ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「究極のグルメの薬剤投与、行き過ぎを正すのは酵素パワ-」

2017-03-24 09:30:20 | 日記
行政改革会議は「国土保安省」が農水省に代わり農林水産行政を引き継ぐという案を示し、食料・農業の位置付けなどが今後の課題になる。昭和20年から数年は飢餓の状態が続き、とにかく腹一杯食べることが第一だった。思えば、私が18才のころである。人間、腹が満たされると今度は”うまいもの”を食べたいという欲望にかられる。うまいもの、それは乳・肉・卵だった。そして飼料もないのに乳牛・豚・鶏を飼養し、畜産が発展した。腹一杯からうまいと階段を経過し、その次は”衣”の方に心が動き、着るものに流行を求め、次第に人間らしい生活環境に移っていった。そして今度は、果物や高級野菜への嗜好が変化し、それが得られると、鑑葉植物や花を愛でることに進んでいった。①腹一杯食べたい→②うまいものが食べたい→③おしゃれがしたい→④果物・高級野菜が食べたい→⑤植物を愛でたい。農業の変化が、このようなニ-ズによって進歩したのだと言える。そして、究極のグルメ志向の一方では、地球的規模で穀物不足が粛々と進んでいる。 農畜産物の生産性を高めるため、肥料、飼料も進歩し、さらには農薬、畜産藥も多く使われ、これも”究極現象”というべきか・・。使用過多からの副作用として残留農薬が問題となり、畜産においても抗生物質耐性菌が問題になり、とくに、乳・肉・卵の抗生物質使用には改善が迫られている。 病原性大腸菌O157に関連し、抵抗力(耐性)を身につけ、抗生物質を投与しても効果がないタイプのO157とO26が菌全体の約三割に達していることが研究で明らかになったとの報告もある。私達が子供のころ、よく下痢をした。しぶり腹のいやな経験をしたものだが、特別にクスリなどのまなくとも治ったものである。 よく、子豚の早発性下痢症、白痢症、大腸菌性下痢症など、生後すぐに下痢症状を示すが、これを抗生物質投与で治療すると、一応、治ったような状態になる。ただし、病原性菌だけでなく、有用菌の働きも抑制するので、本当の治療とは言えない。とくに哺乳中の下痢は母乳に大きく左右される。分娩後の酸高乳やケト-ヂスなどでは、母豚の飼養管理に十分気をつける必要がある。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを添加して、妊娠中、胎内でその感化をし、生後三日目の子豚にマクロビンと鉄剤を投与しておくと、白痢症が表れてとくに治療しなくとも二~三日で正常なふんに戻る。 また、人工乳や餌付けの時に活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを添加しておくと、飼料の食いつきも良く、下痢などの心配がない。 子豚育成の難関は、下痢と圧死である。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用する前の準備として、豚舎の周辺に石灰を坪当たり五kg散布することを必須条件としているが、これはミミズのいない環境をつくるためである。ミミズがいる土は酸性土壌で、豚丹毒、肺炎、トキソコリネバクテリアなど、病原菌がいるということである。とくに、寄生虫のなかでも豚肺虫の中間宿主がミミズとなっている。 春と秋の年二回、石灰散布をきちんと実施することが、豚のあらゆる疾病を防ぐ第一の仕事である。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-ス投与により、ワクチン接種後の抗体価を上げ、免疫賦活作用を強化し、経営的に充実した養豚農業を成功させていただきたい。

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