私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

てくてく奈良街歩き♪ ②の2 志賀直哉旧居 * 暗夜行路完成の書斎 *

2016年11月01日 | 旅の楽しみ

~ 2階 六畳書斎 ~

この日、南向きのこの部屋にはやわらかな秋の陽が差し込んでいました。
後年には寒い北向きの洋間書斎から、こちらの書斎に移動して執筆しており、
志賀直哉唯一の長編小説・暗夜行路はこの部屋で完成しました。




~ 2階 八畳客間 ~

東側と北側に窓があり、明るく落ち着いた部屋です。
時にはお客人の宿として、またある時には友人たちとの
語らいの場だったのでしょうね。




~ 中庭 ~

しっとりと美しい庭で、茶室のための腰掛待合も備えています。




~ 六畳 茶室 ~

この茶室は、建築当初の用途は、友人たちが訪ねて来た時に
気兼ねなく寝転んだり、将棋をさしたりくつろぐための部屋になる予定でした。

ところが、建築に携わった大工が裏千家関係の数寄屋大工であり、
建物の何カ所かに茶室を造りたいとの希望を持っていたために
直哉が自分の希望を述べると、大工は喜んで
たちまち本式の茶室を造ってしまったのだそうです。

結局、当初に直哉の希望した用途にはならなかった部屋ですが、
夫人と三人の娘さんたちが、興福寺のお坊さんを師匠に
この茶室でお茶の稽古をするようになったとのことでした。

その大工さんはよほど茶室が造りたかったんですね。
直哉の言葉を都合よく解釈して、自分の思いを遂げてしまうところなど
傑作ですし、それを許した直哉の懐の深さも感じられる愉快な逸話です。




~六畳 夫人の居室 ~

南向きで広縁のある明るい部屋です。
家族思いの直哉の優しさが感じられますね。




~ 中庭 ~

茶室につながる庭です。
この中庭だけでも六畳間が五部屋分はありそうな大きさです。




~ 直哉の居室から見る中庭 ~

向かいは茶室、その上は2階客室です。




~ 子供の寝室から見た庭 ~

窓枠で切り取った庭の景色が、まるで額縁に入れた絵のようです。
ゆるやかアプローチが優しい風情ですね。
このアプローチの先は池のある庭に続いています。

お昼時だからでしょうか、見学者が少なく
どの部屋も貸し切り状態でゆっくりと見ることができました。
ここで志賀直哉旧居はおしまいにして外に出ます。




~ 志賀直哉旧居前の道 ~

さていよいよ第三の目的、正倉院展会場の国立博物館に向かいます。
この旧居前の道を抜けると10分ほどで奈良公園に着きます。




~ 道路を歩く鹿 ~

奈良公園の近くに来ると、鹿が普通に道路を歩いています。
さすがに車が来ると避けますが、人がいても平気で近くを歩いて行きます。




~ 池で涼む親鹿と仔鹿 ~

この日は鹿にとっては暑かったのでしょうか、
公園内の池に鹿が入って涼んでいるようでした。

仔鹿が私たちに興味津々なのを心配してか、
「そっちへ行っちゃあダメよ!早くこちらにおいで!」
とでも言っているように呼んでいました。




~ 売店前を動かない鹿 ~

博物館の横には甘味処や土産物店などの店が連なっています。
その前から動かずに、観光客らに撫でてもらったり、
一緒に写真に納まったりしているおとなしい鹿がいました。

まるで剥製のように見えますね。
こうして人の近くにいると、鹿煎餅がたくさん貰えるのでしょうね。
モデル料を払っても良いくらいじっとしてくれています。
主人はこの鹿ちゃんと記念撮影をしました。




~ 奈良国立博物館 ~

ようやくやって来ました。
もう午後2時近くでしたので、長い行列もなく団体さんもいなくて、
スムーズに館内に入ることが出来ました。

午前中はおそらく長蛇の列なのでしょうね。
時間に余裕のある方は、午後からの観覧をお勧めします。

次回は正倉院展観覧の様子をお届けします。

※ 参考 パンフレット、室内の説明書き
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てくてく奈良街歩き♪ ②志賀直哉旧居 * 高畑サロンは素敵だった *

2016年10月31日 | 旅の楽しみ

~ 志賀直哉旧居 ・ サンルーム ~

JR奈良駅から途中昼食をはさんで、てくてくと歩いて
本日二つ目の目的である志賀直哉旧居にやって来ました。

その中で最も見たかったのがこのサンルーム
広々とした室内には、天窓からの光が燦々と降り注ぎます。
画家や文人など文化人が集った「高畑サロン」と呼ばれた部屋です。




サンルームからは広い芝生の庭に出ることが出来ます。
開放的で、集った人々の賑やかな声が聞こえるようです。




~ サンルームから続く広い芝生の庭 ~

ある時は爽やかな風に吹かれながら、
またある時には、暖かな日差しを受けながら
こちらでも楽しいひとときを過ごしたのでしょうね。




~ 志賀直哉の面影 ~
( パンフレットより )

とにかく、奈良は美しい所だ。自然が美しく、残っている建物も美しい。
そして二つが互いに溶け合っている点は他に比を見ないと言って差支えない。
今の奈良は昔の一部分に過ぎないが、名画の残欠が美しいように美しい。
「奈良」より

「名画の残欠が美しいように美しい」
この奈良への賛辞は、私の奈良への想いを素敵に表してくれています。
また、志賀直哉がどれほどに奈良を愛したかがわかりますね。




~ 志賀直哉旧居 ~

所在地 : 奈良市高畑町1237-2
平成12年、国の登録有形文化財
平成28年、奈良県指定有形文化財
敷地435坪、建物134坪、女中部屋も備えた立派なお屋敷です。

