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遺産の現金16億円、床下に隠す 容疑で開業医の妻逮捕 

2007-11-30 13:15:58 | Weblog
遺産の現金16億円、床下に隠す 容疑で開業医の妻逮捕 2007年11月28日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/1128/NGY200711280009.html
 岐阜市の開業医の遺産相続にからみ、16億円を超える現金を隠していたとして、岐阜地検は28日、妻で同市城田寺、無職河田周子容疑者(72)を相続税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。名古屋国税局から告発されていた。申告した際に現金を除外し、耐火金庫に入れて自宅の床下などに隠していたという。脱税額は約7億2000万円で、同国税局管内の相続税の脱税事件としては過去最大規模とみられる。河田容疑者は同国税局や岐阜地検の事情聴取に対して「(現金があることを)知らなかった」などと容疑を否認していたという。
 関係者の話を総合すると、河田容疑者は、夫が05年10月に73歳で亡くなった後、自宅や市内に持っていた土地・建物の不動産のほか、現金などを長男や長女とともに引き継ぎ、課税対象となる遺産総額は約19億5000万円に上った。しかし、06年7月、岐阜北税務署に相続税の申告をした際、不動産など約2億6700万円を申告したが現金約16億円を除外し、相続税約7億2000万円を免れたとされる。
 除外された現金は河田容疑者が数千万~4億円ほどに分けて耐火金庫に入れ、自宅や離れ、土蔵の床下に隠していたという。診療所を引き継いだ長男と、すでに嫁いでいる長女は相続税の申告を河田容疑者に任せていたといい、脱税には関与しなかったとみられる。
 申告後の06年冬ごろ、同国税局の査察(強制調査)で床下に隠した耐火金庫が次々と見つかった。同国税局は河田容疑者による悪質な遺産隠しの疑いがあるとみて今月15日に告発。岐阜地検は河田容疑者から任意で事情を聴いたが容疑を認めず、逮捕に踏み切った。


 う~ん…。実にわかりやすい脱税方法というか、税務署の捜査能力を舐めきっているというか…(苦笑
 地元の税務署だって、お金持ちの納税額リストくらい日常的にチェックしていますし、大体いくらくらい貯めこんでいそうかは見当をつけているもの(当然ながら相続税としていくらくらい獲れるかの皮算用もしています)。
 加えて、資産の隠匿についてのノウハウもオンラインで共有しているだけに、我々が簡単に思いつくような場所に隠したところで、簡単に見つけ出してしまうんですけどね…。
 まして資産が19億5000万円もあるのに、2億6700万円しか申告しなければ、申告書を受け付けた税務署から見れば、『どうぞ脱税を見つけ出して下さい』と言っているようなものでしょう!
 ちなみに申告漏れ又は仮装・隠蔽が見つかった場合は、本来の税額に加えて悪質な場合には重加算税(35%又は40%)のペナルティが加わり、配偶者の税額軽減も使えなくなるなど、踏んだりけったり状態に…。配偶者の年齢から判断すれば、特定の病気でもお持ちで無い限り、十分二次相続対策をとれるだけの時間があっただけに、一FPとしても、このような最悪の脱税事例を見るたびに、『なんて勿体無いことを…。もし相談してくれていれば、いくらでも取り得る対策をアドバイスできたのに…』などと、ついつい溜息が出てしまいます。


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