台詞がいちいち長いんだよ! というところかな。 
 菜穂が気にしていたことは、大地が話してくれますが、台詞がずーっと続くのです。1ページずっととか、ちょっと置いてまた続くとか、そんな感じ。
 続編あるのでしょうか。前作は、こういうカフェに行ってみたいと思ったけど、常連さんが多すぎて馴染むのは難しそうです。
 お料理はすごく美味しそうなんですが。
 ところで、24ページに「豆のカレーは人気メニューで(中略)最低でも三種類、多い時は七種類も入れて作る」、109ページには「レギュラーメニューでよろしければ、高原野菜のカレー」と書いてあるのに、205ページでは「確かにカフェにカレーがなかったのは盲点だったわよね」、「でも定番メニューにするなら」というやりとりがあるのはなぜなのでしょうか。

 ちなみにコック・オー・ヴァンとは鶏肉の赤ワイン煮込み。大地のおばあさんの得意なお料理だったそうです。

「2.43 春高編」壁井ユカコ

2018-12-26 21:54:51 | 文芸・エンターテイメント
 きゃーっ! 待ちに待った「2.43 春高編」(集英社)!
 ということで、書店で見つけて即買ったのです。ただ、読むのがもったいなくてちびちびと読みました。
 福井県代表となった清陰高校バレー部。黒羽家で用意したバスで上京します。マネージャーは、女子の末森さん。
 強豪高校がそろうブロックで、快進撃を続けるのですが……。
 さすがに全国大会。魅力的な試合ばかりでした。
 わたしは箕宿の弓掛くんが好き。小柄ながらユースのエースで、スパイクがすごいかっこいいんです。
 親友の景星学園主将浅野もいい味出しています。
 スポーツの描写って、難しいですよね。リズミカルに迫力ある描き方で、とても面白い。
 チームサイドによって選手の名称が変わるのが、興味深いです。(清陰サイドなら「佐藤」、景星サイドでは「豊多可」のように)
 人数が少ない清陰ですから、次々とピンチがやってきます。でも、それを切り抜けていくのがいいんだなあ。
 たまらなくなって、途中で集英社の特設サイトを見ました。ショートストーリーが載っています。春高出場のテレビ撮影とか、キャラクター好きな人には楽しいと思います。
 ただ、キャラクター紹介のところの小田のイメージイラストが、わたしとはずいぶん違っていてショック……。
 わたし、小田は小柄で筋肉質のイメージなんです。
 また、壁井さんへのインタビューでは、ラストに関する重要なネタバレが……。
 笹尾と弓掛が活躍する大学リーグ戦が読みたいなあ。(わたしがバレーファンだったとき、最も好きだったのが大学でした)
 わたしはラリーポイント制になる前のファンです。スコアもつけられます。しばらく観戦も行っていませんが、やっぱりバレーいいよなあ、と思うのでした。

「海街diary」吉田秋生

2018-12-25 19:40:23 | コミック
 最終巻読みました。
 吉田秋生「海街diary」(小学舘)、9巻完結です。
 連載は2006年スタートだそうですが、うちの娘生まれた年だよ! 今、娘は中学生。すずちゃんの三年間は長いっすね。
 1巻から読み返してみました。しかし、6巻だけ見つからない。
 風太が最初からすずのことを意識していて、ちょっとしたことで固まるのが面白い。
 すずの新しい出発で幕を閉じますが、江ノ電のラストシーンがしみじみと胸を打ちます。

 鎌倉の街と、広がっていくキャラクターたちの関わりに、親近感を覚えます。
 わたしは誰がいちばん好きなのかな、と考えると、やっぱり風太とヤスかなー。姉妹では幸が好きです。

 最初のシーン、佳乃のケータイから始まります。
 で、後半では風太がスマホをほしがる場面とか、「ニャイン」でやり取りするのとかありますよね。十年以上連載していると、こういうところに時代の変化が出ますね。

 ところで。
 やっぱり、これは「ラヴァーズキス」も読まねばなりますまい。
 そしたら、この二作時期的にはほとんど同じなんですね。智章が小笠原に行く直前、風太も中二です。
 高尾に想いを寄せる緒方が、マサの兄だと知って驚きました。そ、そうだったか……。 
 ヒロインの髪型がソバージュなのですよ。スマホと両立する?