現在は学校法人奈良学園のセミナーハウスとして使われていますが、
一般にも公開、貸出されています。

* * *

この一帯は、東は春日山の原始林、北には春日の社を透して
飛火野の芝生が展開するという、静かな奈良の町の中でも
特に風光明媚な屋敷町。

志賀直哉自ら設計し、数寄屋造りで有名な京都の大工に建てさせ、
昭和4年4月に入居してから9年間をこの家で過ごしたそうです。




~ 1階の書斎 ~

これは落ち着いて読書や物書きができそうですね。




~ 1階の書斎 ~

若い頃は、明るすぎると気が散るとして、机の上だけ明るく、
他は薄暗くというような、北向きで窓の小さい書斎を好み、
後には、年のせいで、冬に寒々としたこの部屋が嫌になり、
暑い夏だけの使用になったとのこと。




~ 食堂 ~

向かいに見える小さな小窓の向こうは台所
左隣はサンルームと、機能的でありモダンで、
今時のお洒落なダイニングといってもいいですね。

* * *

今回は洋間だけの紹介です。
次回は、茶室をはじめ和室と中庭を紹介します。

※ 参考 パンフレット、室内の説明書き

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てくてく奈良街歩き ♪ ①JR奈良駅から猿沢池を通って志賀直哉旧居まで

2016年10月27日 | 旅の楽しみ

~ JR奈良旧駅舎 ~

この建物は奈良駅二代目駅舎、現在は奈良市総合観光案内所として使われています。
方形屋根に相輪を持つ和洋折衷のデザインが、古都奈良の寺院を連想させ魅力的です。
平成15年まで現役だったそうです。用途は違えてもこうして残すことは素晴らしいことですね。

本日の奈良街歩きは、ここJR奈良駅がスタートです。
志賀直哉旧居を経由して
奈良国立博物館で開催中の正倉院展を観て帰って来ました。




~ 本日歩いたルート ・10月26日 ~

① JR奈良駅 ➡ ➡ 三条通り ➡➡ 味亭・山崎屋 ➡➡ 猿沢池 (興福寺五重塔・南円堂) ➡➡ 奈良町通り ➡➡ 志賀直哉旧居

② 志賀直哉旧居 ➡➡ 奈良公園 ➡➡ 奈良国立博物館

③ 奈良国立博物館 * 正倉院展 ➡➡ 三条通り ➡➡ JR奈良駅

本日の掲載は、①のJR奈良駅 ~ 志賀直哉旧居です。




~ 味亭・山崎屋 ~


こちらは奈良漬けの老舗・山崎屋の和食処です。
昼食時はどこも混雑しますから、街歩きの始めにお腹を満たします。
そんな私たちにとって、営業開始が11時15分と早めなのが嬉しいお店です。




~ 茶粥御膳 ~


大和の伝統的朝食の「茶粥」を以前から食べてみたいと思っていました。
ほうじ茶で炊かれていて、水分が多くてさらっとしたお粥です。

大きなお椀にたっぷりと入ったお粥と、一品一品丁寧に作られた料理が
きれいに盛られています。

自家製の奈良漬、しば漬け、タラコ、梅干などで茶粥を頂きます。
料理では、ごま豆腐、サンマ巻き、焼きサバ(上品味)、栗の甘煮、
デザートのワラビ餅など、家庭の調理では味わえない美味しさで
満腹の上、満足♪
念願が叶いました。




~ 店内の展示物 ~

座席の横の壁には、山崎屋に古くから伝わったと思われる品々が
ガラスケースの中に飾られていました。

中でも、この上段中央のやや右寄りの厨子内の毘沙門天像が素晴らしく、
良い席に当たったものだと、幸先の良さに気分上々に♪




~ 興福寺・南円堂 ~

三条通りは古都のメインストリート。
食事を済ませてさらに上って行くと、猿沢池(さるさわのいけ)が見えて来ます。

左の階段を上がると、興福寺の南円堂、
西国三十三カ所観音霊場の九番札所です。




~ 猿沢池と興福寺・五重塔 ~

この池の周囲は散歩道になっていて、所々にベンチがあります。
池と五重塔を眺めながらのんびりしていると
つい、いにしえの奈良の都の八重桜・・などと歌いたくなります。
季節はちょっと違いますが・・・
大好きな景色です。




