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リビアの混乱が波及すれば深刻な原油不足に

2011-02-25 06:45:04 | Weblog
リビアの混乱が波及すれば深刻な原油不足に 2011年02月25日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPJAPAN-19704420110224
 ゴールドマン・サックスは24日、原油市場はリビアの混乱が他の産油国に波及しかねないとの不安に支配されており、さらなる混乱が起きれば深刻な原油不足に陥り、需要調整が必要になる可能性がある、とのリポートをまとめた。
 リポートは同社のジェフェリー・カリー氏が執筆したもので、「われわれの見方では、市場はさらなる混乱を消化できない。リビアの問題だけで、石油輸出国機構(OPEC)の生産余力の半分がなくなる可能性がある」としている。
 リビアではすでに原油生産が4分の3近くに落ち込んでいるほか、サウジアラビアなど他の主要産油国に混乱が波及することへの懸念から、ブレント原油価格は24日に7.5%以上上昇し、2008年8月以来の高値をつけた。
 リポートは「さらなる混乱拡大に伴うリスクは、数カ月前よりもはるかに大きくなっている。混乱が広がれば世界の原油市場で深刻な供給不足が起き、著しい需要調整が必要になる可能性がある」と指摘。
 さらに「主要産油国に混乱が波及するリスクは比較的小さいと考えているが、そのリスクは増大しており、われわれの原油価格見通しに関する上方リスクが拡大している」と述べた。
 ただ、世界の原油在庫は高水準にあり、リビアからの輸出が100日以上完全にストップしても容易に吸収でき、必要であればOPECの生産余力で補うことができる、との見方を示した。

原油価格120ドル突破なら、世界の経済成長の分岐点に  2011年02月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-19705320110224
 ドイツ銀行は24日、原油価格が1バレル120ドルになれば、世界の経済成長にとって分岐点になる、との認識を示した。
 ドイツ銀行は債券リサーチリポートの中で「(原油価格は)間違いなく、世界の成長にとって重大な脅威となる水準に近づいている」としたうえで、「バレル当たり120ドルになれば、世界の国内総生産(GDP)に占める原油の比率が5.5%を上回る水準となり始める。それは歴史的に、世界の成長が圧迫されてきた水準だ」と指摘した。
 ただ、原油価格が120ドルを上回る水準に達するのは、サウジアラビアからの原油供給に深刻な障害が生じた場合か、それ以外に別の理由がある場合に限られる、との見方を示した

原油、リビアとアルジェリア生産停止なら220ドル越えも  2011年02月24日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPJAPAN-19691420110223
 野村は23日、中東や北アフリカでの暴動拡大により、リビアとアルジェリアが共に原油生産を停止した場合、原油価格は1バレル=220ドルを越える可能性がある、との見方を示した。
 野村は「仮にリビアとアルジェリアが原油生産を停止すれば、原油価格は220ドル超の水準でピークに達し、石油輸出国機構(OPEC)の余剰生産能力は日量210万バレルまで低下する可能性がある」と指摘した。
 野村によると、1990─91年の湾岸戦争時には、OPECの余剰能力が日量180万バレルまで低下し、原油価格が7カ月で130%急騰した。



 で、そのリビアの原油生産施設が停止に追い込まれたことで原油価格が急騰している問題ですが、リビアの混乱が他の産油国に波及する懸念が現実としてあり、「原油価格が120ドルを上回る水準に達するのは、サウジアラビアからの原油供給に深刻な障害が生じた場合か、それ以外に別の理由がある場合に限られる」といったドイツ銀行の冷静な分析がある半面、万が一にもアルジェリアにも騒動が波及して生産停止という事態に及べば1バレル220ドル越えもありうる という別の調査機関の報道も出てきてます。

 う~ん。原油高で一番大騒ぎになった時でも1バレル150ドルは超えませんでしたから、もし220ドルなどということになれば、勿論日本も困りますが、それ以上にアメリカや急速に発達している中国やアジアの国々の経済を冷やしかねないだけに、こちらも心配なところ。
 24日のNY原油は、さすがに急激に上げた反動もあり、前日比82セント安い1バレル97ドル28セントで終了しましたが、今後の中東・北アフリカといった原油産出国の情勢次第では私達庶民の生活も巻き込まれる懸念を真剣に感じざるを得ません。


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