 9巻の番外編もとても良かった。自分の可能性を、大切にしたいと感じました。

「絶対解答可能な理不尽すぎる謎」未須本有生

2018-12-24 16:27:35 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 結構どこの図書館に行っても見かけるので、なんとなく気になっていました。
 未須本有生「絶対解答可能な理不尽すぎる謎」(文藝春秋)。
 作家の高沢、映像作家深川、警察の官僚園部、ワイン評論家の鷺宮、編集者小野寺、エンジニアの沢本(女)、そしてデザイナーの倉崎。
 彼らがとある謎解きで知り合い、その後も誰かの抱く謎をお互いに解くことで親しくなっていく物語です。
 ワイン、薔薇、熱帯魚など雑学にも詳しくなれますよ。
 わたしは若手作家さんが求めるワインを探求する「評論家 鷺宮聡氏の選択」が面白いと思いました。
 イラストレーターのササクレさんのキャラクターが印象的です。(袴姿で打ち合わせに登場します)
 この本も、オオタガキフミさんのイラストが効いていますよ。

「出会い(中略)本をすすめまくった1年間のこと」

2018-12-23 19:25:12 | 書評・ブックガイド
 娘がキャラクターグッズをほしいというので、ヴィレッジヴァンガードに行きました。しかし、お目当ての品は売り切れ。
 わたしは隣の東山堂でまんがを二冊買い、その後台風厨房でランチをして帰ってきました。
 ヴィレッジヴァンガードといえば、花田菜々子さんの本を読んだことを書いていなかった。
「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」(河出書房新社)。
 あんまりものすごいタイトルなので、最初に本屋で見かけたときは躊躇したのです。
 でも、じわじわと気になって。
 新聞の文化欄に紹介されていたこともあって、結局買いました。
 本の出始めの頃って、そのあと出会えるかどうか分からないので、気になったら買わないと。
 紹介されているリストを見ると、わたしの読書傾向には全く引っかからないラインナップなんですが、まあ、これはわたしもすすめてもらう気持ちで、と思いまして。
 念のために触れておくと、花田さんの所属する出会い系サイトは男女交際に限らず、コミュニケーションの広がりを目的としたものらしいです。(男女交際目的の人も現れたようですが)
 離れの本棚に入れてしまったので、細かいことは忘れてしまいました。
 ただ、心から仲良くできる男性と知り合ったり自作の小説を送りつけられたりと、かなりインパクトがありました。
 とても好きな書店さんの話が気になって、図書館で「ガケ書房の頃」を借りようか悩んだこともありました。(まだ借りていません)
 そして、オススメの本も読んでいません……。
 わたしにだったら、どんな本がすすめていただけるのか。
 いや、でもわたし、冷静に考えるとヴィレッジヴァンガード肌に合わない(空気感のためか具合悪くなるため、もう何年も行ってなかった)ので、難しいかもしれません。

「BOOK BAR お好みの本、あります。」

2018-12-21 23:14:34 | 書評・ブックガイド
 杏さん、好きです。この本に出会って、ますます好きになりました。
 杏&大倉眞一郎「BOOK BAR お好みの本、あります。」(新潮社)。お二人がパーソナリティーをつとめるラジオ番組で紹介された千冊余りの本から厳選した五十冊を収録しています。
 わたしが読んだことあるのは、「カラフル」「乙嫁語り」「世界屠畜紀行」「おさん」くらい。「食う寝る坐る 永平寺修行記」は持っています。
 軽妙なおしゃべりに魅力され、わたしも読んでみたいと思うのです。これだけ重複しないのだから、わたしと読書傾向が違うのかも……、と思わないでもないですが、巻末のリストだとわたしの大好きな本もかなり紹介されているので、読みがいがありそうです。
 特に気になるのは髙橋 秀実「おすもうさん」、清水浩史「秘島図鑑」。
 以前雑誌で読んで興味を持った「たべもの起源事典」、杏さんのオススメだったか! とも、思いました。
 お二人とも本が好きなのですね。とても楽しそうなおしゃべりで、ラジオを聞いてみたくてたまりません!
 でも、放送時間、わたしは寝ているかと……。
 ホームページをお気に入り登録することにしました。ふふふっ。

「ちどり亭にようこそ」十三湊

2018-12-19 20:06:37 | YA・児童書
 空腹で倒れた学生が、店主の料理に救われて一緒に働くようになる。「ちどり亭にようこそ」(メディアワークス文庫)と「ゆきうさぎのお品書き」(集英社オレンジ文庫)って、シリーズの出だしが似ていますよね。しかも、どちらもカバーイラストはイシヤマアズサさんなんです。
 「ちどり亭にようこそ 彗星の夜と幸福な日」。
 花柚さんと総一郎さんの結婚までの様子が描かれています。
 ちどり亭を続けたい花柚さんですが、婚家ではあまりいい顔をされないため、やがては彗太に引き継ぐが学生のうちは手伝うという名目で働くことにしたのです。
 