~ 奈良町通り ~

猿沢池の脇を過ぎて奈良町通りに入ります。
古い町並みが残されています。




新旧が融合された建物も見られます。
店先の大型バイクがかっこいいですねえ(^^♪

私もバイク好きで、昔は小型に乗っていました。
本当は大型に乗りたかったんですけどね。




~ 志賀直哉旧居 ~

こちらも、以前から来て見たかった所です。
奈良町通りからてくてくと、30分近くかけてやって来ました。

暗夜行路を書き上げたと言われる書斎や、
文人たちが集った高畑サロン、この二つの部屋の見学が楽しみです。

そちらは次回に続きます。


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* 東京で娘たちとランチ&おしゃべり女子会 *

2016年05月07日 | 旅の楽しみ

~ 平成28年5月4日快晴・新幹線のぞみ車中より ~

オウ!ビューティフル!マウント富士




~ JR姫路駅 新幹線ホームより望む姫路城 ~

今日は久しぶりの東京行き
東京で暮らす二人の娘を呼び出して
ランチ&おしゃべりの女子会です。

姫路城をあとにして、「のぞみ」で快適に東海道を突っ走り、
晴れ上がった空に、美しく浮かぶ富士山を横目に、
一路、東京へまっしぐら♪




~ 東京駅 丸の内駅舎 ~

東京ステーションホテルの地下1階を目指します。




~ しち十二侯 (和食、鉄板焼き) ~

しっかり予約を入れていたので、奥の一番良い席に。




今回は華松花堂弁当をイカ抜きで頼みました。



* 先付 : 湯葉のべっこう和え *

家では調理不可の味わい♪




* 上段 : 焼き物・八寸 *

粽の中の一口お寿司、季節柄ナイス♪




* 下段 : お造里・炊き合わせ・揚げ物・季節の一品 *

カンパチのお造里、鯛の兜煮、美味でございました~♪




デザートは各自その場で好きなものをチョイス。

* 上の娘っ子はゼリー *




* 下の娘っ子はあんみつ *




* 私はフルーツ盛り合わせ *




~ * ~

地上は連休とあって大変な人通り、
どこもかしこも人でいっぱいです。

その点ホテル内のレストランは、静かで、ゆったりとしていて、
久しぶりに母娘三人揃うランチデートには最適な空間でした。
美味しい食事と楽しい会話で、満足、満足♪幸せ、幸せ♪

~ * ~

明日はもう一つの目的である横浜のお茶会に出席の予定ですから、
動線の短いこのステーションホテルのレストランは最高に便利です。

この後は、新装なった駅舎をゆっくりと鑑賞し、
八重洲口方面へ散歩に行こうと思います。
それは次回へ続きます(^_-)-☆


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ミモザ咲く港の見える丘公園・備前市日生町

2016年03月17日 | 旅の楽しみ

こちらは岡山県備前市日生町の港の見える丘公園からの展望です。
ミモザが春の陽を浴びて輝いていました。

この公園は標高126mの楯越山(たてごえやま)の山頂にあり、360度見渡すことが出来ます。
こちら西側の眼下には定期便や漁船などが停泊する日生湾が望めます。




南に目を移すと、遠くに小豆島 (香川県) 、左手に鹿久居島、右手には日生諸島が見えます。
牡蠣の養殖いかだも見えますね。




さらに東側に目を移すと、昨日紹介しました「備前はあと日生大橋」が見えて来ます。
深い入り江になっているため、海面に波は無く鏡のようになっています。




この小さな橋は、「備前はあと日生大橋」の本土側の 「梅灘橋」です。
こちらもミモザの黄色が海の青に映えてきれいでした。

3月8日はイタリアでは「ミモザの日」と呼んで、男性から女性に
日頃の感謝の気持ちを表すためにミモザを贈るらしいですね♪




東側には、小豆島行きのフェリーが停泊する港が見えます。
左手に見えている白い船がそのフェリーです。
小豆島までは一日5往復の便があり、片道60分の瀬戸内海の旅が楽しめます。




~ミモザと 幸福の鐘 ~

山頂には海に向かって「号鐘」が掲げられています。
1927年製のもので、霧の中で停泊中に船の位置を知らせために使われていたそうです。

霧が晴れ、日生から世界へ幸福の鐘が響くよう願いが込められています。
カーン~カーン~カーン~
みんなの人生行路が順調にいきますように、、

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積年の夢のかけ橋・備前♡日生大橋

2016年03月16日 | 旅の楽しみ

~ 備前♡日生 (ひなせ) 大橋 ~

昨日、お天気に誘われて、岡山県備前市日生町までドライブに行って来ました。
牛窓に行く途中に見えていて、建設中だった橋が昨年完成し、立派な姿を現しました。




まずは、橋の全体像を見ようと楯越山山頂にある「港の見える丘公園」に上ってみることに
すると、まあ!なんと素晴らしい眺めじゃあありませんか♪

右手に大きく見えるのは、岡山県で最大の島「鹿久居島」(かくいじま)、左手が本土(備前市日生町)です。
そして、この鹿久居島の隣りには日生諸島では人口が最も多い「頭島 」(かしらじま) があります。

長い間、通勤、通学、通院に海が荒れると定期便が欠航になることから、島民の皆さんが昭和62年から
架橋預金「月500円」を始めるなど、地元の熱意が国や県に伝わり、まずは「頭島」~「鹿久居島」間の
「頭島大橋」が2004年に完成、続いて2015年に積年の夢が叶い、「備前♡日生大橋」が完成し、
頭島~鹿久居島~本土(日生港)が陸続きになりました

※ウィキぺディア参考

これで、電話一本で救急車も消防自動車も難なく到達出来るようになりました。
島民の皆さんが、本土に暮らす私たちと同様に、安心して生活を送れるようになったことは
本当に喜ばしいことです。心からお祝い申し上げます。




~ 牡蠣の養殖いかだ ~

「備前♡日生大橋」の中央付近に退避所があり、そこに車を停めて景色を楽しむことが出来ます。
自転車でも徒歩でも通行可能で料金は必要ありません。

日生は全国でも屈指の牡蠣の産地です。
島々から流れ出る養分と、生育に合った海水温の変化によって大粒で滋養ある牡蠣に育つそうです。

※岡山旅ネット参考




~「備前♡日生大橋」から日生港の眺め ~

日生は「魚の町」港近くには多くの活魚料理店が並び、新鮮な魚介類の料理を楽しむことが出来ます。

また、大粒で採りたての牡蠣を使った「カキオコ」の店もあちこちにあり、
雑誌でも取り上げられた有名店もあり、全国からの多くのお客様で賑わっています。

※カキオコ ー 地元の牡蠣をふんだんに使って作る「お好み焼き」のこと。
美味しいですよ ♪一度お試しあれ♪

* * *

中央の向こう右寄りに見えているのが「楯越山「港の見える丘公園」です。
車で10分もかからずに上れて、360度の展望が楽しめます。
明日はその公園からの景色を紹介したいと思います。

