散日拾遺

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名曲『夏は来ぬ』

2017-06-22 12:00:00 | 日記

2017年5月16日(火)・・・てっきり投稿済みと思い込んで、5週間もほったらかしてあった。

 先週の土曜日(5月13日)に北千住の家族会で話す機会があった。会の始めに皆で一曲歌うのが約束事であるらしく、そのための楽譜を選んでクリアファイルに収め、人数分用意してある。好もしい準備の良さである。僕にもポンと一冊渡され、司会者がきびきびと「『夏は来ぬ』行きましょう」と宣言する。誰かのハミングで音を決め、考える間もなく歌い出した。

 名曲として名高く「夏〜は〜き〜ぬ〜」というメロディはCMでも使われ、もちろん曲の存在は知っているけれど通して歌ったことがない。初めて歌って、歌詞の美しさ懐かしさに心洗われる思いがした。もっとも、若い人々には解説が必要かもしれない。世代・年代のこともあるけれど、田園生活への理解がないと共感もできず面白くもないはずだ。そういう意味で、かつての名曲の多くがここ数十年の間に一挙に古文書と化しつつある。海外でも歌われる『ふるさと』にしてからが、「ウサギ追いし/小鮒釣りし」「山は青き/水は清き」田園風景を知らなければ、遠い異次元世界のおとぎ話としか思えまい。

 歌いながらふと目を落とすと、フロアで使われている椅子のすべてがテニスボールを靴に履いている。東京の一画で人工物を工夫して使いながら、田園の夏に想いを致す。小さな組織に集う人々の日常が窺われる。
 

 

歌詞 『夏は来ぬ』

 

卯の花の 匂う垣根に

時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて

忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

 

さみだれの そそぐ山田に

早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして

玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ

 

橘(タチバナ)の 薫る軒端(のきば)の

窓近く 蛍飛びかい

おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ

 

楝(おうち)ちる 川べの宿の

門(かど)遠く 水鶏(クイナ)声して

夕月すずしき 夏は来ぬ

 

五月(さつき)やみ 蛍飛びかい

水鶏(クイナ)鳴き 卯の花咲きて

早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ

 

http://bunbun.boo.jp/okera/w_shouka/s_sengo/se5_natu_kinu.htm

Ω


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