----1990年代のバンドブームのころを描いた作品か…。
東宝映画に、昔もそういうのなかった?
確か本木雅弘、吉岡秀隆が出ていたような…。
「それは『ラストソング』のことだね。
あの映画が作られたのは1994年。
これは同じころを背景にしていながら、
そのテイストがあまりにも違う。
いま思うに『ラストソング』に描かれた青春像は
70年代のそれに近かったのかも…」
----どういうこと?
「この映画の監督は、音楽プロデューサーとして一時代を築いた小林武史。
ある一つの<曲>が<音楽>として完成されていく過程を
キーボードのアルミ(柴本幸)の編曲を通して見せてくれる。
その一方で、天才的音楽センスを持つギタリスト、ユキヤ(高良健吾)というのも登場。
孤独をその体中ににじませ、一種近寄りがたい孤高の人。
でも、それがまた、結果的に女をモノにしてしまう(は言いすぎか…)。
もしかしたら、それさえも彼の戦略なのか、
そこは難しいところだけどね」
----あれれ。主人公は赤西仁と北乃きいのカップルじゃなかったの?
「あっ。それはそれで間違いないよ。
物語は単純。
北乃きい扮するアサコは、
インディーズから人気が出たLANDSのファンとなり、
友だちと彼らのライブへ。
そこでバックステージに入り込み、
ボーカルのナツ(赤西仁)の目に留まる。
人気急上昇中のナツは、女に対しても自信満々。
どこまでが真面目なのか分からない態度でナツに言い寄り、
彼女を自分の部屋に誘い込む。
そんな彼らに厳しい目を向けるのがマネージャーのユカリ(伊藤歩)。
元ドラムス上がりの彼女は、アサコに熱をあげ、
練習もそこそこのナツに才能の限界を感じ取り、
グループの新しい軸にユキヤを据えようとするが…」。
----う~ん。それってよくある話のような気もするけど…。
「確かにね。
ただ、この映画の巧さは、
さっきも話したように、
音楽業界の中心にいた人でしか出せないような
奇妙なリアリティを含んでいるところ。
そこが、
『ラストソング』のような感動友情を軸に置いた青春映画とは決定的に違う。
いわゆるメンバーそれぞれの野心や欲望、
あるいは音楽に対する姿勢の真摯さと私生活の距離など、
ダーティな部分も含めてすべて日の下にさらけ出しているんだ。
なんて、もちろん、ぼくがこに業界のことを知っているわけではないから、
それを断定できるわけじゃないけど、
少なくとも外部の人間が描き続けてきたミュージシャン像とはかなり違う。
つまり、従来の枠組みの普遍的青春映画ではなく
90年代以降の音楽人映画とでもいったものを描こうとしている。
そんな感じがしたわけだ。
おそらく、それぞれのメンバーにはモデルがいるんじゃないかな」
----ニャるほどね。
でも、LANDSだっけ。
それ長続きしない気がするニャあ。
ジョン・レノンとオノヨーコの例もあるし…。
「さあ、果たしてどうかな。
このエンディング、
ぼくが思っていたのとはかなり違ったのは確かだけどね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンには、いまの音楽はよく分からないのニャ」
※そんな中、音楽事務所の社長役、財津和夫が懐かしかった度→
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
お花屋さんもよろしく。
東宝映画に、昔もそういうのなかった?
確か本木雅弘、吉岡秀隆が出ていたような…。
「それは『ラストソング』のことだね。
あの映画が作られたのは1994年。
これは同じころを背景にしていながら、
そのテイストがあまりにも違う。
いま思うに『ラストソング』に描かれた青春像は
70年代のそれに近かったのかも…」
----どういうこと?
「この映画の監督は、音楽プロデューサーとして一時代を築いた小林武史。
ある一つの<曲>が<音楽>として完成されていく過程を
キーボードのアルミ(柴本幸)の編曲を通して見せてくれる。
その一方で、天才的音楽センスを持つギタリスト、ユキヤ(高良健吾)というのも登場。
孤独をその体中ににじませ、一種近寄りがたい孤高の人。
でも、それがまた、結果的に女をモノにしてしまう(は言いすぎか…)。
もしかしたら、それさえも彼の戦略なのか、
そこは難しいところだけどね」
----あれれ。主人公は赤西仁と北乃きいのカップルじゃなかったの?