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海と空とヨット・日本のエーゲ海・牛窓

2016年03月11日 | 旅の楽しみ

ヤッホー♪大好きな牛窓(うしまど)にやって来ました♪

空と海と島々の美しい町
この高台から見る景色は爽快そのもの
牛窓港が一望出来ます。




西日本でも最大級を誇るヨットハーバー
400隻以上のヨットやクルーザーが停泊出来ます。




向こうに薄く見えているのは香川県の小豆島

ここから南の島までセーリングに出かける人もいます。
いいですねえ♪ 海好きにはたまらない夢ですねえ♪




暖かくなって船たちは出航を今かと待っています。




ヨットも帆を張って気持ち良さそう♪

このあたりは島に囲まれているお陰で、波は無いのに風はあるのだとか、
ヨットにはこの上もなく好条件の環境ですね。

左上の山側にはオリーブ園があり、小豆島に並んでオリーブの産地でもあります。




青い空、青い海、白いヨット、本当に良い眺め
深呼吸すると全身の細胞がすっかりと新しくなるよう、、

昔、牛窓を訪れたギリシャ人が、生まれ育ったエーゲ海の風景と似ていると
感動したことから「日本のエーゲ海」と呼ばれるようになったとか、、




♪この鐘を鳴らすのは誰♪

高台にある「ホテル・イルマーレ」の屋上からの眺めです。
この屋上で結婚式が出来るようです。
人生の船出にぴったりのロケーションですね。

お昼も過ぎていましたので、ケーキセットを頂いて帰ってきました。
ベランダでは景色を眺めながら、ティータイムを楽しんでいる方々の姿も
美しく青い空に溶け込んでいるようでした。

2016-03-07


※ 牛窓 ー 岡山県瀬戸内市・JR岡山駅から赤穂線で24分、邑久駅下車
東備バス牛窓行きで20分牛窓下車
車では、ブルーウェイ邑久IC下車20分くらい


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姫路城周辺散策も乙なもの

2015年10月22日 | 旅の楽しみ

兵庫県立歴史博物館に行く途中、城外のお堀に沿って結構な見どころがあります。
一つはここ、天守閣の屋根に乗っている鯱(しゃちほこ)のレプリカが置かれている広場です。
お城を中央に据えてこんな風に写真を撮るように市役所の人が考えたのでしょうね。

面白い!と思うことをさっさと形にしているところに拍手を送ります♪
この場所は観光客にはあまり知られていないスポットです。
お城のすぐ東側ですから、姫路城見学の後に是非寄ってみて下さいね。




この日(20日)は青空の広がる気持ちの良いお天気
広場の階段上では花婿、花嫁の前撮り撮影でしょうか、
ポーズや立ち位置の確認などしているようでした。

お城をバックに素敵な写真が出来上がったことでしょう。
お二人の人生に幸多かれと祈ります。




公園に植えられた木々が色づき、お城の景観に華を添えていました。
正面は勿論きれいですが、斜めから見るお城もなかなかに素敵です。




公園を少し歩くと姫路市立美術館が見えてきます。
ここでは花嫁さんだけの撮影が行われていました。
ひょっとすると、結婚専門雑誌の撮影だったのかも知れません。
赤煉瓦の建物が美しいですから、こちらも素敵な写真になったことでしょう。




こちらは3月28日に撮影した姫路市立美術館です。
この建物は陸軍の兵器庫として明治38年に建てられたもので
戦後は姫路市が市役所として使われていましたが、昭和58年4月に
美術館として開館し現在に至ります。




玄関前には広々とした芝生の庭があり、ところどころにブロンズ像が置かれています。

「昭和58年の再生事業においては「環境色彩10選」や「公共の色彩賞」などを受賞し、
平成15年には国の登録有形文化財に登録された」
※ウイキペディアより

明治時代の香りがするこの建物、その香りはもう二度とは作り出せないのですから、
古いものは捨てる、壊す、のではなく、その時代の香りを大事に後世に繋いで行きたいものですね。




美術館を左手に眺めながらもう少し進むと県立歴史博物館に着きます。
こちらの建物は、昭和55年に文化勲章を受章した故丹下健三氏の基本設計です。




この時には新潟・兵庫連携企画展「北前船」を開催していました。

北海道から大阪まで、東北、北陸、山陰の日本海から瀬戸内海へと繋がる西回りの航路で、
江戸時代から明治期まで列島経済の大動脈の一つを担っていた商業船にまつわる展示ですが、
命がけの航路で、ダイナミックに活動した商人たちの夢とロマンがそこに息づいていました。



歴史博物館横の公園にはベンチもあって、枯れ葉が散る中で物思いにふけるのも一興、
お城を眺めながらこんな散策もなかなか乙なものです。

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東京スカイツリー・曇天なら朝一番にダッシュ!

2015年09月07日 | 旅の楽しみ

地方からスカイツリー見学に行く場合、中々その日のお天気に合わせていくことは出来ませんね。
近ければ、晴天の日を狙って行けますが、予定していた日がこの写真のようにいくとは限りません。

私も今回は、新潟の実家に用事があって、そのついでに東京の娘に会うのが目的で、
そのまたついでにスカイツリーに行こう、ということでしたから日程をずらすことも出来ず、
雨降りで全く眺望が望めないようなら、諦めて帰るつもりでいました。

家を発つ前から、東京の週間天気予報を気にして見ていたのですが、私が滞在中はずっと曇りか雨の予報。
当日は朝から曇り、今にも雨が降り出しそうでしたが、取り合えず様子を見に行くことにしました。

上空の雲は、まだそれほど低く垂れこめていません。
これならまだ間に合うかも知れないと、朝一番のシャトルバスを目指しました。




都内の何か所かで、スカイツリー行きのシャトルバスが出ています。
私は上野駅前から出る一番早い7時55分発のバスに乗りました。




スカイツリーまでは30分ほどで着きます。
地下鉄の方が速いかも知れませんが、お上りさんには乗り換えのないバスが安心です。

バスの天井はガラス張りになっていてスカイツリーが見えます。
まだ展望台には上も下も雲がかかっていません。
これなら1時間くらいは大丈夫でしょうか、、
早く、、早く、、と焦ります。




