ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

教育の広場、第49号への投書

2006年02月11日 | ご意見の広場
教育の広場、第49号への投書

  (2001年08月18日発行)

     Aさんの投書

 私は以前から、メルマガ「教育のひろば」を読んでいます。教育
問題を考えるのにとても良いものだと思い、いつも楽しみにして読
んでいます。

 牧野さんの意見には部分的に賛成できない場合もありますが、この
メルマガで牧野さんは自分の意見を押しつけようとはしていないと思
います。根拠を示して自説を論理的に展開し、読者の皆に考える素
材を提供しているのだと思います。実際、牧野さんへの反対意見も
きちんと発表されています。

 そもそも、教育をめぐる問題をこれほど幅広く取り上げて論じている
ところは、メルマガにも新聞にも他にはないと思います。それも、もの
ごとの現象面からだけではなく、その本質面からも捉えようとする姿
勢は素晴らしいと思います。

 教育にはいろいろな問題がありますが、考える手掛かりを得るという
点で、多くの人に読んでほしいと思います。また、この教育問題を
論理的に考えることによって、他の問題を考える際にも役立つと思
います。

 既に登録している我々が「メル友」などに知らせて読者を増やし、
議論の輪をもっと広げられたら素晴らしいと思います。


   牧野からのお返事

 応援をありがとうございます。

 私が哲学を志したのはなぜかと反省してみますと、やはり、本当の
話し合いをしたい、しかし世の中では本当の話し合いが行われていな
い、何とかしたいという気持ちがあったと思います。

 人間は自分の本当の動機を正確に認識しているとは限りませんから、
断言はできませんが、自分でそう感じています。

 多くの方は自分の意見を押し通そうという態度が強すぎると思いま
す。私もかつてはそうでしたし、今でも時々そうなってしまいますが、
自戒を含めて、本当の話し合い=考え合いの原則を確認しながら話し
合っていきたいものだと思います。

 自分の意見を主張したいなら行動で、自分の行為で主張すればいい
のだと思います。


  「甲子園に思う」を読んで
                     mirai

 こんにちは、mirai です。
毎回的確な問題提起をいただきありがとうございます。

 野球の件、まさにご指摘どおりです。
 自分のホームページで1章を高校野球に、さらに保護者の負担金の問
題を別の章で取り上げています。

 以下、私のHPの一部抜粋です。
「お金」が消える実態は大きな問題だと思っています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私の公務分掌は・・・生徒指導部+特活部長でしたから、集団行動(野
球応援等)のバスの手配は私の仕事。野球応援のとき、早速バス運行会
社から見積もりを取りました。そして、・・・驚きました。

◆昨年までの町長指定Jバス会社 →1台10万円
  ・おまけ付き→通勤用バス。子供は半数しか座れない。

◆T観光 →1台8万円
  ・豪華観光バス+1台1万円の寸志(要するに“賄賂”)

どちらを選んだか・・・言うまでもないことでしょう。T観光社長は私
の知り合いだったので、特に安くしてくれたのですけど。ところが、驚
くことにJバス会社の担当者2名がやって来ました。

――――――――――――――――――――――――――――
担当者:うちのバスを使うのは町長さんが決めてるんですよ。あんたは
    初めてだから知らないのでしょうが、こんな事をすると町長が怒
    って、あんたに何をするか分かりませんよ。

  私:おもしろいね、何でもやってもらおうじゃないか。言とっくけど、俺
    のバックには3000人ほど生きのいい教員が付いてるよ。県教
    組相手に喧嘩を売るつもりだね、やってもらおうじゃないか。

担当者:・・・。どうなったって知りませんよ。
   私:ついでに言っておくけど、変な事をするんだったら、U市のS組
     に電話してからがいいよ。Sは、俺のためなら平気で命を張る
     野郎だからね。
  ※Sは私の親友。詳細は第4部「人生いろいろ・私は不良少年」をどうぞ。

担当者:・・・
   私:何か言いたいことは?

 担当者さんは・・・来たときの元気さが消えちゃいました。会談は決裂・・・
私は職員室に戻りました、すると、すぐに校長がやって来ました。

校長:miraiさんよ、俺の顔を立ててくんねえかなぁ。担当者の野郎に泣き
 つかれちゃってよ、困ってんだよ。去年までず~とできたのに、今年はダ
 メじゃあ、あいつら会社に帰れねぇって泣いてんだよ。半分でいいから、
 奴らに譲ってくんねえかなぁ。

A高校転勤4か月目・・・管理職に“貸し”を作るしかありませんでした。

  私:分かりました。但し、T観光と同じ条件にして下さい。通勤バス1台
   が10万円じゃ困ります。

で、12台×3万円=36万円のお金を子供たちは節約できたのです。3年
後には→21台×3万円=63万円・・・一体このお金はどこへ消えていた
のでしょうか。

 野球応援には問題が多すぎます。お金の問題だけでなく、なぜ野球だけを
全校応援にするのか。野球応援の「ビックリするドラマ」は、「第3章・連
携を求めて」をご覧下さい。

●独断補足ー1(省略)

●独断補足ー2
 学校行事でバスを利用すると、バス会社から「お礼」がある。バス1台に
つき5千円~1万円である。学校の担当責任者が“強い”場合は、担当責任
者、“弱い”場合は管理職へと渡る。なお、修学旅行でも同じ事が行われて
いる。事務職員が修学旅行同行・教員の食事は生徒と別・教員用2次会・・・
これらがあれば全ての費用は「子供の負担→修学旅行積立金」から出ている。
業者は「好意で無料サービス」など決してしない。

●独断補足ー3
 甲子園出場が決まると保護者の負担がひどくなる。最低2回戦まで進むと
して考えると・・・約3000万円のお金がかかる。生徒数が1000人な
ら、一人当たり3万円の負担となる。そして・・・ここにも「黒い手」があ
る。詳細は書けないが(←現役教員が逮捕される可能性がある)、驚くほど
のお金がどこかへ消えていく。


   牧野からのお返事

 投書をありがとうございます。

 学校の内部の者でなければ分からない事情だと思います。

 内容的にはここから次のような問題が出てくると思います。

1、やはり学校の問題は8割は校長の問題であることです。一般的に言って、「組
織はトップで8割決まる」のですが、この報告の場合でも校長がしっかりしていれ
ば起きないはずの問題だと思います。

 従って問題は、校長の仕事を評価するにはどうしたらよいか、校長の不適切な点
を是正させたり、リーダーシップが不十分な場合にはその旨指摘したり、あるいは
標準以下の校長は辞めさせるにはどうしたらよいのか、ということになると思いま
す。

 私としては、市民にできることは学校オンブズを作ることしかないと思います。

2、教員組合はどうしているのでしょうか。mirai さんの投書の中に「3000人
の生きのいい組合員が付いている」という言葉がありますが、本当に組合はこのよ
うな不正を是正するために戦っているのでしょうか。

 今では、労働組合を評価する声はほとんど聞かれなくなりましたが、残念な事で
す。

3、修学旅行のことが少し出ていますが、私も前から疑問に思っている点がありま
す。

 私の通った中学と高校ではそういう事はなかったのですが、多くの学校では、就
学旅行の食事の時、先生にはビール等が出るらしいのです。これは正当な事でしょ
うか。食事自体も別のものが出るという話は初めて聞きました。

 悪事を告発するだけでなく、それを是正する手段や方法についても話し合ってい
きたいものです。