日比谷同友会 こぶし会

日比谷同友会 サークル活動

第376回例会報告(平成31年2月18日)

2019年02月25日 | こぶし会のご紹介

話題1.持続できる再生可能エネルギー              内山鈴夫

 1.はじめに:持続できる再生可能エネルギーの課題                           日本を含めて、世界中の一次エネルギー(電力に加工する前のエネルギーのことで、化石エネルギー、原子力、水力、風力、太陽光、バイオマス等であるが単に”エネルギー”という)の大転換が進められております。従来の化石エネルギー(石炭、石油、天然ガス)は、資源のコスト変動が重荷となり、その資源は約半世紀後にはその枯渇が懸念されており、近年は温暖化ガス排出による気候変動、環境被害などや大災害が深刻な問題となっております。日本のエネルギーはさらに深刻です。2011年3月に東日本大震災を経験した日本では①原発は経済的であるが、事故リスクがあり、核廃棄物の処理も未解決である。②太陽光、風力、中小水力、バイオ、廃棄物などの再生可能エネルギーは、施設や制度や買取価格等の導入環境が整わず、コストが高く普及が遅れている。                                   一方、世界では、化石エネルギーや原子力に代わって①コストの大幅低下、②技術進歩、③導入環境改善、④政府や地域協力等により再生可能エネルギーへの大変換が進んで居ります。ここでは、世界の状況を踏まえて日本国内のエネルギーの大進展となりうる「持続できる再生可能エネルギー」の課題に取り組んでみたいと思います。                          2.再生可能エネルギーへの対応                                        2017年日本では、クリーンなエネルギーとして再生可能エネルギーを”主力電源”と定め、2018年の国連気候変動枠組条約締結国会議COP24では平均気温を産業革命前の1.5°C以下に低減するためにCO2 の排出削減することになりました。日本で高コストで気候・環境に問題のある化石燃料の輸入量を軽減し、再生エネルギーの導入率を2019年から2030年に向け22~24%とする為には、再生可能エネルギーを代表する①太陽光発電、②風力発電、③バイオマス、④廃棄物の「利害得失」をあげ、再生可能エネルギーへの大変換を次の4項目に絞り解決策を考えます。目標達成解決策その1、発電コストの削減、その2、事業環境整備関連(FITなど)、その3、系統制約の克服、その4、電力需給バランスの調整。                                                     3.エネルギーの高度利用                                          現在、エネルギー大転換の目標が進められております「再生可能エネルギーの導入率」に年26%以上増加しております。今後、再生可能エネルギーのコストの削減、FITやRPS等の制度や導入環境の整備を進めて2030年に向けて再生可能エネルギーの全体比率を24%に向上させ、欧米や世界に伍していくためには、エネルギーの高度利用が不可欠です。現在わが国で推進されている次の4つのエネルギーである①電気自動車EV用のリチウム電池、②水素を利用した燃料電池、③高熱交換効率のヒートポンプ、④排熱など高利用のコージェネ―ション技術を応用していけば更に再生可能エネルギーの大変換が更に推進されます。  

 話題2.「日本国紀(百田尚樹著)」について              稲村隆弘 

 こぶし会の一部の方はご存知ですが、稲村は匿名同報通信でいろいろな話題を「知人の皆様」に お届けするのを趣味としています。2018年11月24日に、このシステムで、百田尚樹著「日本国紀」(幻冬舎2018.11.10刊行)のあらましを送信致しました。この本は、元通研所員の石原藤夫氏のブログ「日本の伝統文化を大切にしよう」の2018年11月03日の項で、「第1章への不満は、最近の考古学的成果がほとんど反映されていないように見えることでした。また中国史書の表現をうのみにしているらしい点にも首をかしげました。(中略)この本を「日本の通史」として若い人に勧めるのは逡巡致します。」と書かれているにも関わらず、まず静岡県の書店でベストセラー上位を継続し、次いで東京の書店のベストセラーにも本年初頭まで登場し、ようやく1月下旬に至って、両方のベストテンからは消えるという人気を誇っていたからです。                                       ところがその後、百田尚樹(1956-)・有本香(1962-)「日本国紀の副読本」(産経セレクト2018.12.31)なる本が出版され、これもベストセラー上位を暫時位置しました。有本氏は「日本国紀」の編集者の一員で、この本の内幕を暴露しています。                今回の発表に当たっては、まず2018.11.24のメールそのものを掲げました。これは、北条政子、伊勢新九郎長氏(後の北条早雲)、江川太郎左衛門英龍、など郷里ゆかりの人物を評価している箇所とか稲村が感銘した箇所を強調したものです。                  「副読本」の方は、なぜ国を誇りに思う歴史教育がないのか、それはGHQが日本人に二度と戦争を起こさせぬよう洗脳教育をし、日本人の一部にそれに従って事実を曲げる教育に手を貸した人間がいたからだ、中国及び朝鮮半島の虚の歴史に手を貸す日本人がいたからだ、という論調です。どうも、もう一度世界を相手に戦争をやれ、と言っているかのようです。この本の78pに「「日本国紀」は日本人と日本人の素晴らしさを書いていますが、ダメなところや情けないところ(外交で騙されるところ)も書いています」という文章が有りますので、その観点で、もう一度「日本国紀」を詠み直し、著者編集者の意図がありそうな箇所を拾ってみました。時間的には最初のものに先行していますので、まずこれを紹介します。その後「副読本」について紹介します。

 

 

 

 

           


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