いつもは行列が出来て、待ち時間が1時間、2時間だと聞きましたが、
さすがに今日は、曇りで早朝ということもあって待ち時間はゼロです。
雲に覆われない内に、一刻も早く展望回廊と450mの最高階に行かなくては、、
350mの展望デッキから445mの展望回廊までは、このシースルーのエスカレーターの中から
外部の景色を見ることが出来ます。




ギリギリセーフです。何とか近くの景色は見えますが遠くは霞んでいます。
左は445mの展望回廊からの眺めで、右が450mの最高フロアーからの眺めです。
5mの違いでも結構な違いです。

千葉方面から段々と雲が近づいてくるのが分かります。
あと30分もしたらこのフロアと展望回廊は雲で覆われてしまいそうです。
下の350mの展望デッキの視界が良い内に、そこでゆっくりと見物することにします。




ー 350mの展望デッキ フロアーー

この屏風は江戸時代に描かれたもので、このスカイツリーから見る眺望と重なるそうです。
正面向こうに富士山、その下方に江戸城、右下は浅草、隅田川と
高い所から見たわけでもないのに、その正確さに驚きます。



こちらは東京駅付近、丸の内のビル群、皇居方面の眺望で、上の屏風と一部重なります。
隅田川のこちら側で、左上の高い建物の向こう隣に薄緑の屋根の両国国技館が見えます。



こちらは隅田川の向こう中央よりやや左下に浅草寺と五重塔が見え、左上の緑の塊は上野公園です。
上野公園の左上に霞んでいますが池袋のビル群が見えます。目を凝らして探して見て下さい。




足元を見るとこんな感じです。
車がゴマ粒よりも小さく見えます。

さて、たっぷりと見物したので帰ることにします。



この展望デッキと下のフロアーを行き来するエレベーター(展望シャトル)は4基あり、
内部はそれぞれ、春の空、隅田川の空、祭の空、都鳥の空と、四季で異なる装飾が施されています。
どの基に乗るかは自分では選べず、私が帰りに乗ったのは隅田川の空で、江戸切子を
花火に見立てて埋め込まれた美しい基でした。偶然とは言え、ばっちり私好みで大満足です。
本当に、夜空に無数の花火が咲いているようでした。








スカイツリーを支える足場の鉄柱です。
その巨大な姿に感動してしまいました。
美しさまで感じ、日本の技術の粋を見るようでした。


さて、次はシャトルバスで浅草に向かいます。
発車して後ろを振り返ると、スカイツリーの最上階に雲がかかっているのが見えました。
私が下のフロアーに戻る頃には、最上階は視界不良との看板がかかっていました。



そして、浅草寺を後にする頃には、展望デッキまでにも雲がかかって来ました。
こんなお天気でも、私が帰る頃にも多くの見物客が登って来ていましたが、まだなんとかセーフでしょうか、、



上野行きのシャトルバスを待っていると、とうとう展望デッキまでも雲の中になってしまいました。
スカイツリーに到着してからここまでの時間は3時間ちょうど。
早起きした甲斐がありました。

ブラボー!天空の眺め・東京スカイツリー

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ブラボー!天空の眺め・東京スカイツリー

2015年09月04日 | 旅の楽しみ

ー 展望デッキ・地上350mからの眺望 ー

うわあー!これは何ということだ!

自分の魂が体から抜け出し、空中を浮遊しているかの錯覚を覚える。
そして、この世には地上界と天上界があるのだと感じさせる眺めだ。

大空を飛ぶ鳥たちは、地上の人間の営みをこんな風に見ていたのか、、
見渡すとはこういうことなのか、、



私は若い時に、カラスに馬鹿にされたことがあった。
降り積もった新雪を手で掻き分けながら出勤していた時のこと、
ふいに頭上からアホーアホーと言われたのだった。

その時は必死で、雪の冷たさと職場までの道のりの遠さに悲壮感を持っていたのだが、
その声を聞いて、なんだか自分のしていることが、馬鹿馬鹿しく、滑稽に思えて
その悲壮感があっと言う間に消えて無くなったことがあった。

このスカイツリーからの眺めは、正にそんな効果があるのである。

ブラボー!天空の眺め!
ブラボー!スカイツリー!


※中央のベージュの建物の左に黒く見えているのはJR錦糸町駅
画面の右上は品川方面、左上は千葉方面

カラスに馬鹿にされたお話はこちらもどうぞ

笠地蔵のお話がわが身に
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辛口一筋・菊正宗

2015年08月03日 | 旅の楽しみ
沢の鶴さんに続き、同じく灘の酒蔵・菊正宗さんにやって来ました。
こちらの酒蔵は江戸中期から350年の歴史を持っています。

甘口のお酒が人気となった現代においても、辛口を貫き通すこだわりの酒蔵です。
やっぱり俺は~菊正宗~♪のコマーシャルは、いつまでも忘れられないメロディーですね。
「やっぱり」と言うところにそのこだわりが集約されているように思います。




こちらの酒蔵記念館で収蔵している酒造りの道具類は、
多くある酒蔵の中で唯一、国指定の重要有形文化財に指定されています。

阪神・淡路大震災で倒壊しましたが、柱や梁などを掘り出して
再建の折に使われたそうです。


~ 酒造りの工程 ~
こちらは上田耕甫画伯によるもので、昭和天皇に献上された絵巻です。
昔ながらの酒造りの様子が描かれています。
展示されている道具がどのように使われたのかよく分かります。
必見の絵巻です。




