ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『16ブロック』

2006-08-25 22:41:52 | 新作映画
(原題:16 BLOCKS)

----『スーパーマン』が話題になっているけど、
これはその前シリーズでメガホンを取った
リチャード・ドナーの新作だね。
主演がブルース・ウィリスというのも興味深いニャあ。
「ブルース・ウィリスといえば、『ダイ・ハード』のマクレーン。
いわゆる<殺しても死なないタフな刑事>がその代名詞ともなっている。
でもここで彼が演じているのはアル中の上に足を痛め
まともに歩くことさえできない中年のよれよれ刑事ジャック。
そんな彼に下された新たな任務。
それは2時間後に大陪審で証言する犯罪者エディ(モス・デフ)を
留置所から16ブロック離れた裁判所に護送すること。
ところがその途中、エディは謎の2人組に襲われてしまう。
間一髪エディを救ったジャックの援護要請の中、
真っ先に駆けつけたのは殺人課の刑事フランク(デヴィッド・モース)。
フランクはジャックにエディを引き渡すよう要求。
そう、エディは刑事たちにとって不利な証言をしようとしていたのだ」

----ははあ。これは警察内部の腐敗と立ち向かう話ニャんだね。
「戦うというよりも、
戦わざるを得なくなるんだけどね。
16ブロックと言うのは約1.6キロの距離。
東京で言えば<六本木から東京タワー>と
プレスに書いてある。
これだと漠然としているから
<東京駅から新橋駅>。
オモシロいことに福岡の例も載っていて
<天神からキャナルシティ博多>だって。
大阪だと……」

----それはもういいよ(笑)。
つまり、その護送中にジャックは仲間から狙われると言うわけだね。
「そう。彼らが逃げ込んだ場所がチャイナタウン。
ここで気になったのが住人たちの描き方。
ハリウッドでチャイナタウンが出てくると、
いつもそこの住人を完全無視したアクションが展開される。
これってどうなんだろう。
なんか見下してる気がするんだよね。
住人たちもぽかんとした顔してるし……。
さて、いったん逃げ出したエディを
ジャックがあまりにも簡単に見つけ出すなど、
細かい部分のツッコミはさておき、
見どころは彼らが逃げ込んだ路線バスと、
それを取り囲む狙撃手たち----この絶体絶命シーン」

----それって、どう考えても逃げるの無理な気がする。
だって相手は突入も辞さないんじゃないの。
自分たちを守るためにさあ。
「そうだよね。
そこで壮絶な狙撃が開始される。
タイヤはパンクさせられ、
車体に銃弾を受けながら、それでも突き進むバス」

----うん?似たようなシーンなかったっけ?
「ぼくもどこかで観たことあるぞ……と思ったら、
これはイーストウッド『ガントレット』。
あの映画も警察の上司に不利な証言をしようとする証人の護送。
主人公の刑事がアル中と言うところまで同じだ。
ただ、あちらはラスベガスからフェニックスまで。
証人は女性だったけどね」

----そう言えばリチャード・ドナーにも
刑事映画があったよね。
「『リーサル・ウェポン』。
これも一種のバディ・ムービー。
この『16ブロック』ではくたびれた主人公ジャックに対して、
モス・デフ演じるエディが、
やたらと、けたたましく喋りまくる。
黒人にこういう役回りばかり与えるのも、
これまたどうかなあという気もするけど、
意外や、変装で隠れて逃げようとするシーンなど、
押し黙った姿のときでも
モス・デフはその存在感を光らせていた」

----ふうん。ニャるほどね。
でもこの映画、
最後、どうやって逃げ切るんだろう?
まさしく絶体絶命なだけに興味あるな。
「それは観てのお楽しみ」
          (byえいwithフォーン)

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ガントレット (kossy)
2006-10-18 22:20:28
そっか!ガントレットだ。

バスというとついつい「スピード」ばかり思い出してしまって・・・

返信する
■kossyさん (えい)
2006-10-18 22:37:03
むふふふ、

さすがのkossyさんも

『ガントレット』気づかなかったですか?

アナだらけのバスはともかく

設定もかなり似ていましたね。
返信する
たしかに (starless)
2006-10-21 22:02:46
子供の頃にTVで見た「ガントレット」に似ていましたね。あっちの方が銃弾の数も多くて迫力があったような気もしますが。

返信する
■starlessさん (えい)
2006-10-22 23:02:38
こんばんは。

『ガントレット』、TVでご覧になったんですか?

ぼくは、この仕事に入り立ての頃、

ワーナーの試写室でした。

(これは年がバレますね)

あれは迫力でした。

返信する
Unknown (ケント)
2006-11-04 22:55:34
こんにちは、ケントです。TBお邪魔します。
渋い刑事役が板についたブルース・ウィリス。
実にかっこよかったですね。ラストはとてもハッピーで癒されました。
それと音楽もなかなか渋くて良かったですね。
返信する
■ケントさん (えい)
2006-11-06 09:26:46
おはようございます。

ぼくもこの映画は大好きです。
アクションはかくあるべしという感じで、
単なる銃撃戦やカーチェイスだけではない、
ドラマを見せてくれた気がします。
やはりリチャード・ドナーだな。
返信する
チャイナタウン (にら)
2006-11-15 16:57:45
2人が厨房を抜けて逃亡するところ、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』をふと思い出しました。

あっちは、中華街の地下厨房で発見された死体をミッキー・ロークが見に行くシーンでしたけど、ズボンの裾が濡れるのもかまわず、ザブザブともやしの水槽をを闊歩してたのが印象的でした(笑)。

てなわけで、TBありがとうございました。
返信する
■にらさん (えい)
2006-11-15 22:55:19
こんばんは。

刑事映画でチャイナタウンが出てくる作品って多いですよね。
それはそれでオモシロいんだけど、
アジア系を蔑視しているようなところが
少し透けて見えるのが、なんとなく引っかかります。
返信する
こんばんは (David Gikmour)
2007-05-17 23:34:22
いつもお世話になります。

確かにこの映画は、「ガントレット」をぱくっているような感じがしました。「ガントレット」の方が10倍良かったという印象をもちました。

それでは、またよろしくです!!
返信する
■ David Gikmourさん (えい)
2007-05-18 22:14:18
こんばんは。

『ガントレット』はいま考えても
とてもオモシロかったです。

いま気づきましたが
ピンク・フロイドのメンバーそっくりのハンドルネームですね。
これからもよろしくお願いします。


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