飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

WBC番外編

2009年03月26日 | ことばのお話
今回のWBC、私はずっと台湾の番組を見ていました。

もちろん解説は中国語(普通話)。
最初はうまく聞き取れないし、慣れないし、違和感もあったんですが、次第に、中国語で解説を聞くことが当たり前のようになってしまいました。

台湾の実況アナもいろんなタイプの人がいるとは思いますが、このWBCを担当していた人は、何となく日本のアナウンサーと似ていて(ちょっと大げさな感じで)、それも早く馴染めた要因かもしれません。

まあスポーツなので、解説が無くても、見れば分かるのですが、やはり細かい配球とか、素人には分からないし、何と言っても、臨場感が違います。

中国語で中継を聞いたおかげで、野球の言葉も少し覚えました。
(こちら中国大陸の方では全く役に立たない用語ですが)

大体日本語と同じで、「ヒット」=「安打」は、発音も「アンダ」で同じです。
「ストライク」は「好球(良い球)」、「ボール」は「壊球(悪い球)」もなんとなく分かりますよね。


さて、さて、ここでクイズ!

「牛棚」って、分かります?


これは日本語では、カタカナ語しかないのかな~?





答えは、「ブルペン」。控え投手がピッチング練習する所。

英語の辞書を見ると「bull=雄牛」「pen=おり」となってるので、ちゃんとした直訳です。
因みに、中国の「棚」は「小屋」の意味。

日本で意味も分からず使っている言葉で、うまく訳した中国語から教わることはほんとに多いです。


そうそう、決勝の試合で面白い場面がありました。

韓国の選手がホームランを打った時のこと。

実況アナと解説者が話していて、中国語では、「サヨナラホームラン」を「再見(ザイチェン)ホームラン」と言うそうですが、「韓国語では何て言うんだ」という話題になりました。
(もちろんこの時は試合途中で、サヨナラホームランというのはおかしいんですが)

台湾の解説者も「ニーハオ」=「アンニョンハセヨ」ということは知っているのですが、「再見」はよく分からないらしく、結局、「アンニョン・ホームラン」ってことで落ち着いてました。

韓国語で「さようなら」は二通りあって、そこを離れる人には「アンニョンヒカセヨ」、その場に残る人に対しては「アンニョンヒケセヨ」。

でも、友達同士で気軽に「じゃあね」って時は、確かに「アンニョン」とも言います。

「アンニョン」は漢字で書くと、「安寧」。「お元気で」って感じでしょうか?

何だか「ホームラン」と合わない気もするんですが、韓国語、韓国野球に詳しい方、是非教えてください。


それにしても、台湾の解説者、日本の野球、選手のことをちゃんと取材していて、よく知っていますね。(まあそれが彼らの仕事なんですが)

イチロー選手が試合後に答えたインタビューとか、ダルビシュの奥様のこととか、そんな新鮮なプチ情報も伝えてましたし。
(そういうことだけ聞き取れる私...)

時々画面に映る控えの選手や王さんの情報も適宜加えていて、本当に感心しました。


中継の途中では、もちろん台湾のCMが入ります。
WBCということもあってか、日本企業が多かったのですが、驚いたのは、そのCMで日本語がよく使われているということ。

パナソニックやキャノン等、日本企業のCMはこちらでも見ますが、日本語が入っているのを聞いたことがありません。

三菱自動車に関しては、ちょっとドラマ風のCMなのですが、全編日本語(中国語字幕)。
台湾ではやはり日本語、日本文化がかなり浸透して受け入れられてるのかなという印象を持ちました。


台湾にはまだ行ったことがないのですが、ますます興味がわいてきました。
是非一度行ってみたいです。

WBC連覇

2009年03月25日 | がんばれ!ホークス&スポーツ
WBC優勝おめでとう!
 

昨日は仕事にならなかったという方、たくさんいらっしゃったんじゃないでしょうか?

私も仕事の合間を縫って...のつもりが、ついつい画面に食い入ってしまい、ちょっと“長い昼休み”をいただいて(でも昼ごはんは食べず)、なんとか優勝の瞬間を分かち合うことができました。
最後はやっぱりイチロー選手。
今大会はなかなか打てなくて苦しんで、でも、最後は本人の言うように、「スター」と呼ばれる星の下に生まれてきた人は違うなというところを見せてくれましたよね。

しかし、その活躍も、その前の打席の「代打・川崎」が打ち損なってしまったからこそ!
「絶対打てるっ!」って、祈ってたんだけどね...
やっぱり“ヒーロー”は先輩に譲っておかないと!(なんてね
宗りんがヒーローになるのは、もうちょっと先ってことかな。

今朝も早くからニュース番組、ワイドショーをチェックして、私も勝利の余韻に浸っていましたが、やはりどの局の報道もイチロー選手、岩隈投手、松坂投手の活躍を取り上げていましたね。

もちろん、それはそうなんですが、昨日の決勝で誰か一人MVPをと言われたら、私は内川選手に是非あげたい!

