日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本。国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

日本衰退を加速させた非正規雇用の罪

2024-04-04 10:28:41 | 日本の貧困
国税庁の民間給与実態統計調査(令和3年版)によると、非正規雇用者全体の平均年収は198万円(正規雇用者全体の平均年収は508万円)。そのうち男性は平均年収267万円(正社員は545万円)、女性の非正規雇用者の平均年収は162万円(正社員は302万円)しかない。これではて現代日本で普通に生活することは難しい。

2000年以降の日本経済停滞期に急速に広がった非正規雇用者で日本社会において格差が広がり始めた。企業から、いつでも契約を切れる安易さを理由に非正規雇用された若者たちは、単純作業をこなすだけで賃上げもなく、仕事上のステップアップもないまま、低賃金のまま長期の足踏みを余儀なくされ中年に至っている。

男性の非正規雇用者は、自分の所得では妻子を養うことはできないと自信と希望を失い、女性の非正規雇用者は、より人生が豊かになる結婚でなければ、しない方がマシだと考え選り好みを強め、結果的に未婚状態になる者が増加増大していった。

2000年以前も生活困窮世帯は存在した。しかし、当時は仮に現在お金がなくて貧しくても、給料は年々上がっていくし、頑張って子どもを育てていけば、我が子は少なくとも自分よりは良い生活を送れるはずだと夢を描くことができた。

しかし、今日非正規雇用者におちた者にとって、明日は今日とおなじであり、将来豊かになる可能性を夢見ることはできず、自分の子供が自分よ良い生活をおくれるという希望を描くのは難しくなっている。

しかも今では自己責任論が当たり前のように語られ、フリーターや非正規労働者にしかなれないのは、社会の責任ではなく、努力しなかった自分の責任であると評価される。

新卒時に正社員になれなくても、本人の意欲次第でいつでも再チャレンジが可能な社会にすること、正社員と非正規社員のかけ離れた条件を是正すること、仮に非正規やアルバイトであっても、生活していける仕組みを整えないと、日本は衰退を続け少子化が進行しいずれ国家の存在そのものが脅かされることになるだろう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本人が株価が上がっても景気回復を実感できないのは、チャンスを活かすという能力が無いから

2024-03-21 10:26:27 | 日本の貧困
株価が史上最高値を更新し40000円台に達しても、アンケートをとれば9割の人が景気回復を実感していないという結果がかえってくる。

その理由として挙げられているのは、給料があがらない、物価が上がって生活が苦しい等々である。一部の報道されるような大企業では賃金も大幅に上がっているようだが、自分の勤める中小企業では株価が上がっても賃金があがらず物価高のダメージだけを受けているというものである。

株価の上昇には金融緩和や円安要因によるものが多いと思われるが、企業業績の改善による要素が大きい。明らかに企業業績は改善されており、その結果が株高に反映されている。

ただ、多くの日本国民が勤務する中小企業まではその恩恵が及んでおらず、それがアンケート結果に表れている。

結局のところ多くの日本人が自分の生活を勤務先まかせにし自助努力を怠っていることがアンケート結果に反映されているにすぎない。

おそらく世界の国民で自分の生活を最も他人(勤務先)任せにして文句ばかりいい何の努力もしていないのが日本国民であろう。

株高や円安は金を稼ぐチャンスであり、うまく利用すれば十分に景気回復を実感できるだけの金を稼ぐことが可能である。

勉強しそのチャンスを活かす為にチャレンジする。株高に限らず環境は常に変化しており、どの変化にもそれに応じて収入を増やすチャンスは存在する。

漫然と昨日と同じ今日を繰返し、自分の人生を他人(勤務先)に依存しているから、何時まで経っても成長せず自立もできない。

投資には元本保証などない。他人任せで利益の出る投資などはなく、自分が勉強し理解して初めて投資に成功する。その努力もせず政府に踊らされて投資に乗り出しても失敗するだけである。何の努力もせず儲かるという他人の言葉にのるから騙される。

日々変化する情勢の中で自分の目でチャンスを見極めてチャレンジできない限り、何時まで経っても日本人は景気回復を実感できない。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国は高齢者の老後生活プランを真面目に考えないと日本は犯罪国家になってしまう

