飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

テレビのお話 その2

2009年09月23日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
日本では、来年の「地デジ化」に備え、新しいテレビに買い換えている人も多いと思う。

中国でも大型の液晶テレビはよく売れている。
新婚さんは、新しい家を買うと、最新の電化製品も一緒に購入するからだ。

しかも、こちらのリビングはめちゃめちゃ広い。
だから、部屋の広さに合わせて、40インチ以上のでっかいテレビを置く家も多い。

以前に比べると、液晶テレビも随分値崩れしてきたが、それでも給料の数か月分はするだろう。


そんな高いテレビを置き、立派なオーディオ等も備えてはいるが、日本の一般的な家庭と違うところがある。

それはレコーダー(録画機)が無いことだ。

電器屋さんでも見たことが無い。


日本では、お気に入りの番組や仕事で見られない時間帯の番組を録画して見るというのは、当たり前のことだが、中国ではそういう習慣が無いのではないだろうか?

その理由を考えてみると...

①再放送が多い。

CCTVのレギュラー番組は、時間や曜日を変えて、2~3回放送される。
年末の「紅白」のようなお正月番組でさえ、次の日の朝にもう一度放送されるし、その中の人気のコントは、色んな地方局でも放送されるので、もう一年中イヤと言う程目にする。

ドラマも再放送が多く、時には同じ時間に、A局で第3話、B局で第8話、C局で第20話というように、ダブってやってることもある。


②動画サイトが充実している。

日本では“権利”が厳しいので、すぐに削除されてしまうが、中国の動画サイトは何でもアリ!
たとえ番組を見逃しても、いつでもインターネットで見られるので、録画する必要が無い。


③DVDがすぐに出る。

ドラマは毎週続けて見るのが難しいこともある。
中国では、1日2~3話、土日も関係なく、毎日連続して放送されるので、特に大変なのだが、DVDなら、暇な時に見られる。
日本では、買うと高いし、レンタルもしばらく待たないといけないが、こちらでは、これまたすぐに手に入る。


④録画して見たい程の番組が無い。

前回のお話のように、素人参加番組が多く、時間潰しに見るには面白いが、「今日はお気に入りの歌手がゲストだから、録画しよう」等ということがほとんど無い。


まあこんなところだろうか。


中国では当の昔に消えてしまったビデオテープが、現在でも日本で残っているのは、やはり「家庭でテレビを録画する」ということが、日本では一般的だという証拠なのでは?

売買やレンタルなら、絶対ディスクの方が便利だから。
(中国では、DVD以前、VCDという物が主流だった)


パソコンでダウンロードして、映画やテレビ番組を楽しむ人が日本よりずっと多い(だろうと思う)中国。

今後もテレビそのものより、オンラインの方が充実していくのではないだろうか?


あともう少し回線速度が速くなって安定して、画質が良くなると、もっといいんだけど。

テレビのお話 その1

2009年09月23日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
“無類のテレビ好き”である私。

「テレビが無ければ生きられない!」

そんなTVウォッチャーの私が、前々から気になっていた中国のテレビ事情をご紹介


中国でもバラエティー番組は存在する。
クイズ、ゲーム、歌や踊り、トークショー等など、ゴールデンタイムは日替わりで人気番組がある。

しかし、日本と大きく違うのは、そのほとんどの番組の出演者が“素人”であること。
「素人参加型」番組がとにかく多い。

クイズに答えるのも、自慢の歌声を披露するのも、料理の腕を競うのもみんな一般人。

そして、会場を埋め尽くす観覧者もまた一般人。
時には、おそろいのTシャツを着て、色別に整然と“並べられて”座っている。

そして、クイズ番組では、解答者は必ず応援席に助けを求め、解答者自身の意思ではなく、完全に観覧者に頼って答えるというのがお決まりのパターン。

(これを見てると、どうして学生達が悪気も無く、答えを教えあい、“助け合う”のか、納得できる。)

