ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「個体そのものの抗病力を生かす飼養管理が重要」

2017-08-21 08:15:54 | 日記
 農業経営では、事故、また病害が3%程度であることがその成功の目安とされています。一般作物や果樹などの損益分分岐点も、この数値にかかっております。 畜産業においては、この3%の疾病の発病とへい死事故は、さらに敏感に表れます。 病虫害は季節ごと、作目ごとに予防消毒が、実行されています。これも、早目、早目に観測をしながらです。畜産業でも同じですが、予防もさることながら、それよりも個体そのものが、抗病力を持つことのできるような飼養管理が必要です。 ワクチン接種の方法では、畜種ごとにワクチン接種後の抗体価がどう変わったかを知ることです。乳牛のように代謝病に弱い家畜は、牛乳中の無脂固形分が年間通して8.5%の要定数値を示しているか否かが、1つの観察点となります。 特に、5月から10月までに無脂固形分が8.0から7.8%位となり、10月中旬頃より無脂固形分は8.3%以上に上がってきます。乳牛特有の経営病とも言われている繁殖障害、ケト-ジス、高酸化乳またはアルコ-ル不安定乳など、いわゆる代謝病と考えます。 目標として、年間無脂固形分を8.5%をクリアしておくと、代謝病を起こさなくなります。 養豚農業経営においては、肺炎の激減とそのほかの疾病が発生しない、発情がはっきりして種付けが的確にできるようになります。産子数が一腹当たり年間24頭を目標に生産され、育成率とすることにします。 当然ながら、肉質・色・しまりが良く、銘柄豚と言わなくともその肉質は認められ、独自の販売をしていることも報告されています。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを普及して25年、病気についてはの話や相談はありません。 私は、昭和25年に獣医学を修学しながら、150頭肥育の養豚経営をやり、豚についての論文を書いて大学を卒業し、大学時代は大学の付属病院で臨床を勉強しました。根っからの、臨床獣医師です。 人間以外の動物の臨床をやってきて、昭和38年、茨城県経済連に就職して、そこに飼料について勉強し、購販売流通のことを学びました。 昭和41年、神奈川県に戻って、養豚農業経営者として実践しました。その間、今日まで、各県農業大学校の生徒さん達の研修の場として、また各製薬メ-カ-の新薬品の開発に協力し、安全性、残濁性、毒性などの試験を重ね、またそれらを学会に発表し、勉強してきました。 養豚農業経営者の方は、購買、販売とも、系統100%利用で、昭和50年、51年と、県知事賞を戴いたことが実績として残っております。 畜産農業経営は、獣医学の臨床や予防でなく、それを越えた経営または経済と言葉が上にくるものと、身を持って会得した次第です。