醪(もろみ)を槽場(ふなば)に運んでいるところです。

※醪(もろみ)は原酒のもとになるもの
※槽場(ふなば)は醪を搾るところ





完成した醪を搾って酒粕と分けるところです。





おりひきーー搾った新酒から更に「かす」をとるところです。

どの工程も人力で、大変な力仕事だと分かります。
でも働いている蔵人たちは皆生き生きと描かれていて、
現場の活気と酒造りにかける意気込みが感じられるようでした。




蔵人たちが休憩する所です。
囲炉裏があり、食事をするための箱膳やお櫃など当時の様子を復元しています。
苛酷な作業をさぼる蔵人がいるため、作業場の一角に設えられ親方の監視の
目がよく行き渡るように考えられています。




桶を手入れする蔵人です。
桶の大きさがよく分かりますね。

※館内のポスターより




昭和天皇がお座りになられた御椅子です。
菊正宗は、酒蔵の中で唯一昭和天皇が行幸されたところだそうです。
どんな思いでご見学されたのでしょうね。

館員の方にはいろいろと分かりやすく説明を頂き、日本酒の知識が増えました。
ショップではアメリカ大統領オバマさんに出されたという「純米吟醸酒」もありました。
蔵元で味わう利き酒の味は格別です♪



ここで酒蔵巡りは終了です。
沢の鶴さん、菊正宗さん、有難うございました♪

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灘の酒蔵巡り・沢の鶴

2015年07月31日 | 旅の楽しみ
キリンビール神戸工場に続いて、灘の酒蔵・沢の鶴資料館にやって来ました。

こちらの資料館は酒造りの歴史を現代に伝えるために、
昭和53年11月に古い酒蔵をそのまま資料館として公開されました。
中に収蔵されている酒造り道具と共に
兵庫県「重要有形民俗文化財」の指定を受けています。




こちらの資料館は、阪神・淡路大震災で全壊したそうですが、
散らばった瓦礫を捨てることなく、それを用いて復興再建したとのこと。

その説明を聞いて、全く新しくする方が簡単で安上がりなところを
古い物をいとおしく大事にされる心が感じられて胸が熱くなりました。




こちらは一六世紀(安土桃山時代)の備前焼大甕
神戸市教育員会の発掘調査によって発見されたそうです。




大きな仕込み用の桶が並んでいます。
人間なら20人くらいは入れるでしょうか、いやもっとかな、、とにかくでっかい!

館員の方の「桶は蓋なし、樽は蓋あり」の一言に、そうだったんやあ!
分かっているようで分かっていなかったことを知りました。




2階に上がると大小の道具類が並んでいます。




麹を作る「室」の内部




階段付近
倒壊した材木に新しい材木を足して再建された館内、
どれが古くて、どれが新しいのか見分けがつきません。
建築技術の高さを感じます。




昭和初め頃のポスター

ちょっとお酒を飲んで頬が桜色に染まっている、、
そんな感じでしょうか、、きれいですねえ、、色っぽいですねえ♪




樽廻船 (たるかいせん)
江戸時代初期からこの樽廻船で清酒を江戸に運んでいました。

清酒は、関西地方を上方(かみがた)と呼んでいたことから
「下り酒」と呼んで大いに人気を博したそうです。
この「下り酒」を愛した江戸っ子たちは、上方から下ってこない酒を
「下らない酒」と呼んで、やがては「下らない」は「面白味がない」
という意味になったとされています、、なーるほど、、そうだったのかあ、、
※「あいたい兵庫」参考


そして、やはりここでのお楽しみは「利き酒」
蔵元でなければ味わえない生酒が頂けます。
ショップでのお買い物も楽しいですよ。
美味しい利き酒でいい気分になりました♪~

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キリンビアパーク神戸で勉強してきました♪

2015年07月30日 | 旅の楽しみ

ここは神戸市北区にあるキリンビール神戸工場です。
このビール工場と神戸ワイン工場、灘の酒蔵を一気に巡るツアーバスでやって来ました。

お酒に興味を持ち始めた私には、あれこれ試飲が出来るということが一番の魅力です。
ここでは専属のスタッフが材料や製造工程の説明を一緒に回りながらしてくれます。




まずは、一番搾りと二番搾りについての説明

紀子様によく似た素敵なスタッフが私たちの専属でした。
一番搾りと二番搾りの違いがよーくわかりました。
そして、普段よく飲まれているビールが一番搾りと二番搾りを加えたものだということを
ここで初めて知り、ちょっと意外に思ったり、驚いたり、、、




そこで、一番搾りと二番搾りの麦汁を飲み比べてみました。

当然のことですが、一番搾りは色が濃くて味も濃厚ですし、二番搾りは色が薄く
味も淡くなります。この段階でこれほどの違いがあれば、出来上がったビールが
どんなに違うか、ビールの味がまだ分からない私にも充分想像がつきます。




巨大な一番搾りの箱がでーんと。

この箱の中にはスクリーンがあり、映像でビールについての説明をしてくれます。
本物そっくりな巨大ボックス、見ただけで楽しい気分になります。
小さい子供さんたちもさぞ喜ぶことでしょうね。




平日でしたから、工場の機械はフル回転していました。

この丸い機械は缶詰め機で、クルクルすごい勢いで回り、一分間に350ml缶を
2000缶一度に詰められる国内ビールメーカーで最速の機械、ということでした。




工場内はさすがに清潔。機械が複雑に配置されていましたが美しさが感じられるほど。




通路には歴代のラベルが展示されていました。




ここでのお楽しみはやっぱりこれ!
見学がすべて終わるとご褒美のように試飲コーナーに誘導されます。

ビールは4種類の中から三杯まで頂くことができます。
生プレミアム、生一番搾り、生一番搾りスタウト、ラガービール。
プレミアムはさすがに一杯限りで、お代わりは出来ません。
飲めない方や子供さんにはソフトドリンクが用意されています。



