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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その80

2012年01月18日 08時02分56秒 | ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】

ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その80

海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方ですが、
一週間程度で

物凄い量のものを見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。

私も見習いたいと思っております。

読者の皆様、感想等ございましたら

私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。



富士高砂酒造(富士宮市)の「蔵開き」に今年も行ってきました。 入口 
で募金をするとおちょこが手渡され、まずたる酒で1杯。 入場無料でお酒 
の試飲が飲み放題というのは魅力的です。 敷地内に出店した模擬店で 
粕汁、メンチカツ、富士宮やきそば、焼き鳥、鱒の塩焼き、カルビの焼肉 
など、1時間半ほど飲んでは食べて、敷地内を見て回る楽しいひとときを 
満喫しました。高砂の目の前の精肉店「さの萬」でソーセージと焼肉用の 
肉を購入し、店奥でコロッケやメンチカツを揚げていた佐野社長にご挨拶。 
http://www.value-press.com/pressrelease.php?article_id=90571 

模擬店というと大学の学園祭で、【Weinkeller】という名のドイツワイン 
のお店を手伝ったことがあります。 “八栄会”というドイツ語学科の先生 
を中心とした団体で、授業後大学近くの先輩の下宿で鍋料理を囲んだり、 
夏休み甲府の先生のお宅にお邪魔して自炊して泊まったり、学部・学年 
を超えた集まりでした。“Schwarze Katz”(黒猫)、“Liebfraumilch”の白 
ワインをよく飲んでいましたっけ。大学時代は、週末も含めて門前仲町の 
本屋のバイトで1日5、6時間働いていたので、学祭は良い思い出でした。 

10年前は海外駐在を終えて帰国した翌年で、初めて東京勤務となり、 
東京広報の仕事も、東横線沿線の社宅暮らしも新鮮でした。 20年前は 
マドリッドに駐在して、ちょうどバルセロナでオリンピックが開かれた年で、 
テレビではスペイン人選手中心の放映で、岩崎恭子や有森裕子の活躍 
する姿を直接生放送で見れず残念でした。30年前はちょうど大学を卒業 
して会社に入った年で、大阪で研修後に名古屋の直営店に配属となり、 
“社会人一年生”としてバタバタしていたのが、1982年(昭和57年)です。


本欄の“中日新聞”がキーワードとなって大学のドイツ語の恩師から、 
幼馴染で親友だった中日記者のエピソードを伝えるメールを頂きました。 
中日の知り合いの方にこの話を伝えたところ、なんと、彼の職場の先輩 
で元同僚だったことが分かり、一緒に夜回りをされたり、スクープ記事を 
書かれていたことが判明。その方はまだ30代の若さでガンで亡くなられ、 
新聞の朝刊コラム(中日春秋)に彼の死を悼む文章が掲載され、それが 
今から30年前の出来事だそうです。この偶然を恩師は「新年のお年玉」 
と称して遺族に連絡をとり、情報提供をされたUさんには感謝の言葉を。 

【映画】 

■ヒミズ (★★★★) 
とにかく痛い映画。一方的に殴られるシーンがあちらこちらで繰り返され 
ます。 中3の住田祐一(染谷将太)の“フツーに生きたい”という希望が、 
父親の暴力、母親の失踪、借金取立てなどで、中学に通うことすらでき 
なくなり、そんな彼を同級生(二階堂ふみ)が献身的に支える話。 古谷 
実の漫画が原作ですが東日本大震災の被災後に設定を変更しており、 
宮城県石巻市の風景を挿入することで、天災(地震・津波)による被災 
を伝えながら、大人の勝手な都合による人災による被災を扱ってます。 
公式HP(音声注意) ⇒ http://himizu.gaga.ne.jp/ 

