飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

もうこんな季節

2008年05月30日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
先日、ついでがあって、五愛市場へ行ってきた。

「五愛市場」は瀋陽で5本の指に入る?名所で、衣料や雑貨等の小さい店が集まった卸売り市場だ。
昔は露天に雑然とした感じで店が並んでいたが、今はきれいなビルになった。

そして、気がついたら、また新しいビルが完成していた。



北京オリンピックの飾り付けもしてあって、なかなか立派なものだ。

まだにぎやかな感じではなかったが、新しいビルの方にも結構店が入っていた。

ここのとこ結婚式が続くので、ついでにご祝儀袋も買っておこうと、結婚式用品を売っている店に向かったのだが、新しいビルが完成したためか、売り場が変わっていて、いつもの場所にはそれらしい店が見当たらなかった。

結婚式グッズを扱っている店は、大体一面真っ赤なので、すぐに目に付く。

その“赤”を目印にビルの中をウロウロしていると、1階のある一角に“赤”が密集している所があったので、近づいてみた。

でも、そこはお目当ての結婚式用品の店ではなかった。

「なんでこんなに“赤”が多いんだ~?」と考えて、ハッと気がついた。

「そうか!来週はもう端午節か~」



旧暦の5月5日(今年は西暦の6月8日)は端午節で、その飾り物を売る店が並んでいたのだ。

瀋陽市内はほとんどマンションなので、あまり玄関に飾り物をしないが、ちょっと郊外へ行くと、今でも玄関先に飾り物をしている家を見かける。

でも、手首に五色紐を結ぶ習慣は健在で、店先には、山のような五色紐が売られていた。



この手首に巻いた紐は端午節の後、雨が降った日に切って流すというふうに聞いたことがあるが、今年は4月からずーっと天気が悪く、ここ最近もほとんど毎日
瀋陽でこんなに雨が続くのは本当に珍しいことだ。


もう一つ、端午節に欠かせないものは「ちまき」だが、今年は、中秋の時の月餅のように、贈答品のセットが目に付く。

ビジネスチャンスとばかりに、「お世話になっている方にちまきを贈ろう」ということで、各社いろいろ工夫しているというわけだ。

私もちまきは大好き。特に、棗入りのシンプルなもの。
誰か贈ってくれないかな~?

種まき

2008年05月29日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から


この前の日曜日、種まきをしました。

左が「青しそちゃん」で、右が「レタスちゃん」です。


この前、日本に帰った時、弟妹(弟の奥さん)が夏野菜の揚げ出しみたいな料理を作ってくれて、そこに千切りの青しそが散らしてあったんだけど、その料理がとっても美味しくて...

「私も作ってみよう!」と思ったんだけど、でも、残念ながら、瀋陽では、青しそは一般的には市場に出回ってないんです。


「よし、それなら、青しそを育ててみよう!

って、なんとなく思っちゃったんですが、実は、わたくし、生まれてこのかた、植物には全く興味が無く、小学校の理科の授業やお芋堀り以外は、花瓶に花をいけたことも殆どないような人間です。

母に話したら、「育つかな~?? 無理、無理」と、言われる始末...。


そこで、瀋陽にいるお友達に相談したら、彼女も家で青しそを育てているとのこと。
「もう生えすぎちゃって、大変~」というぐらい育っているそうなので、早速、彼女のお勧めの肥料入りの土を購入。

慣れた人なら、その辺の土でも何とかできるのかもしれないけど、なんせ、私、ド素人ですから...まずは言われたとおりに、形から入ってみようかと。

土はアイリスオーヤマの物で、太清宮近くの楽購というスーパーで買いました。
因みに、5kgで14元。

鉢も同じくアイリスオーヤマで購入。タッパーなんかでも良いそうですが、やっぱり見た目から入らないと、やる気がでないので。


そして、3日間後。



なんと、レタスちゃんの鉢から芽が出てきました!


この後、どう成長するのか、全く分からないけど、とりあえず、毎日、「大きくなぁれ!」と言いながら、水をやってます。

青しそちゃんの鉢は、いまだ変化なしだけど、収穫できたあかつきには、また皆さんにご報告しますね






胸のマーク

2008年05月26日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
哀悼日も終わり、不謹慎かもしれないが、やっと通常通り、テレビでドラマやスポーツを楽しめるようになった。

ここ3日間は陸上の中国公開(オープン)試合を見ていた。

北京オリンピックのメイン会場「鳥巣」のお披露目的な催しだったが、みんなの注目はやはり110米ハードルの金メダリスト・劉翔だ。

日本からも末続選手をはじめ、そこそこ強い選手が参加していたものの、外国勢は少数派で、ほぼ中国の国内大会のような感じだった。

まあ、それでもスポーツの試合を見るのは、楽しいものだ。

昨日の男子4×100米リレーの決勝では、中国代表チームがバトンを落としてしまい、これで日本代表チームが絶対1位と思ったら、伏兵・四川チームの最終走者にやられて、日本は0.01秒差で、2位になってしまった。