昨日の試合、イチロー選手が第一打席で打った瞬間、「今日はイケる!」と確信したし、岩隈投手のコントロールもすごく良かったのですが、韓国の選手に同点ホームランを浴びて、ちょっと韓国に流れが傾きかけましたよね。
その後の、内川選手の外野の守備、二塁をアウトにしたあの好プレー!
昨日の試合はあれが全てだったと、個人的には思ってます。

スポーツでは、目には見えないけど、はっきり感じる“流れ”があって、それに乗れるかどうかが勝利に大きく影響すると思います。
確かに、昨日は日本に有利なジャッジもいくつかあったし、まあ、それも含めて、全体的に日本に流れが来てたけど、それを決めたのが、内川選手のあのプレーだったんじゃないでしょうか。

マスコミの皆さんがあまりにも取り上げてくれないので、他にも私が勝手に表彰しちゃいます。

まず、なんと言っても杉内投手。
彼はもともと中継ぎではないにもかかわらず、大事なところをビシッと抑えてくれましたよね。彼の活躍抜きに、日本の勝利は語れないと思います。
杉内投手はほんとに素晴らしいピッチャーなんですが、ホークスのシーズンでは結構成績にムラがあって...でも、WBCでは、ホークスが日本一になってMVPをもらった時のように完璧でした!
さすが大舞台に強い男です!
金メダルをかけてもらう時、一番にこにこしていたようで、その笑顔を見て、ほんとに嬉しくなりました。
今シーズンもこのピッチングが見たいです!

それから、ベンチでずっと大きな声を出していた川崎選手。
テレビ中継でもその様子はしょっちゅう映ってましたね。
やっぱりそれだけ目立って仲間を励まし続けてたんでしょう。
昨日も9回、10回、ダルビシュがちょっと調子悪いと、一番に走って行って声をかけて。
これはホークスの試合でもいつもやってることですけど、こういうところが彼の良いところです。
アメリカ戦は活躍したしね。
いつもいつもイチロー選手の横にくっついている姿もかわいかったです。

ホークス選手ばかりで申し訳ないですけど、久しぶりに城島選手の雄姿が見られたのも嬉しかったですね。
やっぱり城は頼りになります。
昨日はいいとこで打てなくて、ちょっと残念だったけど、日本の素晴らしい投手陣を支えたのは、やはり城ですよね。

日本もこの一ヶ月、大いに盛り上がったと思いますが、海外にいると、日本代表チームを応援するということに特別の思いがあります。

昨日、ロサンゼルスのドジャーススタジアムで観戦された人の中には、日本または韓国を長く離れている方も大勢いらっしゃったと思いますが、その方たちの「国」に対する気持ちを思うと、感慨深いものがあります。

常にアウェイという環境で生活している中で、自分の国の選手達の活躍を見、一緒になって応援することは、自分自身が肯定されているというか、ちょっと言葉では表せない何とも言えない感動があります。

世界全体から見ると、サッカーやバスケに比べて、WBCの注目度は低いかもしれないけど、昨日の決勝は歴史に残る名勝負でした。
韓国選手の技術と気迫も素晴らしかったし、「野球は9回2アウトから」という言葉を体現してくれました。

こうやって平和にスポーツができる世界が続きますように。

そして、野球って、やっぱり面白い。

4月、いよいよ野球シーズン到来です。

和歌山ビッグホエ~ル!

2009年03月22日 | 大好き!コブクロ&エンタメ
本日3月22日。祝コブクロデビュー8周年

そして、年に一度のイベント「ファンフェスタ」が今年も和歌山で開催されました。

日本にいれば、もちろん飛んで行くのですが、残念ながら、そういうわけにもいかず...

しかーし、今年は民放FM53局とのコラボ企画で、ファンフェスタ生中継が実現

もちろん中国から電波を拾うことは無理ですが、いつも利用しているKeyholeTVのおかげで、FM横浜が聞けるので、1時間前からPCの前にスタンバイ!

ここ瀋陽でもしっかりファンフェスタ楽しむことができました

クリアな音声でもないし、初めは「ほんとにこれコビィー(小渕くん)の声?」って感じだったけど、会場の歓声、拍手、そして生歌を聴くと、もう目の前にステージがあるようで...

パソコンの壁紙にしている二人の写真を見ながら、いつものように泣いたり、笑ったり、あっという間の1時間でした。

リクエストが一番多かったという「蕾」では、やはり外国にいるせいか、ふるさとの母のことを思い出して、ちょっとウルウル
(うちの母は全然ピンピンしてますけどね)

新曲の「虹」も聴けたし、ほんとに良かったんだけど、これから黒ちゃんの「すべらない話」が始まるか~ってとこでTHE END

やっぱりトーク聞きたかったなー。

和歌山に駆けつけたファンが6千人。
そして日本全国、いろんな所で聴いている人がたーくさんいると思うけど、和歌山から遠く離れたこんな場所で聴いている人(私)もいるんですよ。

どんなに遠く離れてても心は一つ。
「虹」がかかっていますよ

それにしても、文明の力って、すごいね。ほんと有難い。
明日も朝8時(中国時間)からWBC見られるし。

インターネット様様です。

WBC予選

2009年03月10日 | がんばれ!ホークス&スポーツ
昨日は残念でしたね~、WBC韓国戦。
0-1の惜敗で、アジア予選2位通過。

城島選手も活躍したし、内容も悪くなかったんだけど、あと1本が出なかったというところでしょうか。

まあ決勝トーナメントには進出したので、これからが本番!
気合を入れて、応援しましょう!