テレビで見かける“有名人”といえば、俳優、歌手、芸人、司会者といった“プロ”の人達。
日本のテレビ番組でしょっちゅうお目にかかるような、中途半端な“テレビタレント”という枠が無いのだ。

日本では、若手お笑い芸人がテレビに出るチャンスもあるし、“ひな壇”で、VTRの間「へぇ~」とか「マジで~」とかリアクションをするのも芸の内である。

が、中国のテレビに出る芸人は、作り上げられたコントの台本をきっちりこなすタイプの芸人で、コントだけでなく、映画の役者もやるし、楽器や歌も上手な人が多い。

しかも、テレビに出られるのは大御所クラス。
アドリブの利いたしゃべくりで笑わすような機会は無く、熟練した芸を披露するといった感じ。

テレビでしゃべったり、番組を仕切ったりするのはアナウンサー。

芸能人がこのポジションについている番組は無い。

日本だと、局アナはアシスタント的存在だが、中国では、自分の看板番組を仕切る“有名人”も多く、彼らはタレントに近いかもしれない。


正直、素人が参加するバラエティー番組をそんなに見たいとは思わない。

できれば、中国の芸能人の顔と名前をもうちょっと覚えたいのだが、なかなかそういう機会が無い。

日本のやかましすぎるバラエティーもどうかと思う時もあるが、気の利いたコメントや、ゲスト同士の間の取り方はやはりプロだし、見ていて楽しい。


中国では唯一、湖南テレビのバラエティーの作りは、親近感が持てて、面白い。

数年前、「超級女声」というオーディション番組を大ヒットさせて勢いに乗っている地方局だ。

視聴率はよく分からないけど、地方局なのに、大物タレントを番組に呼べたりするので、やっぱり視聴者から支持されているのだろう。


それにしても、CCTV(中国中央電視台)は日本のNHKと違って、バンバンCMを流しているから、きっと広告収入がかなりあると思うのだが、一体、どれぐらい儲かっているのか?

素人にはギャラは払われていないはずだし、アナウンサーもそれほどでも無いと思う。

不景気でタレントのギャラを削減しまくり、降板騒動も起きている日本のテレビ業界。

日本もこれから素人番組が増えるのだろうか?

心遣い?

2009年09月14日 | 日本語教師のつぶやき
久しぶりに授業のお話。

ちょっと頼まれて、日本語の試験対策の授業を数回することになりました。

内容は初級の聴解

学生達は、3ヶ月で初級を勉強し終えたばかり。

“勉強した”とはいえ、中国人の先生から日本語の“説明”を受け、猛ダッシュで、とりあえず頭に詰め込んだレベル。

もちろん、日本人と会ったことも、直に話したこともありません。

目前に迫ったテスト本番に間に合うのかどうか...と思いつつ、まあ、少しでも役に立てればと、準備をして、授業に臨みました。

学生は約15人。
メモを取りながら、熱心に耳を傾けてくれる子もいれば、もうすぐ大事なテストだというのに、聴解問題のCDを子守唄にうたた寝している奴も...

まあ、そんな事はどうでもいいのです。
どうせ責任も無いし、一生懸命がんばっている学生が何かを身に付けて、テストに役立ててくれれば。


問題は2回目の授業で起きました。


その日、授業にやって来た学生は5人。

「今日はこれだけ?」と、ちょっと驚きましたが、学生達も留学に向けて色々用事があるようで、まあ仕方ないかと、そんなに気にもせず、授業を始めました。

人数が少ない方が、学生一人一人に対応できるし、こちらの負担も少ないし。

相変わらず反応の鈍い学生達でしたが、授業は、まあ、それなりに順調に進んでいました。

チャイムが鳴り、1コマ目終了。
「ちょっと休みましょう」と、ペットボトルの水を飲み、一息ついていると...

ドヤドヤドヤと、別のクラスの学生達が教室に入って来るではありませんか!

「何?何?何?」 

全く状況のつかめない私...