私は始めからプレミアムを頂きました。
このビールは、こんな私でも「美味い!」と思えました。
その後、スタウト(黒ビール)を半分ほど。
こちらは独特の風味でくせになる味わいでした。
さすがに三杯は飲めませんでしたが、それだけで充分満足!
おつまみの「柿の種チーズ味」も美味しくって更に満足♪




一番搾りプレミアムの説明

プレミアムは、厳選された極上の一番搾り麦汁のみを使用した贅沢なビール。
より渋みは少なく、深く贅沢な香りを実現した、ということです。




入口近くのショップでは、キリンビアパーク限定のオリジナルグッズ、お菓子などを販売しています。
これは、見るからに楽しいジャンボプリッツで、ビールの味を引き立てる塩味と
マスタード&ソーセージの味がよく効いています。



隣りにあるのは普通のポッキーの箱です。
ジャンボプリッツの大きさがよくわかると思います。
これは、ショップの中のフードランキングで第二位のもの。
因みに第一位は、おつまみで出して頂いた「柿の種チーズ味」だそうです。
至極納得!




玄関の向こうには、地上7階建てに相当する大きさの貯蔵タンクが並び壮観な眺めです。
この神戸工場は、国内9か所の工場中最新の設備を備えた工場とのこと、さすが立派でした。




ラガービールバス

飲んだら乗るな!そのため、最寄りのJR三田駅から送迎バスが出ています。
こんなバスに乗るのも見るのも楽しいですね。
有難いことに、見学、試飲、送迎バス、どれも無料です。

ビールの注ぎ方は三段階で上手に泡を作る、ビールと泡は8対2が一番美味しい、
などなど実演で美味しいビールの飲み方も教えてくれます。
知らないことをいっぱい教えてもらえて、楽しく有意義な見学でした。
キリンビールさん、有難うございました♪

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倉敷川ゆらり舟流し

2015年07月05日 | 旅の楽しみ
倉敷は水と緑と白壁に囲まれた美しい町
歴史と文化の香りを放つ町

この町は偶然に出来たものではなく「文化なくして経済の発展はない」との
大原孫三郎氏の哲学をもって、その志を受け継いだ人々が守り育てた町



中橋から船着き場を見る・突き当たりは高砂橋

美観地区を貫く倉敷川は、かつては物資を積んだ舟の往来で賑わったそうです。
今では、両岸の景色を眺めながら、当時の風情を楽しめる舟流しが往来しています。

倉敷には何度も来ていますが、この舟流しは初めての経験です。
今回は、往復20分の舟遊びを楽しんでみることにしました。



向こうに見えるのは舟着き場

ここから出発しーー中橋の下をくぐりーー大原邸前の今橋で折り返しーー
ーー再び中橋の下をくぐりーー白壁通り近くの高砂橋まで進みーー
ーーそこで折り返し船着き場に戻ります。


~ この中橋の下をくぐります ~



小豆島から運ばれた一枚石の橋げたです。
舟が下をくぐれるようにアーチ型になっています。
こんな大きな石を切り出すのも運ぶのも大変だったろうと
当時の人の苦労が偲ばれます。


~ 中橋の下をくぐっています ~



向こうの突き当たりは、大原邸前の今橋です。


~ 中橋をくぐると左上に倉敷館が見えます ~



この倉敷館は、美観地区のほぼ中央にあり、観光案内所及び休憩所になっています。
中には自動販売機、トイレもある快適な空間で、各種観光案内のパンフレットもあり
ゆっくりとここで散策計画を練るのもいいかも知れません。


~ 今橋が見えてきました ~



右上に見えるのは大原邸、左上が大原美術館です。

今橋の橋げたは丸く半円形に造られています。
この影が水に映ると「満月」になるようデザインされたとのこと、
こんな説明も船頭さんがしてくれて、
ただの舟遊びに終わらないところがいいですね。


~ ここで方向転換します今橋から中橋へ戻ります ~



左上に見えるのは老舗の料理店や旅館です。
こうして舟に乗っていると、陸の観光客からの良い被写体になります。
こちらも楽しみ、あちらも楽しむ、そんな舟流しです。


~ 倉敷館の前、中橋を再びくぐります ~



この中橋には人力車が人待ちをしています。
他にもいるらしく、船頭さんが「どこそこの人力車は高い、、」などなど、
ちょっとお得な情報も教えてくれます。「うむ、うむ、なるほど、、」


~ 倉敷館の脇を通って ~



倉敷館は大正6年に倉敷町役場として建てられた洋館風の建物です。
現在は観光案内所と休憩所として利用されています。


~ 民芸館の前を通り~



こちらは世界で使われていた日用品を展示している博物館です。
この舟流しと共に、この民芸館を訪れるのが今回の目的でもあります。
もとは庄屋さんの持ち物で、土蔵三棟を改装したそうです。


~ ここで折り返して帰路につく、郷土玩具館、民芸館を見ながら ~



左上の道沿いには「星野仙一記念館」、「郷土玩具館」、「民芸館」等
見学するところがずらりと並んでいます。


~ 船着き場近く、向こうに考古館の白壁が見える ~



舟着き場近くまで戻ってきました。
同乗の若いカップルは和歌山からの方でした。
ひとしきり、先日亡くなった「たま駅長」の話で盛り上がり
旅は道ずれの出会いをひととき楽しみました。


