飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

最後の一日

2017年04月29日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

久しぶりに北駅近くのロッテデパートに行って来た。

例の件以来、すっかりターゲットにされてしまい、どうなっているかと、ずっと気になっていたのだ。

デパートの前には、公安の車が何台か止まっていたが、まだ通常通り営業されていた。

しかし、中に入ると、やっぱり客もまばらで、閑散としている。

平日のデパートというのは、以前から大体こんなもんだったが、昼間になると、近隣オフィスの人たちがお昼ご飯を食べに来るので、もうちょっと人がいたような......

とりあえず、靴売り場や洋服売り場をうろついてみた。

春物の新作も出ていたが、値引きされ安く売られている物も結構あった。

それにしても、普段ならお客で賑わっているべき所に人がいないというのは、こうも寂しいものか......

 

そして、私のお目当てのレストラン・フロアに行ってみた。

ここにはお気に入りのメキシコ料理のお店がある。

「まだやってるかな~?」と不安だったが、店舗もそのまま、電気もついていた。

 

 

 

しかし、中に入ると....「テーブルが無い!」

いつもはこじんまりと見えた店内が、何だか広々としている。

「あのう、今日営業していますか?」

そう聞くと、うなずく店員。

「中で食べられます?」

奥の方のテーブルはかろうじて残っていたので、店内で食べることにした。

 

私が食べたい物は決まっているのだが、一通りメニューに目を通していると、店員さんがこう言った。

「実は、今日は最後の営業日なんです」

もしかして、そんなこともあるかもと想像はしていたが、現実を突きつけられると、やっぱりショックだった。

どこか別の場所に移るとか、系列店がないかとか聞いてみたが、良い場所も見つからず、この店は閉めてしまうとのこと。

あーーーー、また一つ私の好きな店が無くなってしまった。

 

お店の最後の営業日にたまたま来られたこと。

うーーーん、これは幸せなことだったと思おう。

この店で食べる最後のブリトー。

 

いつもよりちょっと小ぶりだったけど、まあ、今日は食材の準備もあまりしていなかったのだろう。

いろいろな思いが巡り、泣きそうになりながらも、いつもの味をかみしめた。

私が一人食事をしている横では、ビリビリビリっとガムテープを破り、忙しなく家具や食器を梱包する音が響いていた。

切なかった.....

 

「風が吹けば桶屋が儲かる」と言うが、今回は悪い方に影響が出たパターン。

近くて遠い国のことだと思っていた出来事が、めぐりめぐって、結果、私がメキシコ料理を食べられなくなるという事態にまでたどり着いた。

つまらぬ事かもしれないが、世の中は確実につながっている。

 

レストランが撤退するということは、ロッテデパートも危ないかもしれないなぁ~。

地下のサーテインワン・アイスクリームの横に抹茶のお店が出来ると書いてあったけど、もしかして、会えずじまいになってしまうかも.....

 

五・一(メーデー)の連休前の最後の一日。

「明日から休みだ~!」とハッピーなはずだったんだけど、何だか気が重い一日になってしまった。

 


ライトアップ

2017年04月23日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

瀋陽市内の市政府広場。

何年前からだろうか、こうやってLED電飾に彩られた柱が煌々と広場を照らすようになったのは。

そして、その灯りの下では、いつものように群れになって踊る人々やスケボー少年、ゴーカートを乗り回す子どもらで賑わっている。

まばゆい光と街中に響き渡る音楽は、一大テーマパークのようでもあり....

喧騒と人ごみは祭りのようでもあり....

