※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも
----またスゴく長いタイトルの映画だニャ。
「そうだね。これだけ聞いたら、
ほのぼの系の親子映画だと思うよね」
----えっ、そうじゃないってわけ?
「うん。これほど一筋縄でいかない映画も珍しい。
最初ニヤニヤ。後でガ~ンというヤツだ」
----またチープな表現だね。どういうお話なの?
「主人公は若いシングルマザーのフロール(パズ・ヴェガ)。
愛する娘クリスティーナのために故郷メキシコを離れた彼女は、
ある裕福な一家にハウスキーパーとして務めることになる。
そこに住んでいるのは
有名レストランのオーナーシェフ、ジョン(アダム・サンドラー)、
悪気はないが無神経な専業種のデボラ(ティア・レオーニ)、
バーニーとジョージー、ふたりの子供たち、
そしてデボラの母で元ジャズ歌手のエヴェリン(クロリス・リーチマン)。
夏になり、彼ら一家はマリブの別荘で過ごすことに。
デボラの強引な誘いに、
フローラはクリスティーナを連れて住み込むことになったところから、
物語は大きく動き出す」
----ニャるほど。そこからが「ガ~ン」の展開なんだね。
「うん。最初フロールがやってきたとき、
この一家は一点の曇りもないように見える。
その会話も楽しく、
これは彼らとともに観客も楽しい時間が過ごせそうだと思ってしまう。
でもよくよく観ていると、
たとえば母デボラの無神経な言動に、
娘のバーニーは、
『まただ~』とちょっと困ったような表情を浮かべる。
このバーニーを演じたサラ・スティールが強い印象を残す。
映画作りのため体重を8Kgも増やしたと言うことらしいけど、
いわゆるアメリカ美人からは(申しわけないけど)遠いタイプ。
自分でもそれを分かっているかのように、
幼いながら笑顔で防御しているところが切ない。
そんな彼女が、娘を痩せさせようとする母親から
自分の体には合わない小さめの服をプレゼントされたとき、
初めてその隠していた本音を爆発させる。
これに対してフロールが取る<ある行動>が泣かせる」
----えっ、それは聞きたいな。
「いや、さすがにこれは言えないな。
でもいま思うに、
すでにこの洋服の件をめぐるジョンとデボラの考えの違いに、
夫婦の危機は現れていた。
さて映画はこの後、
クリスティーナを一目で気に入ったデボラが
実の娘バーニーを差し置いて連れ回すあたりから暗雲が立ちこめてくる。
ジョンからクリスティーナに支払われる法外なバイト代、
アルコール依存症の母エヴェリン…」
----しかし、今日はストーリー説明が長すぎない。
登場人物も多いし、頭がこんがらがっちゃうよ。
「う~ん。もう少しのガマンガマン。
さて、デボラはいつの間にか、
この別荘を購入したときに知り合った不動産屋と不倫を続けていた」
----え~っ。思わぬ展開。
「そしてついに凄まじいクライマックスが訪れる。
その夜、以前よりこの関係に気づいていたエヴェリンは娘デボラを諌める。
その言葉がスゴい。
『あなたはいま自分が思っていること全てが自分の敵なの』。
ところが娘はそれを母親のせいにする。
『ママは若い頃いろんな男とすぐ寝ていたじゃない』。
もちろんこれらの言葉、正確に記憶しているわけじゃないけどね」
----しかし救いようがない人だね、デボラってのは……。
「ほんとだよね。
さてここで興味深いのは、このエヴェリンを
クロリス・リーチマンが演じていること。
彼女がオスカーを受賞した代表作『ラスト・ショー』は、
それこそ主人公の男の子と不倫をする人妻の役だったからね。
さてデボラが浮気を夫に告白してショックから彼はフロールと外へ。
そこから物語はどう転がるのか……。
デボラとフロール、
お互いが好意を持っていることはすでに分かっているだけに、
息を詰めてそのなりゆきを見守ったね」
----ニャるほど、そうきたか。
「つまりこの映画は、
最初はバラバラだった絆が最後は固く結ばれていくと言う
ハリウッドお決まりのパターンとは逆のコースを歩む。
これって実に珍しいことだと思う。
誰だって映画を観終わった後は、
楽しい気分で映画館を後にしたいものね」
----それはそうだ。
しかしこの映画、この後どうなるんだろう?