■ロボジー ROBO-G (★★★☆) 
矢口史靖(「スウィングガールズ」)の脚本・監督によるコメディ。 白物の 
家電メーカーが作ったロボットが発表直前で大破し、代わりに老人が中 
に入り、イベントで“ロボットオタク”の理工科系女子大生(吉高由里子) 
を助けたことで話題となり各地から出演依頼が殺到して困るスタッフ陣。 
“ニュー潮風”という、まるで洗濯機のような名前のロボットを演じる老人 
(ミッキー・カーチス)が、あくまでも“フツーのおじいさん”に徹することが 
可笑しく、最後のオチまで家族みんなで楽しめる娯楽作品となってます。 
公式HP ⇒ http://www.robo-g.jp/index.html 

■マイウェイ 12,000キロの真実 (★★★) 
日本の占領下の朝鮮でマラソンのライバルだった2人の東洋人の物語。 
彼らは上官と徴用兵という立場でノモンハンで再会、ソ連軍捕虜となり、 
シベリア送りののちドイツとの西部戦線にソ連兵として参加。 最終的に 
ドイツ兵としてノルマンディーで連合軍と闘う波乱万丈の運命。 緊迫感 
ある戦場場面や収容所における過酷な労働は、それなりに予算をかけ 
撮影されているものの、オダギリージョーとチャン・ドンゴンの戦友らしき 
2人の関係が最後まで中途半端で結末はとってつけたような終わり方。 
公式HP(音声注意) ⇒ http://myway-movie.com/ 

【Book】 

■立川談志 「人生、成り行き」(新潮文庫、10/12/01 ★★★★★) 
副題【談志一代記】の通り、子ども時代から弟子の志の輔との対談まで、 
立川流顧問 吉川潮が聞き手として、本人に生前インタビューした内容。 
談志流毒舌とすごい記憶力で、16歳で柳家小さん師匠の元に弟子入り 
してから、修行時代~結婚・真打昇進~選挙の裏話と政治家時代~芸 
に「開眼」してから、落語協会の分裂、立川流の創設、落語の自己分析 
と続きます。やはり圧巻は小さん師匠との師弟関係を率直に語っている 
部分が感動的です。最後に収録された志の輔との対談が貴重な記録。 
http://www.shinchosha.co.jp/book/134335/ 
人生、成り行き―談志一代記 (新潮文庫)
立川 談志,吉川 潮
新潮社

■吉川潮 「待ってました!」(新潮社、11/12/20 ★★★★☆) 
10人の売れっ子落語家(小朝、昇太、談春、鶴瓶他)に、文芸評論家で 
もある著者がインタビュー。立川流3人、上方落語3人、その他4人という 
構成で、あとがきにも書かれているように、10人に共通するのは師匠に 
対する“敬愛の念”の強さです。 一人の対談枚数が限られているため、 
突っ込んだ話ができないなか、創作落語の苦労(円丈)、タレント活動と 
落語ネタ(鶴瓶、三枝)、女性落語家の考え方(桂あやめ)などが面白く、 
多くの落語家が当時入院中の立川談志のエピソードを語るのも印象的。 
http://www.shinchosha.co.jp/book/411806/ 

【オマケ、今週の気になった言葉】 

十年たったら、今の自分がどんなに若いか分かるよ
(by 鎌田敏夫、日本経済新聞夕刊『プロムナード』 12/01/13より) 

四半世紀前に鎌田氏(脚本家)が『雨の降る駅』(大原麗子・田村正和) 
というドラマで書いたセリフで「人生まだまだこれからだよと励ます意味、 
人生を大事にしてこなかった自分への自責の念。 老いを感じはじめた 
のに頼る人間のいない孤独感。いろんな感情が混じり合った」ひとこと。 

ある年代になると、過去の自分と比較して明らかな老いを自覚せざるを 
得ない場面(物忘れ、疲れ、体力他)に遭遇するわけですが、そんな今 
の自分でも、これからあるのか無いのか想像できない“十年後の自分” 
と比べてみると、絶対に“今の自分”のほうが「若い」わけなんです(笑) 
「アンチエイジング」(Forever young:いつまでも若く)にこだわるひとは、 
勝手にどうぞ・・・とつい思ってしまいますが、重要なのは“今の若さ”を 
充分知ったうえで、さて、「何をしたいのか、何ができるのか?」 を考える 
べきであり、つまりは【今、この瞬間を思え】ってことじゃないでしょうか。 


では。

 



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