 総一郎のおばあさんに彗太がお弁当を作る話や、松園さんが隣のおじさんと張り合う話、そして結婚式のお料理の話で大団円を迎えます。
 カレンダーも七十二候が一巡り。わたしは先日二十四節季のマスキングテープを買ったので、親しみを感じます。
 それから、今回総一郎視点の番外編がついてます。ハートのお弁当!
 二人の想いや、周囲の人々のあたたかさを感じました。
 あとがきで、読んで料理がしたいと思うような本を書きたかったと十三湊さんはおっしゃいます。
 わたしもお弁当づくり頑張ろうと思って、翌日は彗太の黄金メニュー「かにかま入りの卵焼き」を作りましたよー。

「猫と狸と恋する歌舞伎町」額賀澪

2018-12-18 05:48:41 | YA・児童書
 ぬ、額賀さん……。
 なんかものすごい展開に目眩を感じたのは、わたしだけなんでしょうか。
 売れる本を目指してあれこれ研究された結果が、これ? 
 主人公「俺」こと谷中千歳は化け猫。しかも雄の三毛猫という変わり種。高い変身能力で、現在は大学生として過ごしています。ただし、金色の猫目だけは変えることができません。
 彼が付き合いはじめたのは、愛宕椿というドーナツ屋のアルバイト。けれど、正体を明かすわけにはいかず、悩んでいます。
 ある日、椿のアパートに近づく不審な黒スーツの男が。それを探ろうとして、まんまと捕まってしまいます。
 連れていかれたのは愛宕組という歌舞伎町の任侠団体。なんと椿はそこの組長の娘だったのです。

 というところで、話は終わりません。
 椿と別れることにした千歳でしたが、組長から仕事を依頼されます。組の比護下にあるはずの親子と同居して、その動向を探ってほしい。
 彼らは、自分たちの正体が狸であることを明かします。多摩の山奥からやってきて、人間社会に同化していますが、変身能力は千歳には及びません。寝ている間は狸に戻ってしまう。
 そして、もちろん、椿も狸の娘なのです。
 タイトル「猫と狸と恋する歌舞伎町」(新潮社NEX)。全くその通りの題ではあるのですが。

 とにかく、額賀さんは楽しんで描いたのだろうと思いました。今まで読んできたような、ひりひりする孤独とかそういう感じとは全く違います。
 椿がアルバイトしているドーナツ屋の「トラ」(ココア生地が練り込まれているしっぽ型)と、近くのカフェのルシアン(コーヒーとココア半々)を味わいたいですね。

「要・調査事項です!」「上毛化学工業メロン課」

2018-12-17 05:25:45 | YA・児童書
 オレンジ文庫、あと二冊。
 きりしま志帆「要・調査事項です! ななほし銀行調査部コトリ班の困惑」。
 銀行の営業マンとして働いていた小林は、顧客とトラブルを起こして退職を決意します。
 それを解決した調査部の矢岳と同じ個人取引担当班に異動することになります。
 通称「コトリ班」は、矢岳、小林、そして多岐川という女性の三人が所属。多岐川はかなりの美人ですが、クールで近寄りがたい存在。
 彼女には婚約者がいるらしいと、同期から教えられますが、どうやらそれは過去のことらしく……。

 銀行のシステム上出るはずがない偽の五十ドル紙幣。来店するたびに支障が出る通帳。クレーム処理をする中で恫喝してくる依頼者の孫。
 多岐川と出かけた学校への謝罪では、すぐに納得した当人ではなく、同僚の教師が執拗にからんできます。
 どうやらこの教師、通帳に問題のあったおばあさんの孫らしい。しかも、問題を起こしたのは、彼の細工によるのではないかという疑いが……。

 ネタバレしてしまいますと、この男、婚活して多岐川と付き合っていたのですが、嘘をついていたために振られたのです。そのことを根に持っている。
 多岐川は、彼の言葉から非常勤講師であることを知り、別れを切り出したようです。
 新しい学校でも、偽の紙幣を持って行ったことを心配した同僚が銀行に電話くれるくらいだから、あまりうまくいってないんじゃ……。


 奥乃桜子「上毛化学工業メロン課」。舞台は群馬です。
 憧れの研究員南さんがいるチームに異動してきたはるの。しかし、かつて社長賞までとった南さんは、アルコールに逃避する(しかも、ミニサイズで酔っぱらう)情けない状態に……。
 上司を殴ったことから左遷されて、工場の裏でメロンの栽培をすることになったのです。
 しかし、教えてくれるメロン農家さんを怒らせたらしく、昨年はわずかに一つ収穫できただけ。
 はるのは、南さんを立ち直させてメロンを作ることができるのか?

 南さん、はるのに感化されて無事自分を取り戻します。
 畑で作る野菜を昼食にするのがおいしそうです。
 悪役が次々と邪魔してきますが、勧善懲悪でホッとします。