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ヘリが墜落、2人死亡 南海高野線の線路内 大阪・堺

2007-10-28 15:09:57 | Weblog
ヘリが墜落、2人死亡 南海高野線の線路内 大阪・堺 2007年10月28日
朝日 http://www.asahi.com/national/update/1027/TKY200710270178.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071027STXKG031327102007.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071027i114.htm
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/071027/dst0710272145018-n1.htm
 27日午後3時5分ごろ、堺市堺区遠里小野(おりおの)町3丁の南海電鉄高野線の線路上に、大阪航空(本社・大阪府八尾市)の2人乗りヘリコプターが墜落、炎上した。火は約15分後に消し止められたが、搭乗していたパイロットと乗客1人が全身を強く打ち、間もなく2人とも死亡した。電車は前後の駅に停止し惨事は免れたが、同線は上下線とも一時運休。約6時間半後に運転を再開した。現場周辺は住宅と工場が混在するが、住民らに被害はなかった。府警が墜落原因などを捜査。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は調査官3人を現地に派遣した。
 堺北署によると、死亡したのは、大阪航空の操縦士山本克彦さん(40)=奈良県橿原市上品寺町 ▽乗客の会社役員山本一樹(かずき)さん(44)=神戸市灘区鶴甲2丁目。
 調べによると、ヘリは午後1時40分ごろから、操縦免許の取得を希望する人らの「体験フライト」を実施。大阪府東部・八尾空港を離陸し、1人あたり10~15分のフライトで、7人の体験フライトを予定していた。エンジンを動かしたまま乗客を1人ずつ入れ替え約5分で離陸する。事故は午後2時55分ごろに離陸した4回目の飛行中に起きた。
 墜落直前、山本操縦士から空港管制官に「これから浅香山上空から八尾空港へ帰ります。着陸態勢に入ります」と無線連絡が入り、その後交信が途絶えたという。
 現場一帯は、民家と工場が混在する。事故機から最も近い工場まで約15メートルしか離れていなかった。
 機体が墜落直前、上空で静止しくるくると回りそのまま降下したという複数の目撃があり、府警は上空でバランスを崩したか機体に何らかの異常が起きた可能性があるとみて、28日にも業務上過失致死と航空危険行為処罰法違反容疑で同社を家宅捜索し、エンジンや安全装置の作動状況を調べる方針。事故当時、堺市内は弱い北西の風が吹いていた。
 山本操縦士は入社6年目の中堅パイロット。機体は99年の米国製2人乗り「ロビンソン式R22ベータ型」で世界に広く普及している。同社が2、3年前から別の所有者からリースして使用中だった。離陸前の整備士の点検では異常はなかったという。
 事故当時、現場の南約300メートルの浅香山駅付近で上り準急電車(乗客約250人)が走行中だったが同駅に停車。下りは現場の北約1キロの我孫子前駅付近を準急(約170人)が走行中に停止。乗客は線路上を歩くなどしてJR阪和線などに乗り換えた。午後9時38分に上下線とも復旧したが計261本に運休や遅れがあり、約5万1000人に影響が出た。

後部回転翼に異常か 堺のヘリ墜落 2007年10月28日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/071027/dst0710272146019-n1.htm
 今回のヘリ墜落事故は、後部回転翼(テールローター)があるヘリの尾翼部分に異常が発生し、操縦不能になった可能性が高いと専門家は指摘する。「機体はきりもみ状態で墜落した」という複数の目撃証言に注目しているからだ。
 ヘリは操縦席の上にある主回転翼(メーンローター)で浮力を得るが、そのままではメーンローターが回る方向と逆方向に機体が振り回されてしまう。このため、テールローターの回転によって、振り回されようとする方向とは反対方向に力を加え、機体を正面に向ける。
 テールローターが何らかの不具合で故障し停止すれば、機体はメーンローターの回転に振り回されて逆方向に回り始める。航空評論家の青木謙知(よしとも)氏は「この場合、パイロットは操縦不能となり、姿勢を制御できず軟着陸すら難しい。目撃証言が正しいのならば現段階で考えられる最も有力な原因の一つだ」と話す。
 不具合の原因としては「事故当時の大阪府内の気象は、飛行条件として決して悪くなかった。一概には言えないがエンジントラブルやシャフトが折れるなどいろんな要因が考えられる」と指摘。墜落前に機体の部品が別の場所で落下した可能性もあるという。
 ヘリは高い高度での飛行なら風の影響も回避でき、突然エンジンが止まっても、メーンローターの抵抗を利用する「オートローテーション」と呼ばれる操作で不時着できるため「安全な乗り物」とされる。
 前田弘・京都大名誉教授(航空工学)は「メーンローターの不具合の可能性も捨てきれない」と分析する。ただフライトレコーダー(飛行記録装置)を搭載していない機種がほとんどで、事故後の原因究明が難しく、再発防止策が取りにくいという面もあるという。
 青木氏は「パイロットの飛行時間は短く比較的経験が浅いと考えられるが、人的要因というよりも整備不良の可能性が高い」と指摘。前田名誉教授は「(国土交通省の)事故調や大阪府警の現場検証なしに正確な原因究明は難しい」と付け加えた。

