通でがんす

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合唱オペラが制作されることになった、三次市に伝わる妖怪伝説は?

2010年03月06日 | 広島の話題

妖怪というと、『ゲゲゲの鬼太郎』。
「一反木綿(いったんもんめ)」「子なき爺」「砂かけ婆」「ぬらりひょん」「ぬり壁」「ろくろ首」などなど…。
子どものわしにとっては、水木しげるの絵がぶち怖かった(アニメ版(1968年、1971年)の絵でも怖かった)が、いろんな妖怪がおることを教えてもろうた作品でもあります。

「目玉おやじ」の声を担当されとった田の中 勇(たのなか いさむ)が、今年の1月13日に亡くなられましたのう。
ご冥福をお祈りします。



【問題】
合唱オペラが制作されることになった、三次市(みよしし)に伝わる妖怪伝説は何でしょうか?

1.稲生怪異録(いのうかいいろく)
2.稲生怪奇録(いのうかいきろく)
3.稲生物怪録(いのうもののけろく)
4.稲生妖怪録(いのうようかいろく)









【正解】
3.稲生物怪録



【解説】
三次市に伝わる妖怪伝説「稲生物怪録」を題材にした合唱オペラの制作発表が4日、同市内であった。
総監督や音楽を担当する作曲家の池辺晋一郎(いけべ しんいちろう)さん、脚本を書いた作詞家の村田さち子さんや、制作関係者が意気込みを語った。

妖怪伝説という三次独自の財産を発信し、地域を盛り上げる狙いで市民有志が一昨年から準備をしている。
初演は来年3月。
今年4月末から練習を始める。

「三次で物怪オペラ制作発表」中国新聞 2010年3月5日)




三次にそんな話があるとは、知らんかった。
で、どんな話なんかいの?



稲生物怪録とは、江戸時代中期の1749(寛延(かんえん)2)年に、備後(びんご)三次藩(みよしはん。現在の広島県三次市)藩士の稲生武太夫(いのうぶだゆう。幼名・平太郎(へいたろう))が体験したという妖怪にまつわる怪異(かいい)をとりまとめた物語。
当時16歳であった実在の三次藩士、稲生平太郎が寛延2年の7月の一ヶ月もの間、体験したという怪異をそのまま筆記したと伝えられている。

あらすじは、肝試しにより妖怪の怒りをかった平太郎の屋敷にさまざまな化け物が30日間連続出没するが、平太郎はこれをことごとく退け、最後には魔王のひとり山本五郎左衛門から勇気を称えられ木槌を与えられるというものである。

「稲生物怪録」ウィキペディア)




平太郎の子孫が広島市に住んどられるそうで、このときの木槌も実在しとるそうじゃ。

広島市南区稲荷町(いなりまち)にある稲生(いなり)神社には、豊受大神(とようけのおおかみ)や大國主命(おおくにぬしのみこと)と併せて、稲生武太夫を御祭神(さいじん)として祭っとられます。



↓「稲生物怪録」のストーリーについては、こちら↓
「稲生物怪録とは?」



広島県外の人はたいてい読めんのじゃが、「三次」と書いて「みよし」と読みます。

同市出身の柏村武昭(かしむら たけあき)によると「県北の大都会」。
国道とJRで、山陰と山陽を結ぶ交通の要所でもある。

赤穂四十七士をしのぶ
三次義士祭が行われることでも有名。



もののけとは、「人にたたりをするといわれる、死霊・生き霊。妖怪」(大辞林)のこと。

宮崎駿の『もののけ姫』(1997年)という映画もありましたのう。
宮崎駿は、むかしから「もののけ姫」をアニメ企画案として持っとられ、『宮崎駿 イメージボード集』(講談社 1983年)という本には、すでにストーリーが掲載されとります。
(映画化された内容とは、ほとんど違うとりますが…)



合唱オペラで作曲を担当される池辺晋一郎は、全日本合唱連盟の役員を務められとります。
宮崎駿が初めて監督を担当したTVアニメ『未来少年コナン』(NHK 1978年)の音楽も担当され、昨日(3月5日)あった「第33回日本アカデミー賞」では、『劒岳 点の記(つるぎだけ  てんのき)』で音楽賞を受賞されました。



今日は、稲生物怪録について勉強をさせてもらいました。
一昨年から準備をして、初演が来年3月というんじゃけえ、そのパワーには頭が下がります。
稲生平太郎もこんなパワーを持っとったけえ、物怪を追い払うことができたんかのう。
今日もひとつ勉強になったでがんす。



ほいじゃあ、またの。

コメント
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