ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ボビーZ』

2007-09-27 00:37:00 | 新作映画
(原題:Bobby Z)

「こういう映画って、
一般的には軽く流されるんだろうけど、
ぼくは好きなんだよなあ」

----おやおや、いきなりだニャあ。
ポール・ウォーカー主演のアクションだよね。
確かローレンス・フィッシュバーンが共演。
「うん。でもねぼくは
『ガルシアの首』を思い出してしまった」

----えっ、サム・ペキンパーの?
「そう。もちろん、あんなにハードな話じゃないし、
バイオレンス描写も少ない。
舞台がメキシコの無法地帯というくらいしか
共通点はないんだけど、
キース・キャラダインなども出ていて
ウエスタンの香りがするところから、
あの最後の西部劇作家を思い出したんだろうね。
悪役を演じるヨアキム・デ・アルメイダも
ウォーレン・オーツ系の顔だし…」

----で、お話はどういうものニャの?
「主人公は元海兵隊員でいまは服役中のティム。
塀の中でも問題ばかりを起こす彼を狙う者は多い。
そんなティムに、自由の身を約束する話が舞い込んでくる。
それは彼にそっくりという
カリフォルニア伝説の男ボビーGになりすまし、
メキシコの麻薬王の元へ向うこと」

----あっ、もう想像ついちゃうね。
しかし、それにはある罠がかけられていた…。
「うん。
この映画、おかしなことに
だれが黒幕、一番悪いヤツかが
すぐ分かる作りになっている。
普通だったら、最後に
『えっ、そうだったの?』となるのに。
結局、ポイントをそこではなく、
ポール・ウォーカー扮するティムの男っぷりに置いているんだね。
自分の身がヤバいと女に知らされ、
砂漠の中を子供連れで馬で逃げ、バイクや車を巻く。
さらには銃に素手で立ち向かったり、
家に仕掛けを作って敵を木っ端みじんに。
一種のアクション・ヒーローだね」

----でもポール・ウォーカーってそんなに強そうに見えないニャ。
「そこがいいんだよ。
そのありえなさが…。
いわゆるそれほど強そうでもない
やさ男が危機また危機をすり抜けちゃう。
スタローン、シュワルツェネッガーなどの
アクションスター登場以前の映画が持っていたテイスト。
70年代には、よくこんな映画に名画座で出会ったものだった。
しかも一番笑えるのがティムそっくりなはずのボビーGが
全然彼に似ていないこと」

----えっ?ポール・ウォーカーの一人二役じゃニャいの?
「そうなんだ。
ジェイソン・ルイスなる若者。
これは笑えたね」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「そんなのがオモシロいのかニャ」小首ニャ

※観たら分かる度

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2 コメント

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こんばんわ (しょうちゃん)
2007-11-30 23:33:52
>しかも一番笑えるのがティムそっくりなはずのボビーGが全然彼に似ていないこと

ティム・カーニーとボビー・Zが全然似てないのには、自分も驚きました!
返信する
■しょうちゃんさん (えい)
2007-12-02 16:41:09
こんにちは。

実はこの作品は、ぼくの11月公開映画の裏ベスト。
公開規模こそ小さいですが、
70年代の名画座の香りを思い出させてくれる嬉しい映画でした。

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