でも、四川といえば、今、震災で注目されている所だから、会場からは大きな拍手が沸き起こって、感動的だった。

ところで、最近、スポーツの試合の時に、気になるポーズがある。

試合前に選手が紹介される時や、表彰台に上がった時、よく左胸に手を当てる選手がいるが、その手がパーではなく、親指を立て、人差し指と中指を伸ばしてピストルのような形にして胸に当てる人がいるのだ。

これは中国のネット上でも話題になっていることらしいが、実はスポンサー企業のマークを表しているそうだ。

その企業は、中国では超有名なスポーツメーカーのLINING(李寧)だ。

李寧はもともと中国の体操選手だったが、自分のブランドを作り、成功した。

LININGのマークは「L」の形をモチーフにしている。
日本では、そのマークを見て、よくNIKEのバッタものと思われがちだが、こちらでは有名なブランド品だ。

その「L」マークを指で表し、LININGのユニフォームを着用している選手達は、事あるごとに胸に手を当てるらしいのだ。

ある選手は、優勝して国歌が流れる時も、そのマークをやっているので、それはやりすぎではないかという意見も出ている。

昨日の陸上の試合では、スーダン等のアフリカの選手もやっていて、よく見ると、やっぱりLININGのシャツを着ていた。

スポンサー契約でやってくれと言われているのか、それとも、誰かがやり出したのが格好良くて広まったのか、実際のところ、どれほどの意味があるのか、よく分からないが、結構、いろんなスポーツで広まっている。

これからのオリンピックシーズン、皆さんもちょっと注目してみては?

オレオレ詐欺

2008年05月21日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
四川大地震の被災者に対して、連日、様々な方面から義援金や救援物資が寄せられている。

会社や学校でも寄付を募っているし、地元政府も口座を開設したりしている。

こういう時に心配になるのが、善意を利用した詐欺が起こるのではないかということだ。


実は、私も中国で「オレオレ詐欺」に出遭ったことがある。

これは地震が起こるずっと前の話だが、ある朝のこと、目覚ましより早く私の携帯電話が鳴った。

「こんな時間に誰から?」と思ったが、会社の同僚からのメールかもしれないと思って、寝ぼけ眼で携帯を開いた。

「お父さん、私は携帯と財布を失くしちゃった。だから、すぐに2000元(平均的な1~2ヶ月分の給料相当)を友達の口座に振り込んでください。詳しいことは後で話します。工商銀行9558×××

???
一瞬、いつもよく来る広告かと思ったけど、これって「オレオレ詐欺」じゃん!
私、“お父さん”じゃないし。

それにしても、すぐに捕まりそうな安易な手口だが、今回の地震のような時に、しかも、家族の安否が分からないような状況なら、うっかりのってしまう人もいるかもしれない。

極限状態で冷静にというのは無理かもしれないが、人の弱みにつけこんで悪いことをする人が横行しないように願っている。



哀悼

2008年05月19日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
5月12日、午後2時28分。
四川省で大地震が発生してから1週間が過ぎた。

日本は地震の多い国だから、これまでも大きな地震を何度も見てきているし、私自身も3年前に福岡で大地震を体験したから、どれだけ恐ろしく、また大変なことか、よく分かる。

それに加えて、中国の建築事情や地震の起こった場所の地理的条件も考えると、被害の大きさは想像を超えるだろう。

この1週間の間も様々なニュースが流れ、空港では瀋陽から派遣される消防隊の一団も見たし、街角では募金活動なども行われている。


今朝、いつものように地元のニュース番組を見ようと思って、チャンネルを合わせると、何故かCCTV(中央電視台)のニュースをやっている。
どの局に変えても同じ番組で、スポーツチャンネルでさえニュースをやっている。

なんでも19、20、21日の3日間は今度の地震に対する「哀悼の日」と昨日決まったそうで、娯楽番組は控えなければならないとのこと。

こういう対応と実行は、本当に早い中国!!
政府の決定は絶対的な力を持つ。

通勤途中、バスの窓から外を見ると、市役所をはじめ、あらゆる場所の国旗は半旗となっていた。

また、小学校、中学校等では、半旗を掲げて全校集会のようなものが行われていた。

さらに、地震の起きた午後2時28分には、汽車、船等の汽笛やサイレンを鳴らすとニュースで言っていたが、道路の車も停車させられ、3分間クラクションが鳴らされた。
大学では授業を中断して、3分間の黙祷が行われたところもあるそうだ。

家に帰ってテレビをつけたが、いつもはドラマの再放送ばかりのどのテレビ局も、やはり全部地震のニュース。

土豆網や56.comなどの動画サイトまでも哀悼の意を表すため、使用できなくなっている。

地震のために亡くなられた方、怪我をされた方、家を失った方、またその家族や友人、そして、援助活動を行っている軍人さんやお医者さん。そういった人のことを考えると、たまらない気持ちになる。
それはよく分かるが、この徹底ぶりには、ちょっと驚かされた。