「次の時間は、この学生達も一緒に授業を聴きます。」と中国人の先生。


「え~~~っ?!!!」 

この入って来た学生達。実は、日本語を勉強し始めて、まだ1~2ヶ月。
初級の教科書を勉強し終わってないどころか、やっとひらがな覚えたぐらいの学生もいるのです。


私:「あのー、一緒に聴くのは構いませんが、この聴解問題、聞いても分からないと思うんですが...。」

中国人の先生:「大丈夫、大丈夫。少し易しくてもいいですから。」

「易しくても」って、問題の内容は変えられないんですけど...

確かに、もともとこのクラスの学生もあまりレベルが高くないので、復習用に、絵カード等も用意していたし、学生が分かる極力簡単な言葉を使って説明していましたが、いくら何でも、習っていないものは無理に決まってます。

しかも、授業の後半は、絵や写真の無い問題で、説明文を聞いた後、問題も音声で聞いて答えを選ぶという難易度の高いもの。

今更、授業の内容を変えるわけにもいかないし、何より、出席している5人の学生に対してもすまないし...。

たぶん、中国人の先生は、せっかく外国人の先生(私)に授業に来てもらっているのに、たった5人しか学生が来ていないことを申し訳なく思ったのかもしれません。

だけど、そのお心遣い、余計なんですけど...、ほんとに


結局、教室は初級の学生(30人程)で埋め尽くされました。
元々の5人の学生がどこにいるか分からないほどに。

初級の学生の中には、少しでも新しい事を吸収しようと、熱心で反応の良い学生もいましたが、予想通り、後ろの方は「先生、何言ってるの?」って感じで、ザワザワしたり、携帯で遊んだり、時々、私が示すカードの絵に笑ったり。

5人の学生には「分かった?」「問題ない?」と目で合図を送って確認するも、結局、十分に対応できず、問題も全部することができませんでした。

中国では(中国だけじゃないかもしれないけど)、予想もできないことが色々起こります。

時間割がぎりぎりまで決まらないとか、急に変更が生じるとか、学生が増えたり、減ったりとか、日本の日本語学校で、こんな事あったら、年配の非常勤の先生が暴れ出すだろうなーという事が日常茶飯事。
新人の先生もきっと対応しきれないだろうなあ。

皆さん親切にしてくださるのは、本当にありがたいんですけど、勘弁して欲しい出来事でした。

泣いたり笑ったり

2009年09月11日 | がんばれ!ホークス&スポーツ


一雨ごとに、一気にクールダウンする最近の瀋陽。

すっかり秋になりました。

夏のように日差しが強い日もありますが、最低気温が10度を切る日も。


涼しくなった気候とは反対に、日に日に激しさを増すプロ野球ペナントレース。

いよいよ終盤。クライマックスシリーズを賭け、熱い戦いが続いています。


大した趣味も娯楽も無い私の生活の中で、唯一の楽しみ、野球観戦。

この半年間、ほぼ全試合、ホークスを見守り続けてきました。


松田選手の怪我等もあり、なかなか打てなかった4月。

オーティズ選手が加入し、打線もつながり、連覇を果たした交流戦。

怪我や疲労で戦力が十分ではないながらも、なんとか乗り切ってきた暑い夏。


一喜一憂の日々を繰り返し、なんとか2位をキープしている我らがホークス。


1位の背中が見えそうで見えない、見えたと思ったら、また離される...

イライラがつのる日もありましたが、涙が出るほど感動を与えてくれる試合が見られるのもあとわずかと思うと、秋風とともに、何だかちょっと寂しくもあります。


それにしても、今年の日ハムはほんとに強い!!

インフルエンザの影響もあってか、直接対決でホークスが3連勝した時は「イケる!」って、思ったんだけどなぁ...なかなか負けてくれないんだよなー。


日ハムにマジックは点灯していますが、逆転優勝目指して、そして日本シリーズ出場を目指して、あと1ヶ月、応援していきましょう!