定刻1分遅れで助かった?ヘリ墜落現場手前に電車 2007年10月28日 
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071027i3w3.htm
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/071027/dst0710272145017-n1.htm
 制御を失ったヘリコプターが住宅街をかすめ、線路上に落下した。27日、大阪府堺市でヘリコプターが南海高野線の線路に墜落、2人が死亡した事故。
 線路の両脇には民家や工場が立ち並び、現場には電車がわずか2キロまで迫っていた。墜落場所やタイミングが少しでもずれていたら、大惨事になりかねない状況だった。
 府警の調べなどによると、墜落した「大阪航空」のヘリは、操縦士資格の取得を希望する会社員山本一樹さん(44)(神戸市灘区鶴甲)の体験飛行のため、午後2時50分に大阪府八尾市の八尾空港を離陸。
 墜落直前、現場上空約300メートルで、山本克彦操縦士(40)(奈良県橿原市上品寺町)から「今、浅香です。これから八尾に帰ります」と同社と空港管制官に無線連絡があったのを最後に応答が途絶えた。
 目撃者の話を総合すると、ヘリは線路西側の住宅街の上空を、機首を中心として反時計回りに回転。高さ約10メートルの食品会社ビルをかすめるようにして高度を下げ、線路の架線を切断した直後、「ドーン」という音とともに白煙と炎が上がった。ヘリは原形をとどめないほどに壊れた。
 食品会社従業員・清水昭弘さん(53)ら近くの会社員は、線路脇のフェンスを乗り越え、住民らが持ってきた消火器で火を消し、浅香山駅に走って事故を伝えた。
 府警捜査1課は業務上過失致死と航空危険行為処罰法違反の疑いで堺北署に捜査本部を設置、近く同社を捜索する。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会も調査官3人を派遣して墜落原因を調べる。
 ヘリコプターが墜落した午後3時5分には、現場の手前約2キロを、約170人が乗った下り準急電車が走行していた。ヘリが墜落時に架線を切断したため停電になり、準急は自動的に速度が落ちたまま走行し、現場の北約1キロの我孫子前駅で停車した。
 下り準急は定刻を1分遅れで運行していた。南海電鉄IR広報部の担当者は「所定のダイヤ通りだと、墜落時刻に現場付近を通過していた可能性があった」と話した。
 上り線でも、準急電車が現場の南約3・4キロ地点に迫っており、事故後、浅香山駅に停車した。
 この事故で、南海電鉄高野線は全線で運転を見合わせたが、同日午後9時38分には全線で運転を再開した。
 墜落したヘリは1999年、米・ロビンソン社製のロビンソン式R22Beta2型で、全長約8・8メートル、重量約360キロ、総飛行時間1800時間。山本操縦士は入社6年目、飛行時間約800時間の中堅パイロット。
 「大阪航空」では、糸井俊之社長らが記者会見。「重大な事故を起こし、大変申し訳ありません」と謝罪したうえで、機体の整備はきちんと行い、過去にもトラブルはなかったと説明、「事故原因は分からない」と繰り返した。
 この日の体験飛行には7人が搭乗する予定で、午後1時30分から2時間で計7回の飛行を計画。事故は4回目のフライトで起きた。飛行前の点検で異状はなかったという。




 私も以前南海高野線沿いに住んでいたことがあるので、事故現場付近の町並みも少しは知っているのですが、駅のすぐ近くには市立第二商業高校や堺北幼稚園、町工場や住宅街が密集している地域ですし、お亡くなりになられた2人には気の毒ですが、一歩間違えば、冗談抜きに250人(上り準急)あるいは170人(下り準急)を巻き込む大惨事になっていただけに、第一報を聞いた時には本気で背筋がぞっとしました。
 ところで南海高野線は各駅停車以外の電車は難波駅を出てからは、新今宮、天下茶屋駅から先は浅香山駅の次の駅である堺東駅まで止まりませんし、事故現場を通過するときはそれ程スピードも落ちていないと思うのですが、実際下りの電車は事故が発生した時、手前2キロまで迫っていたようですし、上りの電車も3.4キロのところまで来ていたようで…。
 一歩間違えば事故機と電車が正面衝突していた可能性すらありますし、この両準急に乗っていた方には一生忘れられないトラウマになりそうですね…。
 なんで、こんな街中を飛行していたかなど、いろいろと疑問が残る事故ですが、続報が出たら、またブログで取り上げたいと思います。


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