「あっ。それはそれで間違いないよ。
物語は単純。
北乃きい扮するアサコは、
インディーズから人気が出たLANDSのファンとなり、
友だちと彼らのライブへ。
そこでバックステージに入り込み、
ボーカルのナツ(赤西仁)の目に留まる。
人気急上昇中のナツは、女に対しても自信満々。
どこまでが真面目なのか分からない態度でナツに言い寄り、
彼女を自分の部屋に誘い込む。
そんな彼らに厳しい目を向けるのがマネージャーのユカリ(伊藤歩)。
元ドラムス上がりの彼女は、アサコに熱をあげ、
練習もそこそこのナツに才能の限界を感じ取り、
グループの新しい軸にユキヤを据えようとするが…」。
----う~ん。それってよくある話のような気もするけど…。
「確かにね。
ただ、この映画の巧さは、
さっきも話したように、
音楽業界の中心にいた人でしか出せないような
奇妙なリアリティを含んでいるところ。
そこが、
『ラストソング』のような感動友情を軸に置いた青春映画とは決定的に違う。
いわゆるメンバーそれぞれの野心や欲望、
あるいは音楽に対する姿勢の真摯さと私生活の距離など、
ダーティな部分も含めてすべて日の下にさらけ出しているんだ。
なんて、もちろん、ぼくがこに業界のことを知っているわけではないから、
それを断定できるわけじゃないけど、
少なくとも外部の人間が描き続けてきたミュージシャン像とはかなり違う。
つまり、従来の枠組みの普遍的青春映画ではなく
90年代以降の音楽人映画とでもいったものを描こうとしている。
そんな感じがしたわけだ。
おそらく、それぞれのメンバーにはモデルがいるんじゃないかな」
----ニャるほどね。
でも、LANDSだっけ。
それ長続きしない気がするニャあ。
ジョン・レノンとオノヨーコの例もあるし…。
「さあ、果たしてどうかな。
このエンディング、
ぼくが思っていたのとはかなり違ったのは確かだけどね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンには、いまの音楽はよく分からないのニャ」
※そんな中、音楽事務所の社長役、財津和夫が懐かしかった度→
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お花屋さんもよろしく。
やっぱり、空気感がリアルな方が共感できます。
先入観なしに観に行ってよかったです。
ぼくは、あの時代よりは前の世代なので、
「等身大」と言える立場にはないのですが、
おそらくそうなんだろうなという感じがしました。
不思議なリアリティが伝わってきました。
センターにいるのは確かだけど物語を彩る脇役だった気がします。ナツはあくまでもキッカケで通過点でしかない。
赤西くんが演じてんのに今をときめく10年、20年選手のモンスターバンドもこんな時代があったんだろうなって思いながら見てました。小林さんだけにミスチルとか。
初監督だからそらいきなりいい評価はもらえないかも知れないけどこれは小林さんが今もどっぷり浸かってる世界だからリアリティの部分でOKな作品でした。
この作品、原作があったとは…?
確かに、主人公が誰かと聞かれれば、
これはアサコですよね。
その取り巻きも含めて、
業界にいる人にしか描けない
シズル感みたいなものを感じました。
大変遅くなりましたがお邪魔します。
皆さん個性的なキャラクターで
楽しめた映画でした。
バンドをお金に置き換えてしまう
業界人たちの苦悩・・・。
でも売ろうとするその商魂って
自分が果たせなかった夢を
託しているかんじがしましたが。
だからマネージャーとかが
自分の職を卑下する部分は、
けっこうきちんとバンドが好きなのでは?
なんて思いました。
業界のことよく知らないし、
あんな大変そうなことしたくないですけど。
音楽(あのテの)への愛が無ければ無理!
この映画、思ったより静か。
もっとヒットするかと思ったのですが…。
キャラクターは個性的でした。
いかにも業界人という人がうじゃうじゃ。
しかもみんなプライドを持っている。
でも、もとより音楽が好きでなきゃ、
こういう商売を選ばないわけで、
あとは自分自身がそれをやれるかやれないかという違い。
そう、おっしゃるとおり、音楽への愛が詰まっている映画だったと思います。