飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

先人に学ぶ

2006年10月30日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
皆様、1週間のご無沙汰です。ごろすけです。

えー、国慶節が終わってのこの数週間。馬鹿みたいに忙しかった。
ほんとは今日もこんなことをしている場合じゃないんだけど、1週間も投稿がないと、さすがに倒れたんじゃないかと心配する人がいるかと思いまして、つらつらと書いている次第です。

忙しさの原因の一つは、新しく始まった能力試験1級対策クラス。
自分が楽できるようにと、以前教えたことがあって、教材が揃っているテキストを自ら選んだのに、いざ始めてみると、やっぱりそのクラスに合うベストの物ではなく、あれこれプリントを作らなければならないハメになってしまった。
正に、自業自得の“千本ノック”状態。
結果としては、学生にとって良い物になってると思ってるし、順調に伸びているので、まあ報われているんだけど...やっぱり毎日は大変。

それに加えて、様々な行事。

そして、日々下がる気温。
最低気温は零下になることもあるが、暖気(建物全体に入る暖房設備)は11月からしか入らない。うちの場合は、床オンドルなんだけど、それも同じで、自分では開閉の調節は不可能。
つまり、今が一番“寒い”季節。
でも、冬の福岡の家よりは全然マシ。着込んでいれば、別に寒くない。

ただ、この忙しさと気候のせいか、いつもの“毛病”(ケビョウ=仮病ではない)、扁桃腺が腫れて熱っぽい。
まあ、中国的にいうと“上火”。
“上火”を訳すのは難しい。辞書には「のぼせる」とあるが、風呂上りの「のぼせ」でも、更年期の「のぼせ」でもなくて、何か悩みがあってイライラするとか、精神的なストレスまで含む状態で、中国人に病気の原因を聞くと、大抵“上火”で片付けられる。(例えば、口内炎の原因とか、胃痛の原因とか)

ところで、今日は旧暦の9月9日。重陽節だ。
「9」は「jiu」という発音で、「久=永遠、長い」と同じ発音なので、縁起のいい数字だ。
昔は菊の花を浮かべた酒を飲んだり、高い所に上る風習があったそうだ。

学生に「今日は何の日?」と聞くと、「老人の日」だと教えてくれた。
新聞には100歳以上の元気なお年寄りのインタビューが載っていた。
113歳で博覧会のガイドをしたという人もいれば、毎日太極拳をしているとか、縫い物をしているとか、ほんとに皆さんお元気。

皆が知りたいのは、やはり「長寿の秘訣は?」だろう。
共通する答えは、「好き嫌いせずに、三度三度食事をとり、何があっても規則正しい生活をする」
簡単そうで、現代人に一番難しいことかもしれない。

さて、今日も今からプリント作りがんばろう

招待

2006年10月21日 | 結婚式
今日は学校の同僚の結婚式に出席した。
こちらへ来て、結婚式ももう4度目。すっかり慣れたものである。

しかし、今回は初の朝鮮族。
そして、新婦はなんと双子ちゃん。(二人とも知り合い)
二組のカップルの合同結婚式だ。

同僚の結婚式なんだから、当然、私も参加する気満々だったのだが、一体いつ、どこで結婚式が行われるのか、さっぱり分からない。
こちらでは日本のような招待状が送られて来ないのだ。

招待状がないわけではない。
しかし、それは会社の上司とか学校の恩師とそういった「来賓」的存在の人のためのもので、一般の友達クラスには届かないのだ。

だから、当然、私は結婚式の招待状をもらったことも見たこともない。

結局、前日になって、電話で本人に確認。
他の同僚の先生とも待ち合わせの時間を決めた。

まあ、こういう具合だから、
「○○さんが、結婚するってよ。」
「えっ、ほんと?行く、行く。」
ってな感じで、招待してようが、してまいが色んな人がやってくるのだ。

みんなに自由な感じでお祝いしてもらえるという点ではとても良いと思うのだが、予定外に人がいっぱい来ちゃって、席に座れないってこともしばしば。

現に、今日も私達は「新郎の職場の同僚」という比較的近い立場でありながら、席が無くて、新郎の友達が慌てて席を確保してくれたというような始末だ。

座席は8~10人掛けぐらいの丸テーブルなんだけど、テーブルの真ん中に「親族」とか「新婦の同級生」とかいった具合に札が立ててあるだけなので、誰が座ろうが構わないし、早い者勝ちの椅子取りゲームみたいだ。

日本でも結婚式に誰を呼ぶか、どこまで呼ぶかというのは難しいところだ。
でも、もし、招待状をもらわなかったら、絶対に行かないし、電報を打つとか、二次会から参加するとか、別の形でお祝いするだろう。

中国の場合はこのように適当にみんな噂を聞きつけて集まるわけだから、そんな心配はないかと思いきや、あまり親しくない友達を招待すると、「こいつ紅包(ご祝儀)目当てか?」といぶかしげに見られるし、呼ばなかったら呼ばなかったで、「何で声をかけてくれなかったんだ」と恨まれることもあるらしく、やはり難しいということだ。

私の職場で毎日顔を合わせるのは、新郎を含め4人だ。
しかし、事務の職員は最近入ったばかりで、結婚式の場所も遠いので、行きたくないと言った。
私は彼女の気持ちが分かるし、事実、私達は直接招待されたわけでもないのだから、「別に行かなくてもいいんじゃない?」と言った。
でも、結局、もう一人の中国人の先生の強引な誘いで、彼女は「行く」と返事した。
後から、他の人に聞いた話では、このような小さい職場の場合、結婚式に出席しないのは、とても失礼なことだそうだ。
私は何でも適当なお国柄だから、行くか行かないかも適当でいいのかと思って、彼女にそう言ったのだが、そうでもないらしいことが分かった。

ところが、今日、彼女はやっぱり来なかった。
朝、お腹が痛いか、用事があるか、何か理由をつけて断ってきたそうだ。
本当はただ行きたくないだけだど私は思うが...。

日本にいた頃、中国人の友達や学生によく約束をすっぽかされることがあった。
前の日には「行く、行く」とノリノリだったくせに、来ないということはしょっちゅうだったので、何となくそんなものかと慣れていたのだが、今回の彼女の行動を見ると、やはりその場では、面と向かって断りにくいのかなと感じた。

日本人が「考えておきます」とか、「またそのうちに」なんて曖昧に返事して断るのを、外国人は「YES」か「NO」か分からないなんて言うけど、中国人のこのような態度も一種の交際の仕方の違いなのかも。
(もちろん、人によって違うので、きっちり約束を守る中国人もたくさんいますよ。誤解の無いように!)

最後に、漢族の結婚式と朝鮮族の結婚式の一番の違いは...。
朝鮮族はとにかく踊りまくる。
噂には聞いていたし、韓国で体験したこともあるが、やはりすごかった。
新郎、新婦、その両親をはじめ、みんなが輪になって、踊る、踊る。
日本の泣かせる演出と違って、にぎやかで、明るい結婚式だった。

雨が好きな彼女

2006年10月19日 | 日本語教師のつぶやき
なんとか新しいクラス(1級対策クラス)が始まった。
そして、今日もまた新しい学生が1人やってきた。
日本の専門学校で3年勉強したという若い女性。

授業中、ある言葉を教えるためのネタふりとして、こんな質問をした。

「雨が好きですか?」

まあ、好きという人もいるだろうし、嫌いという人もいるだろう。

「じゃ、今日も雨、明日も雨、明後日も雨、毎日雨だったらどうですか?」

ここまで言うと、たいていの人は「嫌です」と言うだろう。

しかし、その学生はこう言った。

「うれしいです。私は晴れが嫌いです。」

ちょっと変わってるなと思ったけど、ひねくれ度では私も負けないので、さほど気にしなかった。

続いて、こんな質問。
「今までで一番うれしかったことは何ですか。」

急にこんな質問をされたら困るかもしれないけど、試験に合格したとか、素敵なプレゼントをもらったとか、まあ生きていれば、それなりに嬉しいことがあるはずだ。

彼女の答えは「今まで嬉しかったことはありません。悲しいことしかありません。」

見た目からはそんな印象は受けないけど、こんな超悲観的な人には久しぶりに会った。

彼女はバスにあまり乗らない。
どうしてかって?
「バスには泥棒がいるから。」

確かにいるけど、それでも皆気をつけながら乗っているし、私は今まで被害に遭ったことはない。
乗る前から、泥棒がいると決め付ける発想がすごい。

彼女の人生、一体どんなことがあったのだろう。

私だって、どうしようもなく暗い気持ちになる時もあるけど、彼女ほどではない。

また不思議な人に出会ったが、私の授業の時はにこにこ聞いてくれてたので、彼女が少しでも笑顔でいてくれたらいいなあと願うばかりだ。

最近のつぶやき

2006年10月19日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
★輸入食品が豊富なスーパーへ行った。
そのスーパーオリジナルブランドの商品が並べてあったので、ちょっと覗いてみることに...。
乾物をあれこれ見ていると、何かよく分からないきのこがあった。
漢字を見ても分からなかったので、英語を見てみると...
「NAMEKO mushroom」
「なめこ」って、英語でも「NAMEKO」なの?
そもそも欧米人もなめこを食べるの?まさか味噌汁はないだろうし。
因みに、英語の辞書には載ってなかった。
それにしても、でかいなめこだった。

★同じスーパーでの話。
日本の味噌を発見。「京都の白味噌」「名古屋の赤味噌」「東京の...」何味噌だったっけ?とにかく3種類。
お値段はもちろん高いですよ。誰が買うんだろう?
私は味噌汁飲まないんで、別に必要ないんだけど、「白味噌」はこちらで見ないから、何かの時にはちょっと貴重な存在かな。
京都・今宮神社の「あぶり餅」食べたいなあ~。

★私の通学路にあるホテル。
7階の天井が落ちて、1人死亡、8人が負傷したそうだ。
毎日その前を通ってるので、テレビのニュースで見てびっくりした。
ちょっとの事故じゃ、テレビでは取り上げられない中国だから、そこそこ話題になってるかと思いきや...。
その朝、ホテルの前を通ると、何もなかったかのように普通に営業していた。
日本だったら、間違いなく、しばらく営業中止だよね。
それにしても、作りのあまいこちらの建築物。やっぱりちょっと怖い。

★前にこのブログに書いた新しいクラスの話。
16日の月曜日に始まる予定だったのだが、前の日になっても、学生は何人来るのか、授業は何時からなのか、そもそもクラスは始まるのか、始まらないのか、全く分からなかった。
最低限の準備はしたが、焦ってもしょうがないので、授業が無い方に賭けて、ごろごろと...。
月曜日、時間を見計らって担当者に電話...つながらない。
向こうからもかかってこないし、まあ、行かなくてもいいってこと?
もうこんなことにも動じず、慣れてしまった自分が怖い。

★授業後、ブーツを買いたくて、デパートをうろうろ。
すると、聞き覚えのある曲が...。
ちあきなおみさんに「喝采」だった。ピアノのインストロメンタルのBGM。
ある学生がこの歌が好きだと言っていたのを思い出した。
若い男の子なのに、なんと渋い選曲!
「喝采」は中国語版もあるのかしら?なんて考えながら、またうろうろしていると、続いては「贈る言葉」、それから「川の流れのように」
これは日本のCD?
まあ、日本の歌はどこででも本当によく耳にするけど、こちらの人は日本の歌だと知らないのが残念。
帰りに近くのスーパーに寄ったら、浜崎あゆみの「TO BE」の中国語版が流れてた。これは初めて聞いたな。

★中国人は日本人より英語の発音がうまいと言う。
何を持って“うまい”というかはさておき、英語をそのまま外来語として使う時の音の取り方は違う。
例えば、「チョコレート」は「巧克力」。
カタカナで書くと、「チャオコリ」。つまり、最後の子音が無くなることが多い。
ところが「good bye」だけは「グッドバイ」と、やたらと「ド」に力を入れて発音する人が多いことに気がついた。なぜだろう?
因みに、今日、学生が日本の「グッバイマイラブ」の歌を聞いていた。
最近、米倉涼子主演のドラマ「不信のとき」を見ている彼は、挿入歌として歌われているその歌をダウンロードしたらしい。
他の学生がその歌を聞くとテレサテンの歌だと言い出した。
アンルイスの歌をカバーしたのだろう。しかし、この歌もまた完全に中国の歌だと思われている。

★新聞を読んでいた時のこと。
「巴布亜新几内亜」の文字が目に入った。
これって、「パプアニューギニア」?
パプアとギニアはそのまま音を当ててるのに、何故「ニュー」だけ「新」にするかなぁ~。
ここまできたら「牛=niu」ギニアとかにすればいいのに。
(もちろん他のniuの漢字でもいいんですが。)
因みに、ニュージーランドもニュージャージーも「新」ですが、ニューヨークは「紐約niuyue」となってます。

 

冬の兆し

2006年10月17日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
頬にあたる風がひんやりとしてきた。
あ~、冬だね。

自転車で売りに来るアイスクリームが糖葫芦に変わった。
あ~、冬だね。

焼き芋屋を発見!
あ~、冬だね。

道端や軒下に干された白菜と葱の山。
あ~、冬だね。

うちの庭の池の水が抜かれた。
あ~、冬だね。

ついこないだまで汗だくだったのに、いろんなところで冬の足音が感じられる。

今日は雨で生暖かかったけど、これから一気に気温が下がる。

さて、薄手のコートとコーデュロイのジャケット、いつ着るべきか?


※糖葫芦・・・サンザシを串に刺して飴がけしたもの。夏は飴が溶けちゃうから、冬場しか食べられない。

※昔は冬場に野菜がないので、白菜や葱など少し干して、たくさん貯蔵しておいた。今は普通にスーパーで買えるけど、今でもこの季節は白菜が並んでいる。「酸菜」という漬物にしたりもする。

※池の水は冬は全部凍ってしまうので、うちのマンションではあらかじめ抜いている。癒しの噴水がなくなって寂しい。


1級対策

2006年10月14日 | 日本語教師のつぶやき
来週から「過級班」、つまり、日本語能力試験1級対策クラスを担当することになった。

ここのところ、ずっと初級ばかりだったから、久々の上級レベルにちょっとやる気が出てきた。

しかし、ずっと初級レベルの単語と文型で暮らしてきたから、まずは、私の“脳内言語レベル”を上げないといけない。
これがなかなか大変

それに、2002年からは新基準になって、少し傾向も変わっているらしいので、下準備のために、本屋へ参考書を見に行った。

こちらの本屋にも能力試験対策の本はいろいろある。
日本で売られているのと同じ物もあるが、大体は過去問を編集して、解説を付けたような二番煎じ的な物が多い。

とはいえ、日本から取り寄せた高価な教科書を学生に買わせるわけにもいかないし...。
中国語の解説もあって、聴解のCD(MP3)も付いて、このお値段ならと、その中でも良さそうな物を選んで5、6冊買った。

やっぱり日本に住んでいる学生と違って、聴解が苦手な人が多いから、聴解はできるだけたくさん練習させたいという思いもある。

過去問や実践タイプの模擬試験のテープは、日本からあまり持って来なかったので、日本から送ってもらうか、或いは、現地調達するかしかない。

当然、金銭的なことと、手間を考えて、後者を選んだわけだ。

家に帰って、早速CDを聞いてみた。
MP3式なので、私が持っているCDラジカセでは再生できず、パソコンで再生。

   ・・・・・ 

確かに、音声は入っていたが、声の主が明らかに“シロウト”。

日本人(日本語のネイティブ)であることは間違いないが、イントネーション、速度、息継ぎ等が、やはり日本で聞きなれたテープとは違うのだ。

なかなか頑張っている物もあったが、全体的にあまりのひどさにびっくりした。

1級の聴解試験は45分なのだが、録音時間が30分足らずの物もあった。
(問題と問題の間の時間が短い上に、読むのも速い。)

こちらでは、授業中、ラジカセが壊れたとか、停電で機器が使えなくなったとか、よくあることなので、自分でスクリプトを読んで聴解問題をやったなんていう涙ぐましい話も聞いたことがあるが、それとこれとは話が違う。
実際に売られている教材なんだから。

まあ、限られた予算の中で、手っ取り早く出版するには、その辺にいる日本人に「ちょっとこれ読んで」ってな感じで作るしかなかったかもしれないが..。


ある教科書作りに参加された音声学の先生がこんな話をされたのを思い出した。

教科書の本文を吹き込むためにやってきたプロの読み手。
(俳優だったか、アナウンサーだったか忘れたけど、とにかくプロ。)
プロだから、当然、テクニックもあるし、「こんなのちょろいもんだ」という自信もある。
しかし、その音声学の先生が納得いくものは録れなかった。

そこで、その先生が一言。
「あなたのこの声を聞いて、何千、何万と言う人が日本語を覚えるのです。中には、日本人が全然いない所もあるかもしれない。このテープが全てなのです。そういうつもりで録音してください。」

それから、その読み手の態度は一変して、とても良いテープが作れたと。

学生は本当に教師が話すとおりに、発音する。
こちらが「私は~」と助詞を強く読むと、同じように読むし、語尾を延ばせば、同じように伸ばす。
いいとこも悪いことも口癖までも、教師に似てくる。

私も普段から心がけてはいるが、ついつい油断してしまうことが多い。
この下手な録音CDを聞いて、改めて、気を引き締めると同時に、さっきの音声学の先生の言葉をみんなにも覚えておいて欲しいなあ。

骨組み?

2006年10月11日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から


私が住んでる建物の隣りでは、もう2ヶ月ぐらいトンカントンカン工事をやっている。
最初はただの更地というか荒地だった所もすっかり掘り返され、コンクリートが流された。

しかし、朝晩関係なく、工事を進めるもんだから、騒音がすごくて、私の不眠の一因はこれじゃないかと思っている。

一体何を造っているのか知らないが、かなりの敷地面積だ。

私の部屋からは、現在、大通りが見えるのだが、もし、ここにうちと同じ高さの建物が建ったら、完全に外は見えなくなるし、日も入らなくなるかもしれない。
お隣がすぐ横に見えるなら、カーテンも開けられなくなるだろう。

それはさておき、すっかりコンクリートを流してしまった後に何を始めるかと思ったら、例の赤レンガを並べ始めた。

この辺のビルや家はほとんどこれでできていると言ってもいい。

見た目は白くて綺麗な壁もガーンと叩けば、この赤レンガが現れる。
テナントビルのレイアウトを変える時は、人力でこの壁を叩き割るし、この赤レンガで新しい仕切りを作る。

それは重々知っていたが、この地下深く掘られた場所に赤レンガを並べてるってことは、これがビルの土台?
そのレンガはゆるーいセメントでくっ付けられてるだけで、固定させる針金のような物も入っていない。

もうでっかいレゴブロック状態。

「瀋陽では絶対地震は起こらない」とみんな信じきってるし、殆どの人が地震を経験したことがないから成せる技かもしれないけど、この骨組みを見ちゃったら、やっぱり怖い。

因みに、私が住んでるマンションは28階建て。
瀋陽にはこんな高層ビルがあちこちに建っている。

日本では耐震構造偽装問題でワァーワァーなってたけど、所変われば、こうも違うものなのか?

そういえば、工事を始める前には、日本の地鎮祭のように、果物か何かをお供えして、爆竹鳴らして、何か儀式をやってたなあ。

工事の安全を祈願する気持ちがあるのなら、もうちょっと何とかできないかなあ、この基礎工事。

今後どうなるか、しばらくまた騒音に悩まされながら、経過を見守りたい。


復活!

2006年10月09日 | がんばれ!ホークス&スポーツ
ソフトバンクホークス
プレーオフ・第1ステージ突破 

2004年、2005年とリーグ1位でシーズンを終えながら、プレーオフで敗れ、日本シリーズに出ることができなかった。

今年は残念ながら、リーグ3位。
でも、この2年苦しめられたプレーオフのおかげで、まだチャンスが残っている。

今日はホークスファンがこのプレーオフで初めて喜びを味わえた。

もちろん、まだ第1ステージで、札幌ドームでは日ハムが待っているわけだけど、昨日の松中選手の涙には、みんなの3年越しの思いが詰まっていたと思う。

私もインターネットのラジオ放送を聞きながら、メガホンを持って必死に応援
いつもはもう少し落ち着いて楽しめるんだけど、何しろ短期決戦。
1球1球に力が入る。
部屋の中をうろうろ、うろうろ。
檻の中のゴリラかいっ!って感じ。

ゲーム展開はもちろんだが、バッターボックスに立つ選手、マウンドで白球を握るピッチャー、一人一人が今この場所に立っている思いを考えると、たまらなくなる。

例えば、今年のシーズン、3番打者として、勝負強いところを見せてくれた田上選手。
彼は去年の今頃、中日で戦力外通告を受けていたそうだ。
つまり、クビってこと。
それが1年後、日本シリーズをかけた試合に出てるんだから、人生分からない。

昨日の第2戦で勝ち越しタイムリーを打った仲澤選手も同じく中日からの移籍組。

そんなことを言ったら、今や18勝を上げるエースで選手会長の斉藤和巳投手だって、初めの5年は怪我に苦しみ、手術を受け、リハビリ生活だった。

その同じリハビリの苦しみを乗り越えてきたのが的場捕手。
今日のヒットは素晴らしかったね。

私達は1つの試合の1つの場面しか見てないけど、その凝縮されたシーンの裏には、私達には計り知れないそれぞれの選手の苦労がある。

そして、今この舞台に立っている選手達はみんなそこから復活してきた。

選手だけでなく、裏方のスタッフさんも含め、スポーツって、そういうことを考えさせられるから大好き。

3位から日本一へ、復活を目指すホークス。
まずは14日、福岡ドームに戻ってくるのをファンの皆は待ってるよ。

そして、王監督が胴上げされる姿を見たいなあ。

スローライフ・スローフード

2006年10月07日 | 私の食卓
のんびりノビノビの連休も後半戦。

休みの間、何をしたかというと...何にもしてません。

結局、怠けもの体質は、どうやっても変わらないってことかな。

一人で家にいると、ご飯を食べるのも面倒くさいというか、何が食べたいかも思いつかないもんで、食事もついルーズになってしまう。

でも、時間はたっぷりあるので、普段できないことをやってみた。


まず、台所にポイっと置いてあったぶどう。
もらい物なんだけど、これをなんとか片付けないといけない。
その量、約1kg。とても一人じゃ食べきれない。

ぶどうを保存する方法をいろいろ調べて、結局、一番簡単そうなジュースにすることにした。

ぶどうを洗って、バラバラにして、潰して、煮るだけ。



日本じゃ、もったいなくて、こんなに豪快には潰せません。

でも、うちの実家には昔ぶどうの木があった。
天神(福岡の繁華街)のど真ん中にぶどうの木。
でも、本当なんです。
ちゃんと手入れしてなかったので、そんなに美味しい物ではなかったけど、確かジュースを作った記憶がある。


続いて、ピザ。
瀋陽にもピザの店はいろいろあるんだけど、どうも美味しくない。
生地もチーズも重くって..。

小さいけど、オーブントースターも買ったことだし、一度焼きたいなと思っていた。

イーストを入れると面倒なので、イースト無しの薄焼きタイプ。

餃子を作る要領でいいのかどうか分からないけど、適当に生地をコネコネ。
ソースはスパゲティ用のトマトソースとケチャップを混ぜ、乾燥バジリコを振り、チーズを載せ、トースターへ。

サイズが小さい「ミニピザ」だけど、一人分にはちょうどいい。



1枚目はちょっと生焼けで失敗したけど、2枚目からは何とかいい感じに。
生地はちょっと硬めだったけど、手作りはやっぱりおいしいね。

ピザを食べながら、これまた手作りのワインを飲み、一枚食べたら、またもう一枚焼く。


時間を気にしないこんな生活もあともうちょっと。

今夜も月がきれいだなあ。

タイミング

2006年10月03日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
のんびり過ごそうと思っていた連休も、気がつけば連日の飲み会。

日本人のように「前もって」というお誘いではないので、大体突然呼び出される。

断ってもいいんだけど、「休みで、○○さんもせっかく瀋陽に戻ってきてるんだから」等と言われると、「それじゃ...」と、つい言ってしまう。


飲み会(友人・知人の気軽なもの)でも、中国と日本とでは違うところがある。(※中国といっても、私の知ってる限りだが)

まず、日本なら「とりあえずビール」だが、こちらでは「とりあえず白酒」。
「白酒」は日本の“しろざけ”じゃなくて、透明のアルコールがきっついお酒。口から火がボワーっと出そうなやつ。
まず、白酒いってから、ビール。
この順番がよく分からない。
もちろん、私は白酒は飲まないから、初めからビールかワイン。
日本でおなじみの「桂花陳酒」や「杏露酒」は、ここでは見たことが無い。

日本なら「お飲み物から先に」と、大体ビールが先に来るが、こちらでは料理が何品か並んでも、まだビールが来ないことも普通。
テーブルにお茶が置いてある場合は、それを飲んだり、みんなも勝手に料理を食べはじめ、「ビールまだ?」と思った頃、ようやくやってくる。

そして、乾杯。
中国では「干杯」で一気に飲むと言うのは有名な話だが、これも場合によってで、一気に空ける時と、全部飲まなくてもいい時がある。
まあ、これは周りの雰囲気で何となく合わせることができるし、「半分でいいよ」とか「慌てなくてもいいよ」と言ってくれるので、分かりやすい。

