通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

今年6月、小惑星イトカワから帰還した探査機は?

2010年11月19日 | 広島の話題

【問題】
11月20日(土)から、呉市にある大和ミュージアムで、小惑星探査機が展示されます。
今年6月に小惑星イトカワから帰還したこの探査機の名前は、次のうちどれでしょうか?

1.あかつき
2.さきがけ
3.はやぶさ
4.ひてん









【正解】
3.はやぶさ



【解説】
呉市宝町の大和ミュージアムは20~23日、小惑星イトカワへの約60億キロの旅を終えた小惑星探査機「はやぶさ」が、地球に持ち帰ったカプセルなどを展示する。
宇宙航空研究開発機構(JAXA、東京)が公募で決めた全国16カ所の巡回展示の最初で、中国地方では唯一となる。

カプセル関連の展示予定は、本体部分や搭載した電子機器、パラシュートの実物3点と模型1点。
大気圏突入時に高温で焦げた跡などを確認できる。

トラブル続きだった7年間の旅の軌跡を紹介するパネルや、コンピューターグラフィックス(CG)映像なども展示する。

はやぶさは2003年5月に打ち上げられ、今年6月中旬に帰還した。
カプセル内では、イトカワで採取した可能性がある微粒子が見つかり、分析が続いている。

観覧には大和ミュージアムの入館券(一般は500円)が必要。
同ミュージアムは「実物の迫力を感じ、宇宙開発技術のすばらしさを知ってほしい」と話している。

(「「はやぶさ」痕跡 実感して」中国新聞 2010年11月12日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201011120053.html



流星が流れるように、夜空を照らしながら地球に帰ってきた「はやぶさ」の勇姿をTVで見られた方も、たくさんおられると思います。
あれを見て、石ノ森章太郎のマンガ「サイボーグ009」の「地下帝国ヨミ編」のラスト、002(ジェット)と009(ジョー)が地球に落下してきたシーンを思い出したのは、わしだけじゃろうか?

ちなみに、JAXA(ジャクサ)とは「宇宙航空研究開発機構」のことじゃ。



今日は、「ミッション」「微粒子回収に成功」「展示会に行列」について調べてみようかの。



1.ミッション

「はやぶさ」のミッション(使命)は、小惑星の表面を観測して、サンプルを採取することじゃ。



「はやぶさ」(MUSES-C)は、小惑星探査を目的に開発された探査機です。
「はやぶさ」が探査するのは、地球の軌道と似た軌道を持ち、日本のロケット開発の父である故糸川英夫博士にちなんで「ITOKAWA」(イトカワ)と名付けられた小惑星です。
小惑星までイオンエンジンを使った飛行を行い、自律的に小惑星に近づき、その表面から、物質のサンプルを持ち帰ることを目的にしています。

小惑星は惑星が誕生するころの記録を比較的よくとどめている化石のような天体で、この小惑星からサンプルを持ち帰る技術(サンプル・リターン)が確立されれば、「惑星を作るもとになった材料がどんなものか」「惑星が誕生するころの太陽系星雲内の様子はどうか」についての手がかりが得られるのです。

(「ミッションは、小惑星からのサンプル採取。太陽系誕生の謎を探る「はやぶさ」」JAXA)
http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html



2.微粒子回収に成功

地球に帰還した「はやぶさ」のサンプル容器を調べてみたところ、小惑星イトカワのものと思われる物質が発見されたそうじゃ。



小惑星探査機「はやぶさ」搭載の帰還カプセルにより持ち帰られた微粒子をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察および分析した結果、1,500個程度の微粒子を岩石質と同定いたしました。
更にその分析結果を検討したところ、微粒子の鉱物の成分比率が隕石の特徴と一致し、地球上の岩石と合わないことから、そのほぼ全てが地球外物質であり、小惑星イトカワ由来であると判断するに至りました。

採集された微粒子のほとんどは、サイズが10ミクロン以下の極微粒子であるため取扱技術について特別なスキルと技術が必要な状況です。
JAXAは初期分析(より詳細な分析)のために必要な取扱技術と関連装置の準備を進めています。

(「はやぶさカプセル内の微粒子が小惑星イトカワ由来のものと判明」JAXA 2010年11月16日)
http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html



10ミクロンといえば、1/100ミリメートル。
そんな小さなものでも分析することができるんかいの?