 

 

中国には、このような広場や公園がたくさんあるが、元気いっぱいの庶民たちを見ていると、悩んでいるのがバカらしくなるほど、エネルギーを感じる。

 

さて、私がお気に入りのこのスポットなのだが、久々に来てみると、ある異変が...。

 

 

 

以前は、赤や青や黄色や緑といったカラフルなライトで、山水画のような美しい風景や模様を映し出していたと思うんだけど....なんだかなぁ~、圧が強いというか、おしつけがましいメッセージに一面覆われていた。

まあ、ここは市政府広場だし、言ってることはごもっともなんだけど、仕事も終わって、ほっとひと息のところに、「倹約」って言われても、なんか気が萎える。

 

中国に限らず、最近、あっちでもこっちでも、内向きで押しが強い風潮になっているのが気にかかる。

時代は、揺り戻しがあるのが常だが、過ちを繰り返してはいけない。

このザワザワした気持ちが、ただの取り越し苦労であればいいのだが。


食品サンプル

2017年04月16日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

一軒の庶民的な麺屋さん。

看板の文字も可愛らしく、内装もなんだかステキ

目を引くのは、表に飾ってある大きなお碗と、お箸で持ち上げられた美味しそうな麺。

日本にあるフォークで巻き上げられたナポリタンとか焼きそばの食品サンプルも、とてもリアルで、思わず口に運びたくなるのだが....

さすが、中国!食品サンプルもビッグサイズ

 

 

 

そして、さらにすごいのが、こちら 

 

 

 

 

 

 

  ※スマホで動画が動かない場合は、写真をタッチして、「元のサイズでみる」を押してご覧ください。

   パソコンの場合は、画像の上で右クリックして、「画像だけを表示」を選択してください。

 

 

実際の動きはもっと素早くて、音もガッシャンガッシャンと結構な迫力。

ん~~~、とっても斬新!

 


アイデア商品

2017年04月12日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

本日の気になるオススメ品はこちら

 

 

雑貨の卸売り市場のあちらこちらで目にしたこの靴っぽい物。

靴売り場ではないので、長靴ではなさそうだし、長靴にしては、ビニールがヘナヘナだし。

これは、もしかして、レイン・シューズカバー?

たぶん外履き用だよね?お風呂場用じゃないよね?

私が知らないだけで、すでにメジャーな物なのかな?

日本でもこのような物が売られているのかな?

 

気になりながらも、店の前を素通りしてしまい、結局、分からずじまいなんだけど...

 

この1ヶ月、瀋陽ではまともに雨が降っていない。

でも、日本と同じで、ゴールデンウィークを過ぎ、6月に入ると、雨が多くなる。

しかも、水はけの悪い瀋陽では、通りの水溜りもハンパない。

 

梅雨の前に入手して、あの大きな水溜りでもいけるのか、ちょっと試してみようかな?

 


メニュー

2017年04月11日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

繁華街にある私の好きなファッションビルをウロウロしていたら......

このフロアには、若者向けの洋服のお店しかないはずなのに、なぜか日本っぽい看板が!

日本っぽい名前の方がカッコイイのか?或いは、日本向けに輸出しているブランドの卸か何かかな?

そう思って近づいていくと......

 

明らかに、お食事メニュー!

どう見てもこの場の雰囲気と合っていない、何故か「居酒屋」。(しかも、刺身、天婦羅と同列に表記)

「本当に飲食店なのかな?」と疑いながら、中を覗くと、カウンター席といくつかのテーブル席がある。

やっぱり「居酒屋」なんだ!!

表にお品書きが書いてあったが、これ、ホントに全部作れるの?

バラエティー豊かなラインナップ!

で、「炊飯(すいはん)」って、何?

白ご飯? まさか、飯盒炊飯? もしかして、チャーハン?

どんな料理が出てくるか、店がつぶれる前に見学に行かなきゃ!

 


いろいろな行列に並んでみた 2017春

2017年04月06日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

気候も良くなり、街をぶらぶらしたくなってきた。

考えることは皆同じのようで、瀋陽の繁華街・中街には、いつもにも増して大勢の人が。

 

中街にやってきて、まず行うことは、最新の流行チェック

人が集まっている所は、とりあえず覗いてみる。

 

 

何だ、何だ?早速、行列を発見!

