飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

ファストフード

2014年06月19日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から

なんだか無性にハンバーガーが食べたくなって中街へ行ってきました。

今日のランチはバーガーキング。

 

ハンバーガーなら、マクドナルドでもいいんだけど、せっかくここまで来たので...

ここの店のハンバーガーはもちろんビッグサイズですが、お値段も日本と変わらないぐらい“ビッグ”で、懐には厳しいんですが...

まあ期末試験の準備も4分の3は終わったので....(って、まだ全部終わってないんですけど

今日はちょっとリッチにベーコンチーズバーガーです。

 

注文しようとレジのところで並んで待っていると、液晶モニターにおすすめ商品が!

ハンバーガー屋のサイドメニューで「どら焼き」

 

しかも、“アメリカ風”どら焼き レモン&チーズ味。

もう何がやりたいのかサッパリ分かりません。(結局、注文しませんでしたけど)

 

久しぶりにハンバーガーにかぶりつき、太めの揚げたてポテトを堪能して、おなかがいっぱいになったので、中街の歩行者天国をうろうろすることに。

たまには気分転換も大事です!

 

ここには老舗のデパートから、おしゃれな洋服店やスポーティーな靴屋までいろんな店があるのですが、ある店の前で目が留まりました。

中国でもすっかりお馴染みのピザハット。

日本では「宅配ピザ」という庶民的なイメージですが、中国では高級でおしゃれな洋食レストランです。

お値段もそこそこするし、カップルのデートや家族でのお食事など、普段使いだけでなく、特別な日に行くのも“全然アリ”な雰囲気のお店です。

実際のピザやスパゲティーのクオリティーは、本場イタリアンからはほど遠く、ファミレス的な感じですけど、まあそれでも、まだましな方だと思います。

 

もちろん、ピザハット自体は私が瀋陽に来た頃からあるし、珍しくないのですが、私が目に留まったのはこの言葉。

「歓楽!居酒屋」

つまり、「深夜0時までおしゃれなバーとして営業してますよ」ってことだと思うんだけど、「居酒屋」って...

もちろん、「居酒屋」はもともと中国語にある言葉ではないし、日本語の引用だと思うんだけど、おしゃれなピザ屋の雰囲気と大衆的な居酒屋のイメージが日本人からすると、どうもしっくり来なくて、思わず苦笑いしてしまいました。

 

まあ、最近の日本でも、何でも「バル(BAR)」って付けちゃいますから、スペイン人は笑ってるかもしれませんけどね。

私は旅行番組が好きなので、もう何年も前にスペインのバルを見て、「あー、日本にもこんな気軽に入れる立ち飲みスタイルの店があったらいいなあ」なんて、思ってたんですが。

やっぱり、みんな考えることは同じのようで、あっという間に日本全国に「バル」が広まって、しまいには「和風バル」なんて店もできてますもんね。(もちろん、その店が悪いというわけではありません。)

そういうわけで、「居酒屋」も「どら焼き」も、もしかしたら中国人にとっては“新鮮な”響きがあるのかもしれませんね。

 


W杯2014

2014年06月18日 | ことばのお話

サッカーW杯・ブラジル大会が開幕して早1週間。

日本の反対側にあるブラジルでの開催ですから、熱心なサッカーファンの皆様は、寝不足の日々なのでは?

中国は日本と1時間差なので、“若干”見やすいですが、それでも、夜更かしor早起きの不規則な生活です。

日本戦の日は、おかげさまで、私は仕事の無い時間帯なので、余裕で応援できそうです。ガンバレ、ニッポン

 

ところで、今大会の開幕試合、ブラジル-クロアチアは、いきなりブラジルのオウンゴール(自殺点)から始まりましたね。

結果、ブラジルが勝ったから(現地開催という意味では)よかったものの、さすがのブラジル人も焦ったはず。

それに、先日のアルゼンチン戦でも、開始3分でボスニア・ヘルツェゴビナがオウンゴール。

 

さて、ここで問題。中国語で「オウンゴール」は何と言うでしょうか?

