ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『アリス・クリードの失踪』

2011-04-23 13:02:46 | 新作映画
(原題:The Disappearance of Alice Creed)



「う~ん。
ツイッターで噂は知っていたけど、
確かにこれはオモシロい。
だけど、喋りにくい映画…。
一言で言えば、その魅力、それは
全編ネタバレ厳禁映画」

----どういうこと?
「そのオモシロさについて少しでも喋ると、
それは即、この映画のネタをバラしてしまうことになってしまう。
そう、ネタの積み重ねでできている映画なんだ。
プロットはきわめてオーソドックス。
ふたりの男が金持ちの令嬢アリス・クリードを営利誘拐。
彼女の父親と交渉して金銭を受け取るまでに
犯人と人質の間に何が起こったかを描いたもの」

----確かに、よくある話だね。
これまでの映画だと
人質がストックホルム症候群になって、
犯人の味方になることが多いけど…。
「それが、
そうはまったくならない。
ここに登場するのは犯人ふたりと人質ひとりだけ。
それ以外は、電話の声さえもまったく登場しない。
それでいて、映画を最後まで見せきったのは、
一にも二にも脚本の巧さ。
なんでこんなに巧い脚本が作れたのか?
ここからは、ぼくの推察だけど、
この簡単なプロットをオモシロく見せるにあたって、
まずは、登場人物3人の設定を作り上げたのではないかと…。
そしてその3人をこの中に配置する。
すると、物語がどんどん転がっていった…。
もしかしたら、ほんとうは逆で、
大枠とキャラ設定が同時にできていたのかもしれないけど、
とにかく、そんなことを考えさせるほどに
よくできているんだ。
しかも、小道具ときたら、
一回だけ放たれた銃弾の薬莢くらい。
後は、それに付随しての銃痕。
まあ、携帯とかも出てくるけど、
それだけで話を持たせてしまう」

----へぇ~っ。確かにそれは観てみたくなるニャあ。
映像的なオモシロさについてはどうニャの?
『バウンド』『シャロウ・グレイブ』『メメント』『ブラッド・シンプル』
といった過去の名作と比べられているようだけど…。
「ぼくは後半の森のシーンで
コーエン
『ミラーズ・クロッシング』を思いだしたね。
後でプレス読んだら、
監督のJ・ブレイクソンは、
『ミラーズ・クロッシング』を意識していたとかで、
してやったりって感じ。
それと、このタイトルだね。
その意味がほんとうに分かるのは…
あっ、これも言わないほうがいいだろうな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「こういのをクライム・サスペンスと言うのニャ」身を乗り出す


※アリス役のジェマ・アータートンが体当たりだ度

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (cochi)
2011-07-12 22:16:40
こんばんは、
こういう映画を見たら、人にいろいろ話したくなりますよね。でも絶対言ってはダメ。少しでも、筋がわかったら、それだけで面白さ激減ですもん。とにかくよかったー。面白かったー。ワルモンに徹しきれないふたりの男が切なくて。
返信する
■cochiさん (えい)
2011-07-13 17:27:13
こんにちは。

そうですよね。
全篇がビックリ箱ですから。
ラストでタイトルの意味がわかるのもいいですよね。
返信する
ミラーズ・クロッシング (kei)
2011-07-15 19:35:50
こんばんは。これは本当に面白かったですね。

私もあそこですぐ「ミラーズ・クロッシング」を思い浮かべました。
そうか、監督も意識して使ったのですか。道理で。
こういう、映画ファン向け目配せも嬉しいですね。この監督の次回作が楽しみです。
返信する
■keiさん (えい)
2011-07-19 18:47:19
こんにちは。

あそこまで構図が似ていると、
やはり意識していないわけはないなと…。
観た人にそのシーンを思い出させるほど、
オリジナルは強烈だったということでしょうね。
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