 

行列の先にある最近人気のスイーツはこちら

 

「滋蛋仔」

 

モコモコのワッフル生地の中にアイスを入れて、カラフルなトッピングやフルーツをのせた物。

クレープよりはボリュームがありそう!

(この写真は、「旦趣家蛋仔氷激」というお店のサイトから拝借)

 

 

 店先でお姉さんが一生懸命ワッフルを焼いている。

 

ブログのタイトルは「行列に並んでみた」だが、実は、これはまだ食べていない。

正確には、「行列をのぞいてみた」

だから、この生地の食感が、フワフワなのか、サクサクなのか、或いはパサパサなのか、よく分からない

 

冷たい食べ物だから、この行列は夏までは続くかな?

まあ、平日の人が少ない時を狙って、一度並んでみよう。

 


寒食節

2017年04月04日 | 年中行事いろいろ

4月4日、今日は清明節。

数年前から、清明節をからめて三連休になっているので、休みが近づくにつれ、私も何となくウキウキしていました。

先週の金曜日、仕事終わりに、「連休を楽しんで!」という気持ちで、皆に「節日快楽!」と言うと、同僚から「清明節は“快楽”じゃないよ」と指摘されました。

 

あっ、そうか!

中国では清明節=墓参り。

それは、「おめでとう」って雰囲気じゃないよな......

 

そういえば、1日には携帯のショートメールに市からこんなお知らせが。

「紙のお金を売らない、買わない!マナーを守って故人を弔おう!」

 

過去記事にも書いたように、中国では何かにつけ、紙で作ったお金を燃やして故人に送る習慣があるのですが、大気汚染の事もあるし、火の不始末も危ないし、道も汚れるし...ということで、基本的には禁止されています。

それでも、年寄りは「ご先祖様があの世でお金に困るじゃないの!」と、やっぱりお金を燃やしちゃうんですけどね...

まあ、その気持ちも分からなくはないですが。

 

清明節といえば、日本のお盆やお彼岸のような祭日ですが、別名「踏青」とも言われ、郊外に出かけて、新緑の春を楽しむ日でもあるそうです。

東北の瀋陽では、まだそんなに緑は多く見られませんが、昨日、今日と、最高気温はなんと23度!

こんな4月初旬は初めてじゃないかというぐらい暖かい(いや、暑い)。

いつもは部屋の暖房が切れて、一番寒くてつらい時期なのに、今年は全く平気です。

そして、この暖かさにつられて、桃の花も一気に開花!

「踏青」とはいきませんが、身近な所で“春”を感じています。

 

ところで、清明節には火を使った料理を食べないという風習もあるそうです。

火を使わない料理は「寒食」と言います。

本当は「寒食節」は冬至から105日目で、「清明節」は冬至から108日目なのですが、まあ日にちが近いので、一緒くたになっている地方もあるようです。

どうして火を使わないかと言うと......

昔(春秋時代)、介子推という人がある王子を助けたのですが、その王子が国王になり、介子推を官僚に取り立てようとしました。しかし、介子推は断って、山中に隠れました。国王はどうしても彼を呼び寄せたくて、山に火をつければ出てくるだろうと思ったのですが、結局、介子推は母親と共に山で焼け死んでしまったということです。

つまり、介子推を偲んで、この日は火を使わなくなったそうです。

瀋陽の私の周りでは、あまりこの習慣は聞きませんが、清明節=寒食というイメージは各地であるようです。

 

今日テレビで見た南の地方では、清明節に草団子を食べるそうです。

これはなんか日本人にも親しみがありますよね。

ぜひ食べてみたいものです。

 

我が家には草団子はありませんでしたが、今日はママが摘んできた春の野草に味噌をつけていただきました。

見た目はただの雑草ですけど、苦味はそれほど強くなく、美味しかったです。

冬に貯め込んだ体の中の悪いものを、排出しなければ!

そろそろ私も動き出します!