十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

駒繋

2020-06-25 | Weblog


近くの丘陵で、夏萩によく似た珍しい花を見つけた。駒繋であった。馬を繋げるほど根がしっかりと大地に張っていることから、名づけられた花だと言うが、とてもほっそりとした花。馬がその葉を好んだからという説もあるが、「駒繋」という名前に、詩心を刺激された。(Midori)

   ここからは風の径なり駒つなぎ

蠅叩

2020-06-21 | Weblog
6月に入って2回目の兼題は、「蠅叩」。古き日本の日常にあった道具の一つだが、今ではすっかり姿を消してしまった。ということは、あの忌まわしい蠅が居なくなったということでもある。さて、兼題であるからには詠まねばならないのが兼題。兼題の良い所でもある。(Midori)

   今生にためらひ少し蠅叩      *中正選

「阿蘇」6月号 ☆犬ふぐり

2020-06-16 | Weblog
犬ふぐり草野球にも補欠の子     豊田規容子

「草野球」に、「補欠の子」という意外性。その発見が一句になったものだが、「補欠の子」と言っても、きらきら目を輝かせてゲームを楽しんでいると感じられるのは、「犬ふぐり」という季語の効果だろうか。(Midori)

「阿蘇」6月号 ☆耕し

2020-06-12 | Weblog
耕して耕してこころをひらく      つのだともこ
初花のひかりみづうみ光りだす      〃

「耕し」は、根気のいる孤独な作業である。だからこそ、「耕して耕して」のリフレインが、切なく迫ってくるのだろう。「耕し」が、「こころをひらく」ことに繋がってゆく自然讃歌の一句は、今月号の巻頭句である。2句目は、「ひかり」のリフレインを上手く詠み込まれた美しい写生句である。(Midori)

「阿蘇」6月号 ☆蘆の角

2020-06-06 | Weblog
角を組む蘆に尖れる風の音
花虻に受洗の如き山日かな
水底の水の奔れる初桜
砂時計返せば落ちてゆく朧

*「阿蘇」6月号、山下しげ人選

【選評】 芽立ち始めた蘆が風に吹かれているのですが、水辺の風はまだまだ冷たいものです。風の音を尖ると捉えたことで冷たい風であることがわかります。風と対峙するように命育む蘆の姿から自然の厳しさと力強さが伝わる一句です。(しげ人)

伝統俳句の若き選者。このような選評を頂くのは大変大きな励ましです(Midori)

「阿蘇」6月号

2020-06-01 | Weblog
大空へつづく轍や花菜風
初蝶に風の手のひらありにけり
世の闇の修羅となりゆく猫の恋
異界よりふぶいて来たる桜かな

*「阿蘇」6月号、岩岡中正選

6月も、結社の句会の開催は中止となり、主宰により通信句会へと切り替えられた。熊本県内は感染者ゼロが続いていると言っても、不急の外出はしたくないという思いはいつまでも続く。さて、従来の句会ができるのはいつの事やら。(Midori)