夫婦のよりが戻るのかな?
それともジョンとフロールが結ばれるのかな?
どちらにしても、誰かが泣くわけだよね
「ね。分かんないでしょ?
しかし、もっと分からないのはこの映画がかかる劇場。
銀座シネパトスに、新宿ジョイシネマ。
どう考えても、タイプじゃないと思うんだけど…。
『愛と追憶の日々』のオスカー監督ジェームズ・L・ブルックスも
これにはビックリだろうね」
(byえいwithフォーン)
※アメリカ映画も細やかだ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はwallpaperのdownloadサイトからのものです。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも
----またスゴく長いタイトルの映画だニャ。
「そうだね。これだけ聞いたら、
ほのぼの系の親子映画だと思うよね」
----えっ、そうじゃないってわけ?
「うん。これほど一筋縄でいかない映画も珍しい。
最初ニヤニヤ。後でガ~ンというヤツだ」
----またチープな表現だね。どういうお話なの?
「主人公は若いシングルマザーのフロール(パズ・ヴェガ)。
愛する娘クリスティーナのために故郷メキシコを離れた彼女は、
ある裕福な一家にハウスキーパーとして務めることになる。
そこに住んでいるのは
有名レストランのオーナーシェフ、ジョン(アダム・サンドラー)、
悪気はないが無神経な専業種のデボラ(ティア・レオーニ)、
バーニーとジョージー、ふたりの子供たち、
そしてデボラの母で元ジャズ歌手のエヴェリン(クロリス・リーチマン)。
夏になり、彼ら一家はマリブの別荘で過ごすことに。
デボラの強引な誘いに、
フローラはクリスティーナを連れて住み込むことになったところから、
物語は大きく動き出す」
----ニャるほど。そこからが「ガ~ン」の展開なんだね。
「うん。最初フロールがやってきたとき、
この一家は一点の曇りもないように見える。
その会話も楽しく、
これは彼らとともに観客も楽しい時間が過ごせそうだと思ってしまう。
でもよくよく観ていると、
たとえば母デボラの無神経な言動に、
娘のバーニーは、
『まただ~』とちょっと困ったような表情を浮かべる。
このバーニーを演じたサラ・スティールが強い印象を残す。
映画作りのため体重を8Kgも増やしたと言うことらしいけど、
いわゆるアメリカ美人からは(申しわけないけど)遠いタイプ。
自分でもそれを分かっているかのように、
幼いながら笑顔で防御しているところが切ない。
そんな彼女が、娘を痩せさせようとする母親から
自分の体には合わない小さめの服をプレゼントされたとき、
初めてその隠していた本音を爆発させる。
これに対してフロールが取る<ある行動>が泣かせる」
----えっ、それは聞きたいな。
「いや、さすがにこれは言えないな。
でもいま思うに、
すでにこの洋服の件をめぐるジョンとデボラの考えの違いに、
夫婦の危機は現れていた。
さて映画はこの後、
クリスティーナを一目で気に入ったデボラが
実の娘バーニーを差し置いて連れ回すあたりから暗雲が立ちこめてくる。
ジョンからクリスティーナに支払われる法外なバイト代、
アルコール依存症の母エヴェリン…」
----しかし、今日はストーリー説明が長すぎない。
登場人物も多いし、頭がこんがらがっちゃうよ。
「う~ん。もう少しのガマンガマン。
さて、デボラはいつの間にか、
この別荘を購入したときに知り合った不動産屋と不倫を続けていた」
----え~っ。思わぬ展開。
「そしてついに凄まじいクライマックスが訪れる。
その夜、以前よりこの関係に気づいていたエヴェリンは娘デボラを諌める。
その言葉がスゴい。
『あなたはいま自分が思っていること全てが自分の敵なの』。
ところが娘はそれを母親のせいにする。
『ママは若い頃いろんな男とすぐ寝ていたじゃない』。
もちろんこれらの言葉、正確に記憶しているわけじゃないけどね」
----しかし救いようがない人だね、デボラってのは……。
「ほんとだよね。
さてここで興味深いのは、このエヴェリンを
クロリス・リーチマンが演じていること。
彼女がオスカーを受賞した代表作『ラスト・ショー』は、
それこそ主人公の男の子と不倫をする人妻の役だったからね。
さてデボラが浮気を夫に告白してショックから彼はフロールと外へ。
そこから物語はどう転がるのか……。
デボラとフロール、
お互いが好意を持っていることはすでに分かっているだけに、
息を詰めてそのなりゆきを見守ったね」
----ニャるほど、そうきたか。
「つまりこの映画は、
最初はバラバラだった絆が最後は固く結ばれていくと言う
ハリウッドお決まりのパターンとは逆のコースを歩む。
これって実に珍しいことだと思う。
誰だって映画を観終わった後は、
楽しい気分で映画館を後にしたいものね」
----それはそうだ。
しかしこの映画、この後どうなるんだろう?