 

 

 

 

 

正解は「烏龍球」

“ウーロン茶”じゃなくて、「ウーロンチュウ(球)」

香港のサポーターによる音訳らしいんだけど(だから、広東語の方が音が近いのかな?)、日本人からすると、どうみても“ウーロン茶”しか頭に浮かばない...

ちなみに、瀋陽ではウーロン茶を飲む人はほとんど見ないし、せいぜいペットボトルのジャスミン茶かレモンティーぐらい。絶対日本人の方がウーロン茶を飲んでいると思う。

それから、辞書によると、「烏龍」には、新語として「意外な失敗や間違い」という意味もあるらしい。

それを聞くと、英語の「wrong」の音に近いような気もするが、広東語はよく分かりません。

最近は中国もホントに外来語や英語があふれています。

でも、覚えやすいし、面白いから、興味をそそられます。

この言葉もすぐに覚えちゃったし

サッカー見ながら、また新しい言葉を覚えたいと思います!




涙を越えて

2014年06月10日 | 日本語教師のつぶやき

7月が卒業シーズンの中国。今学期も残すところ1ヶ月。

ひとあし早く、4年生の卒業記念写真撮影や卒業パーティーも行われ、週末には卒業論文の答弁も終えた。

今年の4年生は2クラスあるのだが、例年に比べ勉強しない学生が多く、授業中は正直、こっちのやる気がそがれることもしばしばだったのだが...

そんな学生たちとの日々の中で、忘れられないことがある。

それは今から半年前にまでさかのぼる。

 

あんまり勉強しないほうのクラスにあって、非常に勉強熱心なKさん。

決して目立つ存在ではないのだが、分からないことがあれば、いつも私のところへやってきて、納得いくまでとことん質問する。

そんな彼女が、ある日の授業終了後、私に話しかけてきた。

「先生、ちょっと質問があります。」

彼女が質問に来るのはいつものことなので、私もいつものように「なーに?Kさん。」と気楽に答えた。

「あのう、先生、どうすれば能力試験に合格できますか?」

確かそのようなことを言ったと思うが、彼女の表情は、いつになく強張っていた。

漠然とした質問だし、何か思い詰めたような雰囲気もあったので、詳しく事情を聞いてみた。

彼女の話によると、他のクラスメートは能力試験のために、外部の語学学校に通っていると言う。

彼女もその学校に通いたいということなのか?と思ったが、そうではないらしい。

その学校に入ると、彼女いわく、「合格を保証してくれる」ということだが、彼女は両親からもらった大切なお金をそんなことに使いたくないと言う。

そのことを言い終わるか終わらないうちに、彼女は堰を切ったように、ポロポロと大粒の涙を流した。

私は今までの経験から、彼女が言わんとしていることを悟った。

 

「合格保証」がどういう意味で、どういう手段かは分からないが、試験の前に答えが出回るなんて、よくある話しだし、“中国でできないことはない”というのは察しが付く。

これとは別の話だが、学内に英語の替え玉受験を依頼するビラ紙が貼られていたのを見たこともあるし、卒論でさえお金を出して“買う”やつもいる。

学生の弱みにつけこんだ商売はいくらでもあるだろう。

それを悪気も無く利用し、ろくに勉強もしないで、金さえ払えば何とでもなると思っている学生もいる中、Kさんのなんと純粋なこと...

 

彼女は既に1級試験に2回失敗していて、どうしても就職活動前のこのチャンスに合格しなければならない。

それは周りの同級生も同じ状況なのだが、真面目にやっている自分が合格できなくて、遊び呆けているやつらが悠々と合格するかも....「私は本当に合格できるのだろうか?」

きっとこの不安な気持ちは、毎日、机を並べ、寝食を共にしている友達にさえ、いや友達だからこそ言えなかったんだと思う。

Kさんの姿を見ているうちに、すっかり私の心にも火がついた!

「よ~し!やってやろうじゃないの!!」

そんな不正なやつらに負けてたまるか!っつーの!!