さて、さて、ここ中国では、野球は超・超・超マイナーなスポーツ。

各地にいくつかチームがあって、プロ(?)リーグはあるんですが、ほとんど中継もないし、ニュースでも取り上げられないし、多くの人は野球のルールも知りません。

ですから、もちろん、WBCの中継も無し!
日本対中国の試合の時は、バスケをやってました。

そんな中で、中国代表チーム、今回のWBCは本当にすごかった!

日本には負けたものの、0-4。
そして、敗者復活戦で台湾に勝利をおさめるという歴史的快挙!

本当に実力をつけてきているんだと思います。

しかーし、野球はオリンピックの種目からも外され、将来性の無い競技...。
きっと国もそんなに強化していかないでしょう。

頑張っている選手たちが気の毒な気もします。

韓国選手のがっしりした体格に比べて、中国選手はみんなほっそりしているし、焼肉でもおごってあげたくなります。


まあ、それはさておき、そんな環境の中国で、私がどうやってWBCを見ているかというと...

今回は台湾のスポーツ専門チャンネルをインターネットで見ています。(無料)

前回は、家で韓国の衛生放送が見られたのですが、今回は“台湾経由”です。

日本のテレビ番組も技術的には見られるんですが、なにしろ回線速度が遅くて、途切れ、途切れ。

でも、この台湾のサイトは、結構クリアに見られて、なかなか良いです。
もちろん、解説は中国語で、台湾のCMが入ります。

台湾負けちゃったけど、決勝トーナメントもちゃんと中継してくれるかな?
今度はアメリカだから、時差がありますよね?

WBC観戦に備えて、生活リズムを整えなくちゃ(笑)

雷鋒の日

2009年03月06日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
3月5日は「雷鋒(レイ・フォン)の日」。
正しく言うと、「雷鋒に学ぶ日」です。

「雷鋒」は中国の軍人さんの名前で、中国では誰でも知ってる超有名人!

でも、日本でこの人のことを知る機会はまず無いと思うので、ご存知ない方は、
とりあえず、こちらを http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B7%E9%8B%92
(他にも「雷鋒」で検索すると、いろんな方が詳しく書いているのでご参照下さい)

要するに、雷鋒さんは「人民の模範」「奉仕精神にあふれた人」ということで、3月5日は雷鋒さんを見習って、道路の掃除をしたり、奉仕活動をしましょうってことです。

中国に来てから、この人の名前を聞くことも多く、私も漠然とは理解していたし、時々、「“雷鋒精神”で頑張りましょう」なんて、冗談を言うこともありました。

しかし、ちゃんと分かっていたわけではないので、これを機に、いろいろ調べてみました。

そもそも、なんで3月5日が記念日なの?
雷鋒さんの誕生日?それとも、死んだ日?と思ったら、毛沢東が「雷鋒さんに学ぼう」とスローガンを出した日が記念日になったということ(そっちかい!)

そして、雷鋒さん、若くして亡くなったのは知ってましたが、その死因が、電柱を輸送中のトラックを立て直す作業中、頭を強く打って死亡したというもの。

確かに「殉職」だけども、あまりに可愛そう過ぎる死に方です。
しかも、生きてる間も家族の不幸に見舞われたり、そういう意味では、ずっと運の無かった方らしい。

それから、瀋陽のお隣り、撫順には「雷鋒記念館」があるので、ずっと撫順の人かと思っていたら、湖南の人ということも知りました。
(これは中国人にとっては常識。皆、即答で教えてくれました。湖南にも記念館があるそうです。)

撫順で亡くなったので、撫順に記念館があるそうです。
因みに、瀋陽と撫順を結ぶバスの名前は「雷鋒号」!
(私が勘違いするのも分かるでしょ?)

それにしても、軍隊の中でそんなに地位も高くなく、裕福でもなく、ごくごく一般人の雷鋒さんが、どうして毛沢東の目に留まって、こんなに英雄になっちゃったのでしょう?

あの世の雷鋒さんが一番びっくりしているかも知れませんね。

奉仕活動とか、慈善事業とか、褒められるためにやるものではないし、有名人なんかがやると“売名行為”や“イメージアップ”の為かなんて、逆に白い目で見られたりもするけど、相手が喜んでくれるなら、やらないよりやった方がいいと、私は思ってます。

中国も都市部はだんだん豊かになって、「80后、90后」(80年代、90年代以降)の若者には「雷鋒」さんは“昔の人”になりつつあるようです。

“作られた英雄”かもしれないけど、年に一度ぐらい、雷鋒さんを思い出して、奉仕活動をするのも悪くないかなと思います。