2023-11-02 09:49:51 | 日本の貧困
86歳の元暴力団とうわさされる人物が放火・立てこもり・監禁・発砲事件をおこした。死ぬまで刑務所で過ごすことを覚悟した犯行と思われる。

本人の性格や銃をもっていたという特殊事情はあるが、それらを除いても今後高齢者の犯罪が増加すると思わせる事件であった。

一つは立ち退きをせまられていたということである。今の日本では85歳を超える高齢者が新規に住居を借りるのは非常に難しい。収入や十分な貯蓄があっても断られる例が後たたない。家主の立場から言えば部屋の中で孤独死でもされたら価値が下がるということだろうが、日本全体で見れば一人暮らしの高齢者が増加し、その中の少なからぬ部分が立替を必要とするような老朽化したアパート等で生活していることから、彼らが立ち退きを迫られた後容易に住居を借りられるようにすることは急務である。

また、当該犯罪者は年金収入もなかったと考えられるが、現役時代に非正規労働で働き十分な年金収入の無い高齢者が今後急増すると予想されている。また正社員であっても度重なる年金改悪で年金額は高卒の初任給にも及ばない状態になっており、現役時代に十分貯蓄のできなかった高齢者は定年後収入が激減し、困難な生活に追い込まれる。

政府は社会保障を改悪し財政支出を抑えることには力を入れているが、その結果年々貧しくなり生活苦を増している高齢者の老後生活の在り方についての指針を示せていない。

このまま高齢者を棄民し続ければ、高齢者の少なからぬ部分が犯罪者予備軍と化すことは避けられない。

財政の為に社会保障を改悪し続けるなら、落ちこぼれた貧困高齢者の生活をどうするのかを準備しておかないと、日本は後20年で犯罪国家と言われるようになるだろう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

深刻な日本の貧困化

2023-07-10 10:01:56 | 日本の貧困
厚生労働省が7日発表した5月の毎月勤労統計調査によると、物価変動を加味した実質賃金は前年同月比1・2%減だった。減少幅は今年1月以降で最小だったものの、14カ月連続のマイナス。名目賃金は17カ月連続のプラスだったが、物価上昇に賃金の伸びが追いつかない状況が続いた。

実態はこの数値異常に深刻である。賃上げは主に正社員について実施されているが、2000万人を超える非正規労働者の賃上げは正社員と比較しはるかに少ない。

また、4500万人の厚生年金受給者もマクロ経済スライドの影響で上昇率は物価上昇よりはるかに低く抑えられている。

この結果、物価上昇時には日本国民の大部分が貧困化する構造になっている。今後さらに物価が上昇する家庭で多くの日本人がますます貧困化し、周辺アジア各国の繁栄かせ取り残されることになる。

正社員と日正規社員の賃金格差をなくすことに加え、マクロ経済スライドを廃止し年金生活者がインフレで貧困化しないような制度にしないと、日本の貧困化と衰退は止まらない。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本人の海外旅行が増加することはもう無いのでは

2023-05-12 10:13:44 | 日本の貧困
コロナ後に国内観光客や海外からの観光客は着実に増加しているが、日本人の海外旅行が戻っていないことが問題視されている。

円安や燃料費高騰による燃油サーチャージの値上がりにより、海外旅行費用はコロナ前と比較すると1.5倍以上になっており、これが主な原因と考えられている。

円安や燃料費高騰だけが理由であれば、相場が変化することで変わる可能性がある。しかし、問題はそれだけではない。

もっと根本的な問題は、日本人の収入が低迷しているのに対し、海外では収入の伸びが大きく、それを反映して物価が上昇しており、日本との物価格差が拡大していることである。

その結果、海外での滞在費用が増加し、それが海外旅行費用の値上がりにつながっている。

日本の経済が伸び悩み、政府の掛け声にもかかわらず賃金が上がらず、海外との収入伸び率の格差が拡大していること。海外旅行のかなりの部分を占める高齢者の年金収入がむしろ実質的に目減りしていること。等を考慮すれば、日本人の海外旅行が増える要素は少ない。

高齢者に余裕がなくなり、日本人の賃金上昇が海外に比べて少ない滋養鯛が続く限り、日本人の海外旅行数がコロナ前を超えることは無いと思われる。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする