飛来飛去 ~風の吹くまま~

中国・遼寧省瀋陽在住歴十数年。
最近ネタぎれ気味ですが、何気ない、でも誰かに話したい日々の発見を綴ります。

予定変更に...

2010年05月27日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
郊外でのバーベキューの集まり(前回の記事)の前日か前々日か?或いは、当日だったか?

友人から集合場所や時間等を知らせる電話が相方にかかってきた。

注)中国ではだいたい突然誘いの電話がかかって来る。


「何かみんなあっち(郊外の友達の家)に泊まるとか言ってるけど、今日中に帰ってくるから」と、うちの相方。

「でも、行ったら、ビール飲むでしょ?車、大丈夫?」

「まあ、昼飲んでも、夕方か夜には大丈夫でしょう」


私が汗拭き用にかばんに入れようとしたフェイスタオルも「泊まらないから、そんなに大きなタオル持って行かなくてもいいよ」と言うので、その言葉を信じ、置いていくことにした。


しかーし、案の定、自然が大好きなうちの相方は、「明星村」に着いたとたん、すっかり“田舎暮らし”が気に入ったご様子。
もちろん、久しぶりに集まった友達とワイワイできるのも嬉しいのだろう。


それで、例の「今日ここに泊まるから!」発言である。

最初は冗談かと思ったけど、中国語で友達と話している内容を聞いているうちに、「こりゃ、マジだな」と確信した。


別に、泊まるなら泊まるでいいんだけどさぁ~、一応、準備というか心構えというもんがあるでしょ、こっちには。


竹串に肉を刺しつつ、「帰りたい」的なことをつぶやいてみるが、実は、うちの車は待ち合わせの友達の店の前に止めて、別の友達の車に同乗して来たので、ここから1人で帰る手段も無い。


「こうなったら、この状況を楽しもう。せっかく街とは違う自然の中で過ごせるんだから」

そう気持ちを切り替えようとしたが、隣りの部屋から聞こえてくるトランプで遊ぶ女性陣の話し声を聞いていると、やっぱり気がめいってくる。

ここに来ている友人達は、何度も会ったことのある人達なので、今さら人見知りでもないんだけど、トランプだのマージャンだの、何かテキトーに時間を潰して遊ぶことが、私はこの上なく苦手なのだ。

言葉の問題ではなく、日本でも一緒。
なかなかこういう輪には、入りづらい。


「無愛想な顔は良くないし、空気読んで、楽しまなきゃ」という気持ちと「やっぱり帰りたいな」という気持ちがぐるぐるしているうちに、30度近くまで上がった良過ぎるほどのお天気も相まって、私は本当に頭が痛くなってしまった。


いつもなら美味しく飲めるはずのビールも半分残し、串焼きの香ばしい匂いに後ろ髪引かれつつも、ソファにダウン。


外から聞こえてくる楽しそうな笑い声とは対照的に、私の頭のガンガンは酷くなる一方...

少し横になって休んでみたが、もう全く起き上がれなくなり...


結局、食事がひと段落した4時頃、私は相方に付き添われて、“リタイア”。

「村」の入り口の正門まで友人に車で送ってもらい、その後、市内まで行くものすごい乱暴な運転のミニバスにガタゴト揺られ、家に帰って来た。


あ~、なんかダメだなー、わたし。
なんで、こんなに環境の変化に弱いのか

相方にも可愛そうなことしちゃったし...

張り切って出発したはずだったんだけど、何か後味悪いバーベキューになっちゃった...


田舎暮らし

2010年05月26日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
前回書いたバーベキューの話。


以前、日本人の知り合いの方に「丁香湖の近くでバーベキューをして楽しかった」と聞いたことがあり、去年、羊の丸焼きを食べた郊外のような景色の良い所かな?と勝手に想像を膨らませていたわたし...

しかし、車で向かった先は、丁香湖を通り過ぎ、もうちょっと西の奥へ行った所。

塔湾を過ぎ、丁香湖のあたりまでは、友達を訪ねてやってきたことがあったので、何となく土地勘があった。

しかし、線路を2つ越え、高速道路も横切った所からは、道路も舗装されておらずボコボコで、街中の“開発中”とは、またひと味違った荒れた光景が広がっていた。
赤レンガ造りのボロボロの平屋もまだ残っている。

車が通るたびに舞い上がる砂ぼこりの中、見えてきたのは、目的地の「明星村」。


きれいに区画整理された家付きの土地が、ただ延々とひろがっている。




周りを見渡しても、何にもない。




“田舎暮らし”というと聞こえはいいが、広大な大地を目の前にすると、ちょっと足がすくむ。



ここに住んでいる友達は、犬のブリーダーをやっている。



生まれたばかりの子犬からゴールデンレトリバーのような大型犬まで。



ずらっと並んだ犬小屋は、犬好きのごろすけさんもちょっと引いてしまうほど。

本当はナデナデしたいんだけど、中国の犬はどんな病気を持ってるか分からないと、いつも注意されるので、我慢、我慢。

前回「めんこ」をやってた男の子は、ママの手を握らないと、犬小屋の前を歩けないほど、一斉に吠え出すと、かなりの迫力がある。


畑では、ひよこも飼っている。もう“ひよこ”と呼ぶには大きいのもいるけど。




自分ちの畑では、トマト、ナス、唐辛子、ほうれん草等を栽培している。
夏なので、ビニールはかけていない。
半分はまだ開墾中。




なかなかの広さのこの畑付き物件。

友人は年間5000元(6万5千円程)で借りているらしい。

興味のある方は是非どうぞ。



それは、さておき、今回の目的はバーベキュー(私だけ?)

持って来た羊肉や様々な具材を切り分け、みんなで竹串に刺していく。






いつもお店で売られている串焼きは、食べると、あっという間だけど、これが上手に刺すのはなかなか難しい。

赤身のところはいいんだけど、筋や皮の部分はうまく突き刺さらなくて、骨が折れる。
食べると、ここが一番美味しいんだけどね。


素人が作ったので、見た目はまあまあだったけど、炭火で焼いて、香辛料をふりかけると、かなり本格的で美味かった!



中でも、日本ではまず出て来ないだろうというのは「焼き饅頭」。
肉まんの皮部分だけの蒸しパンをスライスして、串に刺し、唐辛子味噌を塗って焼いた物は、屋台でも結構人気がある。





良いお天気の下、テーブルいっぱいに並んだ料理に、井戸水で冷やしたビール...


「楽しい週末でした。おしまい。」となるはずだったのだが...

うちの相方の「今日ここに泊まるよ」発言に、私は口が


なぜかって?

続きは、また今度。


宝物

2010年05月23日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
相方の友人に誘われて、郊外へ遊びに行くことになった。

同級生が郊外にビニールハウス栽培のできる畑付きの家を持っているので、そこに集まってバーベキューでもやろうと言うのだ。

気候も良くなってきたし、丁香湖という湖の近くだというので、景色も良いだろうし、外で皆で食事をするのも楽しいだろうと思い、行くことにした。


朝9時に集合ということで、早起きして、朝ごはんを食べ、慌しく身支度を整え、8時半に家を出発した。


ほぼ時間通りに待ち合わせの場所に着いた私達。

待ち合わせ場所は、友人が経営している印鑑屋さんだ。


とりあえず、店の中に入ると、老板(オーナー)は大量のじゃがいもの皮を剥いていて、老板娘(オーナーの奥さん)は、注文された印鑑を作っている途中だった。


自営業だし、仕事はもちろん大事なんだけど、他の人達もまだ集まっていないし、すぐに出発する気配は全く無い...


中国では、大体いつもこんな感じ。

時間にうるさいのはうちの相方ぐらいなもんで、例えば、「うちにご飯食べに来て」と誘われても、家に着いて、とりあえず、おしゃべりしたり、遊んだり、それから、やっとご飯を作り始めて、2~3時間経って、ようやくご飯が出てくる。

だから、お腹を空かせて、「遅れちゃいけない!」と、約束の時間に慌てて行くと、何か拍子抜けした気分になるのだ。


そういうわけで、この日も当然のように、いつ出発するか分からないまま、待ちぼうけ。


そして、こういう時でも、お構い無しに楽しめるのが、子どもと中国人のすごいとこ!


友人の子ども(小学校1年生の男の子)の宝物は、ポケットいっぱいに詰め込んだ「めんこ」だ。

やっぱり男の子は、カードを集めるのが大好きなんだね!


遊び方は、日本のめんこと全く一緒。

でも、この子が持っていたのは、ちょっと小さめの丸いめんこだった。

めんこの絵柄は、孫悟空や戦隊ヒーロー。今も昔も変わらない。




地べたに座り込んで、“四半世紀前の少年”も夢中になっている。

昔は、段ボール等の厚紙を切って自分で作ったりもしていたそうだ。
めんこのへりをちょっと反らして、角度を付けたり。


今の日本の子ども達もめんこをやるのだろうか?

ポケモンやムシキングのカードはまだ人気があるのかな?

詳しく分からないけど、子ども達が自分でおもちゃを手作りしたり、自分達でルールを考え出して遊んでた時代に比べると、今の遊びは、何か商業ベースに乗せられちゃってる感じもするなあ。

まあ、時代の流れだから、しょうがないけどね。


何だか昭和の路地裏にタイムスリップしたような気持ちでボケーっとしていたら、急に周りが慌しくなってきた。

いよいよ出発か?

それでは、続きはまた今度。


水漏れ

2010年05月20日 | 中国・瀋陽 暮らしの中から
久々に女友達と夜のお食事。
(いつも“男友達”というわけではありません

仕事のこと、プライベートのこと、ガールズトークで盛り上がった。

その中で、彼女の家の水道管が破裂して、家中、水浸しになったという話題になった。

普通なら、「え~、大変だったね~!」と驚くところだが、瀋陽に5年もいると、この手の話は、もはや“あるある”ネタ。


うちも以前に、湯沸かし器を交換した際、切断した管から床暖房の水がとめどなく溢れ出すということがあった。

友人の話でも、下の階まで水が流れたとか、天井から水が雨のように降ってきたとか...

本当にこちらの水道管はどうなってるんだ?


まあ、そんなことを話しつつ、美味しい食事を満腹いただき、帰路に着いた。


家に着き、延長に入ったホークス戦を見て、顔でも洗おうかと洗面所に入った。

洗面所に入ると、一段低くなっている部屋の床が、何だかゆがんで見える...

「ん?何かおかしいぞ???」

床板の継ぎ目の所は、皮膚にできた水ぶくれのようにうっすら膨らんでいる。

その継ぎ目の所をぎゅっと押してみると、じわーっと水が染み出てきた。


「ねえ、これって、水漏れじゃない?」

相方を呼んで、あちこち点検してみると...洗面所の下の収納庫を開けた瞬間...

「なんじゃ、こりゃ!!水が溜まってる!!」


上水道が通っている管にひびが入って、そこからポタポタ水が落ちていたのだ。

幸い発見が早かったので、床と壁に少しシミができたものの、大きな被害は出なかったし、収納庫の下に入れてた物もプラスチックの物が多かったので、多少濡れたけど、大丈夫だった。


問題は次の日...

朝いちでビルの管理業者に電話。
修理担当の人が懐中電灯片手にすぐにやって来てくれた。

洗面台の水道管を見るなり、「あ~、原因はこれだね、部品買って来て」

そして、3分も経たないうちに去って行った。


このパターンにももう慣れたので、今さら驚く余地も無いのだが、中国ではいつもこう。

修理をする人は修理だけ。部品は自分で調達。
そして、部品を買ったら、またこの人を呼んで、取り付けてもらう。

慣れたことは慣れたけど、やっぱり不思議なこのシステム。

いつもは手際と段取りに厳しいうちの相方だが、この方式には全く疑問を持っていないようで、さっさと部品を買いに行った。


そして、日本ではどこで売ってるのか分からないような、十字の管の部品を事も無げに買って帰って来る。


もしや中国では、こういう修理の人や“謎の”部品屋の雇用確保のために、わざといろんな物が壊れやすくしてあるんじゃないかと疑ってしまう。

(もちろん、そういうことではなく、価格競争のあげく、品質が悪い物も出回っているだけなのだが)

福岡の実家の水道管なんて、数十年経って、ようやく(?)去年壊れたというのに、今の家は、たぶん出来て5年も経っていないのに、水道管が壊れたのは、これで2つめ。電気線も修理した。


もし、自分の家を造る時が来たら、材料はケチらず、丈夫で精巧な家を作りたい。
見た目よりも何よりも!

それから、日本に帰る時、水道の元栓を閉めといて本当によかった。

留守の間に水浸し...なんて、考えるだけで恐ろしい。


中国にお住まいの皆さん、水周りにはくれぐれもお気を付けを!!

五月晴れ

2010年05月16日 | Weblog
4月下旬からGW期間中、日本に帰っていた。

その間、瀋陽もずいぶん暖かくなり、瀋陽に戻った時には、遅咲きの桃の花もすっかり散ってしまっていた。

その代わりと言っては何だが、今、公園には丁香(クローブ)の薄い紫やピンクの花が咲き乱れ、良い香りを漂わせている。




八重桜のような、濃いピンクの可愛らしい花も彩を添え、正に、春爛漫といった雰囲気。



若い恋人達もあちらこちらで、写真を撮ったり、ベンチでいちゃついている。


さて、このGW期間中、日本もずっと良いお天気に恵まれた。

日ごろの行いが良かったのか(?)、曇り~雨の予報にもかかわらず、初めて訪れた河口湖で、こんなに素晴らしい富士山も拝むことができた。




福岡で、横浜で、久しぶりの懐かしい顔に会い、また、「はじめまして」のチビちゃん達ともご対面し、慌しくも充実した時間を過ごした。


そして、今回の帰省の目的でもあった日本の親戚への結婚のご報告も、遅ればせながら、やっと実現することができた。




みんなが笑顔で迎えてくれる...こんな日が来るなんて...


長い間夢見たこと、その1つ1つはあっという間に過ぎて行ったけれど、振り返る想い出は、もう夢じゃない。



これからも、相も変わらず、普通の毎日が続いていく。

でも、この五月晴れの空を忘れずに、また新しい未来を夢見ていきたい。