お寺さんぽ Ver.03

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代替わりした三好一族 (三好家の人々)1

2009年06月04日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
戦国時代に”三好政権”を築き上げた、畿内の覇者「三好長慶(みよし・ちょうけい)」
しかし、その晩年から広がった暗雲は、三好家の前途に暗い影を落とすのでした…。
そんな訳で今回は、「長慶の死後にいったい何が起こったか?」をお送りいたします。

さて、傑物「三好長慶」の死後に後を継いだのは、養子であった「三好義継」でした。
本来後を継ぐべきだった嫡男「三好義興」が既に死亡していたため、養子(※本来は「十河一存」の子)にしていた義継へと御鉢が回ってきたのでした。

長慶を紹介した際に書きましたが、三好家を支えていた他の兄弟らも、この数年間で立て続けに、彼よりも先に亡くなっていたのです。


■おまけ: ややこしい三好家家系図 (※↓:子、-:兄弟、=:養子)

 小笠原長清
    ↓
   (略)
    ↓
   之長
    ↓
   長秀-----------頼澄--------長則
    ↓                 ↓             ↓
   元長-康長(笑岩) 政成-政康(三人衆)  長逸(三人衆)
    ↓
   長慶-----義腎(実休)---冬康(安宅)--一存(十河)
    ↓             ↓          ↓          ↓
 義興=義継 長治-存保(十河) 信康  義継(宗家へ)=存保
   
  
まず、”鬼十河”の異名で知られる猛将「十河一存(そごう・かずまさ)」は、永禄四年(1561)に急死。
その後を継いだのは、「三好義賢」の次男であった「十河存保(そごう・まさやす)」でした。
一存の死後、嫡男義継(※一時期は「十河重存」という名乗りでした)が長慶へ引き取られたため、兄義賢より養子を得たのでした。
なお、讃岐へ入った当時の存保はまだ七歳。
ここは想像ですが…当時は実父・義賢がまだ顕在であり、また十河家は「景行天皇」流れの名門家であったため、特に伝わっていませんが、補佐役は多かったと想像されます。

その、四国勢をまとめていた、三好家の副将というべき「三好義賢(※写真)」は、永禄五年(1562)に「久米田合戦」にて戦死。
その後を継いだのは、彼の嫡男「三好長治(みよし・ながはる)」でした。
…こないだから三好氏を追いかけていますが、政治・軍事に才を発揮していた義賢が亡くなったのが、相当に大きかったと思います。
継いだ当時の長治は、まだ元服も済ませていないだろう、九歳程度の年齢。
そのため、義賢に従っていた阿波・上桜城城主の名将「篠原長房」が後見となって彼を助け、阿波・讃岐を統治したようです。
この長房はなかなかの武将で、先の「久米田合戦」ほか各地の合戦でも活躍しており、また長治の名で伝わる分国法「新加制式」も実際は彼の発案であるとされています。
長房の持つ軍事力は衰退に向かう三好家ではかなり重要で、三人衆に次ぐほどの地位を与えられていたようです。
基本的には三人衆に従って「足利義栄」の擁立に協力するなど、常に協調路線をとっていました。

淡路水軍をまとめていた「安宅冬康」は、永禄六年(1564)に「松永久秀」の讒訴によって、”逆臣悪行”として長慶自ら誅殺してしまいました。
その後を継いだのは、当時十五歳の嫡男「安宅信康(あたぎ・のぶやす)」です。
もう、分別のできる年齢です。
父を殺害されていた彼が三好家、そして久秀に対してどう考えるか、想像に難くありません。

…そして、永禄七年(1564)
三好三人衆の後見を得て、義継は家督を相続、河内飯盛城主となりました。
義継は十三歳くらいだったので、おおよそ元服前後。
当時の感覚からしても、やや早い相続と言えるでしょう

⇒ つづく。
  次回は「後見の三人衆って何者?」(2/9)


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※カラーページ多く、また幅広く記事があっていいんですが…。
 ちと内容が深くなかったです。
 中・初心者向けかなぁ。
 ぺらぺらめくるのは楽しいですよ。


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