 

彼女の話を聞いたのは試験の1ヶ月前。まだ時間はある。

弱点を洗い出し、読解が苦手だということで集中的に特訓した。

Kさんは真面目であるが、ちょっと慎重で不器用なタイプなので、1つ1つ理解しないと、次に進めないタイプ。

限られた時間内に上手く答えを導き出さなければならない能力試験には不向きな性格なのだ。

そこでポイントを素早く見つけられるよう、タイプごとに速読練習の課題を与え、早く問題を解くテクニックを身につけさせた。

また、彼女は自主的に、3年生向けにやっていた文法の課外授業にも顔を出した。

彼女にとっては比較的易しい内容だし、後輩たちに交じって勉強するのは恥ずかしいと思うのに、それでも欠かさずやってきた。

もちろん努力したのは彼女で、私はちょっとアシストしただけだが、二人でやれることは必死にやった。

 

そして、あれから半年。

実は、後期は4年生の授業は無く、それぞれ仕事を探したり、会社の研修に行ったりするので、ほとんど会う機会が無い。

Kさんと久しぶりに再会したのは、卒論答弁の数日前だった。

偶然事務所の前でKさんを見つけた私は、真っ先に聞いてみた。

「1級試験どうだった?」

「合格しました。先生ありがとう。」

人目もはばからず、二人で抱き合って喜んだ。

 

語学の勉強にしても、試験の合格にしても、何か目に見える高価な物質では無いけれど、そこには確かな充実感と彼女の努力の証があった。

教師をやっていて、これ以上の喜びは無い。

こういう経験が、苦しい毎日の支えになる。

 

今年の4年生ももうすぐ学校を離れ、それぞれ別の人生を歩み出し、そして、いつしか大学で過ごした日々の記憶も薄れていくだろう。

それは私も同じである。

でも、Kさんと一緒に奮闘した思い出を、私は絶対忘れないと思う。

 


今年の端午節

2014年06月01日 | 年中行事いろいろ

梅雨入り前というのに、お暑うございます

瀋陽もこの1週間は毎日30度ぐらいで、日本と変わりません。

日本では祝祭日の無い6月を乗り越えるのが、一番しんどいですよね。

 

中国では、今年は6月2日が端午節で、土日を含めてだけど、3連休です。

普通は連休になっても、代わりに日曜出勤とかあるんだけど、今回は、振り替え授業も無し

月曜日は1週間で一番ハードなスケジュールなので、この休みはほんと助かります

 

端午節といえば、「ちまき」......というのは、もう毎年このブログに書いているので、過去記事をご覧ください。

今年は学校からの支給物も無く、自分で買った「棗(なつめ)入り」と「八穀米」のちまき、それに中国のママ手作りのちまきが冷凍庫を占領しています。

(去年辺りから、政府の“倹約令”の影響か、学校のパーティーとか贈答品とかが、めっきり少なくなりました。)

 

 

まあ、例年と相変わらずの我が家の様子を書いても面白くないので、こんな物はいかがでしょうか?

 

 

最近、バス停の看板でよく目にする広告。

「ちまき味アイス」

「中街氷点」という瀋陽で老舗のメーカーで、ここのアイスキャンディーは有名です。

その新商品がコレ

材料はもち米で、赤い部分は棗(なつめ)。形もちょっと三角形っぽくて、ちまきを意識?

最近はいろんな味のちまきがあるけど、アイスにまでしちゃうところに、中国人の「ちまき・愛」を感じちゃいます。

ちなみに、美人のお姉さんのイヤリングもちまき

 

残念ながら、うちの近所の売店では売っていなくて、まだ試食できていないので、美味しいかどうかは分かりません。

日本にも「雪見大福」とか「アイスまんじゅう」とかあるんで、「もち米味」もそんなに悪くないのかな~とは思いますが。

 

私としては、数元ほどのアイスバーもいいですが、やっぱりその十倍の値段のハーゲンダッツが食べたいな~なんて....誰かおごってくれないかな~。