問題はみんなで乾杯をするタイミング。
中国では食事の途中「来、来、来」と言って、よくグラスを合わせる。
自分が一口飲んだあたりで、この声がかかると、「今のは自分だけ飲まずに、私が乾杯の音頭を取るべきだったのかな?」と戸惑ってしまう。
でも、周りの人を観察しても、このタイミングが今ひとつつかめない。
それに、あまりお酒を飲まない女の人なんかは、この乾杯の輪に入らないし、「ここは白酒を飲んでる男の人たちだけの乾杯なのか?」とグラスを持とうか持つまいか、ドッキリカメラのリプレイみたいにおどおどしてしまう。

それから、中国人はよく人の皿に料理を取って入れる。
特に、お母さんは、子どもにはもちろん、みんなに料理を取り分けてくれる。
「取り分ける」と言えば聞こえがよいが、取り皿に何も入ってないと、すかさず別のおかずが投げ込まれる。
わんこそば状態
「自分で取りますから」と言っても、やはり次々におかずを入れてくる。

それじゃ、私もみんなにおかずを取り分けようと思うんだが、やっぱりそのタイミングがつかめない。
勧めたものを「いいよ、いいよ」等と断れると、小心者の私は、すぐ手を引っ込めてしまう。
中国のお母さんのように強引にはできない。
中国でもやはり勧められたものは、初めは遠慮するようで、私が勧めて断られたものを別の人がまた強引に勧めると、受け取ったりする。
その「押し」のタイミングも難しい。

でも、実は、私は日本人どうしの飲み会でも、いろんなタイミングがとれない不器用な人間だ。
お酒を勧めるタイミング、スープ等をみんなに取り分けるタイミング、席を替わって別の人と話をするタイミング...。
全てがうまくできなくて、上手に立ち振る舞ってる人を羨ましく思いつつ、じっと同じ席で出された物を黙々と食べ続ける。

人には「社交的」だと言われるが、全然だめ。
精神的にものすごく疲れる。

やっぱりお酒を飲む時は、そんなことを気にせず、ワイワイやれる仲間と一緒が一番いいね。

游泳池

2006年10月02日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
黄金周1日目。

お友達のHさんから、某高級ホテルのジムの免費チケットをいただいて、1年半ぶりに泳ぎに行った。

1年半ぶりということは、つまり、中国に来て初。

日本にいた時は、一応、ジムに入ってて、時々泳いでいた。

もちろん、こちらにも水着を持ってきてたんだけど、なかなか機会も無く...。

学生に聞くと、市民プールのようなものもあるらしいのだが、誰でも気軽に行けるようなプールは、やはり衛生的なことが心配だし、もし人がいっぱいだったら、自分のペースで泳げないし。

ホテルのジムならそんな心配もないだろうと、本当にわくわくしながら出発。

でも、そこはやっぱり庶民。
高級ホテルへ行くのも、普通のバス

ジムのフロントで鍵とタオルを受け取り、更衣室へ。
フロントのお姉ちゃんがいろいろ説明してくれたが、シャワーを浴びろということ以外は、速くて聞き取れなかった。

更衣室には誰もいない。
まあ、よくある感じの更衣室で、奥にはシャワーとサウナがあるが、更衣室とプールが繋がっているのかどうか分からず、どこまで裸で行って大丈夫なのか、ちょっとドキドキしながら、一人でうろうろ。


だって、ほんとに誰もいないんだもん。

プールへ行くと、女の人二人がちょうど出るところで、完全に貸切状態。

ホテルのジムなので、競泳用ではないが、それでも、まあまあの広さ。

水深1.5mなので、ウォーキングにはちょっとキビしかったけど、久しぶり“魚”に戻った感じ。(“人魚”というほど美しくもないでしょ)

もぅ~、最高!!

どこを歩いても人、人、人、車、車、車の瀋陽の街。

それに比べて、ここは本当に静かで(私一人なんだから当たり前?)まるで別世界。

「人のいない所へ行きたい」という願いが叶えられ、幸せなひと時

久しぶりにしっかり呼吸して、肺がきれいになった感じがする。

1時間半ほど、プールで漂って、思い切りリフレッシュした。


水泳の後は、豪華にランチ...と行きたかったが、やっぱり気持ちがセレブから小市民に戻っちゃった。

ホテルを出ると、いつも歩いてる街がなんだか新鮮に感じた。


Hさん、素敵な休日をありがとう。