~倉敷館の全体が美しく見られます ~





~ 帰って来ました ~



ゆらりゆらりと進む舟は、時間を忘れてのんびりとさせてくれます。
六人乗りですから一度にたくさん乗れません。
連休には昼までにチケットが売り切れてしまうそうです。

※チケットは倉敷館で500円で販売しています。
9時半から30分毎の運行で、最終運行は17時。
12月~2月は土・日・祝日のみの運行。

これで今回の倉敷散歩の、目的の一つを果たしました。
明日は目的の二つ目、民芸館を訪れてみたいと思います。
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のんびり気ままに倉敷散歩

2015年07月04日 | 旅の楽しみ
民芸館の窓から

ここは岡山県倉敷市にある美観地区
柳と川と白壁の美しい景観を誇ります

この界隈は歴史ある建物や、大原美術館をはじめとする文化的施設が軒を連ね
何度来ても、見尽くせず、味わい尽くせない魅力たっぷりの所です。
そこで
今回はゆっくりとぶらぶらしながら、あっち行き、こっち行きしたいと思います。



地図の上から(JR倉敷駅)中央通りを下るとすぐに美観地区入口に到達
そこを左に折れ、少し行くともう別世界、美しい景色が目の前に広がります。

まずは右手にある「大原美術館」と隣りにある「エル・グレコ」
この二つの建物は美観地区きっての有名どころです。

~ 大原美術館 ~



この美術館は昭和5年に実業家の大原孫三郎氏が画家・児島虎次郎を記念して設立した
日本で初めての西洋美術中心の私立美術館です。

※児島虎次郎ー大原孫三郎氏の親しい友人であり、孫三郎氏の勧めにより三度に渡り渡欧し、
自身の画業の傍ら、欧州の美術作品の収集に尽力し、今日の大原美術館のコレクションの基礎をつくった。

日本にあるのが奇跡とまで言われるエル・グレコの「受胎告知」をはじめ
ゴーギャンの「かぐわしき大地」、モネの「睡蓮」、セザンヌの「水浴風景」等々
世界に通用する驚くばかりの作品揃いです。

~ * ~

美術館の入口右側にはロダンの「カレーの市民」のブロンズ像が、
左側には同じくロダンの「聖・ヨハネ」のブロンズ像が惜しげもなく置かれています。





大原美術館には、西洋美術のほかにも日本絵画と彫刻、古代オリエント、ギリシャ、
ローマ美術の展示やバーナード・リーチ、富本憲吉、河井寛次郎ら民芸派の陶磁器、
棟方志功の板画、芹沢圭介の紅型等々の充実ぶりで、一日たっぷりと美の世界を堪能できます。

~ エル・グレコ ~



エル・グレコは赤い日よけと緑の蔦が美しい大正ロマン溢れる喫茶店です。

もともとは、大原美術館創立者の大原孫三郎氏の事務所として大正期に建てられたもので、
「美術館で絵を鑑賞した人たちが休むための場所がほしい」という孫三郎氏のご長男、
總一郎氏の思いを受け、現オーナーの母上が昭和34年に開店した、という歴史を持っています。
レトロな空間は本当にゆっくりとくつろげます。


~ 大原邸と今橋 ~



~ 大原邸 ~
大原美術館の前、今橋の向こうに大原邸が見えます。

江戸時代には綿の仲買商を営み、幕末には庄屋を務めた大原氏の邸宅。
格子やなまこ壁の蔵など倉敷町屋の典型的な特徴を備えており、
昭和46年国の重要文化財の指定を受けています。

~ 今橋 ~
手前に見える「今橋」は倉敷川に架かり、美術館と大原邸を結んでいます。
この橋は児島虎次郎がデザインしたもので、菊と龍が彫られています。

大正15年に昭和天皇がまだ皇太子あった頃、お出ましになられた時に
この橋に架け替えられたとのこと、それが菊の文様の由来ですね。
龍の方は大原氏の干支が辰年だったことに因んでいます。

~ 有隣荘 ~(別名・緑御殿)



大原邸の隣りに赤い壁が目を引く建物があります。
こちらは、昭和3年に孫三郎氏が病弱な奥様を気遣い建てられた別邸です。

設計はーーーーーーーー大原美術館や中国銀行を手掛けた「薬師寺主計」と、
明治神宮や築地本願寺の造営で知られる「伊藤忠太」。

内外のデザインはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー児島虎次郎。
庭園はー平安神宮や山形有朋邸などの名庭を手掛けた七代目・小川治兵衛。

「緑御殿」との別名の由来は、珍しい黄緑色の瓦屋根にあります。
特殊な釉薬が使われ、泉州(現、大阪府南部)の瓦職人に特別に注文したもので、
現在の価格で一枚が三万円ほどで、総建設費は大原美術館を上回るとのこと。
奥様への深い思いが感じられますね。

昭和22年には、昭和天皇の御宿泊所と使用されるなど、大原氏の別邸としての後は、
貴賓館として多くの貴賓客をお迎えしています。

普段は見学不可。年二回の公開あり、今秋は10月9日~18日。

※参考ー岡山旅ネット


~ 有隣荘から考古館への眺め ~



今橋を渡り有隣荘の前を通り過ぎると老舗料理店が連なります。


~ 倉敷考古館と中橋 ~



~ 考古館 ~

江戸時代に建てられた米蔵を使った考古学博物館です。
岡山県一帯から出土した、旧石器時代から、弥生、古墳時代までの
貴重な発掘物などが展示されています。
蔵全体の壁が貼瓦で覆われ、とても美しい建物です。

~ 中橋 ~
珍しいのは、橋げたが一枚石でアーチ状に造られていることで
この下を舟が通れるようになっています。

この巨大な一枚石は、大阪城の石垣の石を切り出したことで知られる
「小豆島」から運ばれたもので、こう言った説明は「舟流し」の舟に乗ると
船頭さんがしてくれます。眺めも楽しみつつ知識も得られる、一挙両得ですね。

今日はここまで、明日はその舟流しに乗ってみたいと思います。

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