当初は「何百ミリグラム」(JAXAの向井敏典技術参与)単位のサンプル回収を計画していたが、回収できたのは「1500個集めてもマイクログラムのオーダー」(向井技術参与)。
ただ「今の微量分析の技術は相当なもの」で、基本的な分析は、現在のサンプルだけで「十分可能」(中村准教授)という。

(「「え、どうしよう」から一転 「イトカワ」サンプル回収の意義と“ドキドキ”」ITmedia News 2010年11月16日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101116-00000076-zdn_n-soci



そりゃすごい技術をお持ちなんじゃのう。

今回、調べたのがA室。
イトカワに最初に着陸した時にサンプルを回収したB室は、まだ開封していないそうじゃ。



3.展示会に行列

「はやぶさ」の帰還によって、宇宙ブームが起こっとるそうじゃ。



幾多の困難を乗り越えて小惑星イトカワに到着、今年6月に地球に帰還した探査機はやぶさは、全国各地で展示会を開けば行列ができ、関連グッズも続々発売、ことしの新語・流行語大賞の候補にも選ばれるなど、日本の宇宙開発史上、かつてない人気者になった。

帰還したはやぶさのカプセルや関連部品が初めて一般公開された相模原市博物館には初日だけで約1万3千人が殺到した。
その後も全国各地で展示会が開かれ、平成24年3月までロングラン公開される予定。

(「はやぶさ人気空前 展示会は行列、流行語にも」イザ 2010年11月16日)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/science/463731/



「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補を見てみたら…、あった!
23番目に「はやぶさ」。
そして、最後の60番目には、蓮舫(れんほう)行政刷新相の「2位じゃだめなんですか」。
大賞とトップテンの発表は、12月1日(水)じゃそうな。



↓ユーキャン新語・流行語大賞については、こちら↓

新語・流行語大賞
http://singo.jiyu.co.jp/index.html



その他には、「チームワーク・オブ・ザ・イヤー2010」の最優秀賞にも選ばれたそうじゃ。



「チームワーク・オブ・ザ・イヤー」は08年にスタート。
チームワークの重要性の認知向上と促進を目的とした団体「ロジカルチームワーク委員会」が主催している。
今年は、09、10年に注目を集め、顕著な実績を残した商品・サービスを提供したチームの中から「はやぶさ」チーム、「龍馬伝」チームのほか、ビール風味の発泡飲料「キリンフリー」の商品開発チーム(キリンビール)、LED電球商品開発チーム(東芝ライテック)が「チームワーク・オブ・ザ・イヤー2010」を受賞。

最優秀賞を受賞した「はやぶさ」プロジェクトチームへは、投票者から「目標を共有する環境を長期間維持し、万難を排してことをなし遂げた点において比類ないチームワークだと思う。運営手法も参考になることが多い」など賛辞の言葉が寄せられた。

(「<はやぶさ>今年最高のチームワーク最優秀賞に 「龍馬伝」は逃す」毎日新聞 2010年11月17日)
http://mainichi.jp/photo/news/20101117mog00m200020000c.html?inb=rg



↓チームワーク・オブ・ザ・イヤーについては、こちら↓

ロジカルチームワーク委員会
http://team-work.jp/



↓大和ミュージアムについての関連記事は、こちら↓

呉の大和ミュージアム、8月29日で来館者が何人になった?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100902

大和ミュージアムで開かれている、宇宙開発の歴史と技術をテーマにした企画展のタイトルは?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100719

大和ミュージアムの正式名称は何?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100115



↓宇宙についての関連記事は、こちら↓

宇宙飛行士・山崎直子が、スペースシャトルで宇宙に持っていく琴を作ったのは?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100308



今日は、「ミッション」「微粒子回収に成功」「展示会に行列」について勉強をさせてもらいました。
今日もひとつ勉強になったでがんす。



ほいじゃあ、またの。

コメント
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