夫婦のよりが戻るのかな?
それともジョンとフロールが結ばれるのかな?
どちらにしても、誰かが泣くわけだよね
「ね。分かんないでしょ?
しかし、もっと分からないのはこの映画がかかる劇場。
銀座シネパトスに、新宿ジョイシネマ。
どう考えても、タイプじゃないと思うんだけど…。
『愛と追憶の日々』のオスカー監督ジェームズ・L・ブルックスも
これにはビックリだろうね」
(byえいwithフォーン)
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バーニーにも、デボラにも、エヴェリンにも、ジョンにも、みんなに感情移入していまいました。
フローラとクリスティーナはたくましくて眩しかったです。
ラストの展開も凄くリアルで驚きましたが、それがとても強く「母娘の話」になっていて説得力があり納得しました。
>観たのですが、ガツンときました。
でしょう、でしょう。
この映画、ほんとうにもったいないです。
アダム・サンドラーだけじゃウリにならないと言うことでしょうね。
タイトルからは想像もつかないほどのヘビーな内容。
どこかでもっとクローズアップしてほしいです。
今年一番です~☆
って、まだ五本ですけど (笑
これ、今年の公開でしたね。
去年の自分のベストに入れてしまいました。
大好きな作品です。
お涙ボロボロ、おお~感動した~、という映画ではないのに、見終わった後、安らかな気分で退場できました。男のクセに、こういう映画が大好きです!
こんな映画を一足先に観られるなんて羨ましい限りです。
こちらこそ、いつもありがとうございます。
この映画、いつまでも心に残る作品でした。
心の中はいつも
映画を早く観られることへの感謝でいっぱいです。
ぼくはそのお返しとして、
映画の中で自分がいいと思ったところを
少しでもたくさん
多くの人に伝えたいと思っています。
ジャパンではレディースデーの夕方の回もガラガラでした・・。
もったいないですねぇ。とてもステキな映画でした。
アメリカ映画なのにパターン通りでないところがよかったです。
味わいポイントがとてもたくさんありましたね。
予想外の展開ゆえにラストにはとても感動しました♪
この映画、まさに「やられた」って感じですよね。
コメディで始まって人を笑いで引きつけながら、
徐々にテーマを出していくと言う手法は
この監督の十八番とも言えるでしょう。
ラストも予想外でした。
(別のラストも観たかった気がしますが、
それだと違う映画になりますね)。
アメリカではどうだったんでしょうね。
内容が内容だけに確かに気になるところです。
DVDで鑑賞しましたが、ほんっと拾い物でした。
何で公開こっちなかったんだろう、、、
バーニーの表情なんて、すっごくよかったです。
それにしても、ジョンの作ったホットサンド
あんなにおいしそうだったのに、、、フロールとの
バイト料に対するやりとりで、すっかり冷めちゃったんだろうなぁ~
勿体無い!っと余計なことも考えてました(笑)
やっぱり、おいしいものは美味しく食べたい!猫なのでした。
ね、よかったでしょう。
これこそ埋もれた名画。
いま話題の銀座シネパトスでの公開。
そのミスマッチが映画の知名度を下げたのかなあ。
料理の話が多かったのも
個人的には嬉しかったです。
なぜって?
趣味と言われようとも、料理好きなものですから。