[用例研究 236] 〈as a matter of fact〉
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake © 1997 King Features Syndicate Inc.)
1 Alexander, please take your elbows off the table and sit up straight!
1 Aw, Mom...
2 All the guys at school eat like this... You wouldn’t want me to stick out from the crowd, would you?
3 As a matter of fact, I’d like that very much!
[解説]
1
・take your elbows off the table: off は分離を表はしますから、兩肘をテーブルについてゐるのを、離すやうに言つてゐるのでせう。
・sit up straight: 「きちんと坐る」「正坐する」
・aw [ɔ:]: 間投詞で、抗議、不信、不快などを表はします。
2
・You wouldn’t want me to stick out from the crowd, would you?: 否定文に續く付加疑問です。
□參考例文: 肯定文の場合です。
236.1 "There's some juice in the fridge, isn't there?" "Yes, there is."
「冷藏庫にはジュースがありますよね」 「ええ、ありますよ」
□參考例文: 否定文の場合です。否定の返事なら No で、肯定の返事なら Yes で始めます。
236.2 "She never listens, does she?" "No, she never does"
彼女は人の話をまつたく聞きませんよね」 「ええ、まつたくですね」
ここでは助動詞を過去形 would にして、ていねい・控へめに表現してゐます。この用法は、文法書では假定法の項や助動詞の項に解説がみつかります。
・stick out: (口語表現で)「目立つ」「明瞭である」
3
・as a matter of fact: 「實を言ふと」「實際は」。Longman Dictionary of American English には said when giving a surprising or unexpected answer to a question or statementといつた説明があります。質問や述べたことに對して、豫期しない或は意外な返答をする場合に使はれる表現だといふことでせう。ここでも3コマめで Alexander の期待と異なる對應で返してゐます。
□參考例文:
236.3 "Have you ever been to Paris?" "As a matter of fact, I just came from there."
「パリに行つたことありますか」「實は、そこから來たところなんです」
236.4 No, I read that in college as a matter of fact.
いいえ、實を言ふと大學でそれを讀んだんです。
[意味把握チェック]
1 「Alexander、テーブルから肘を離して、きちんと座りなさいね」
1 「だつて、ママ...」
2 「學校ぢゃ男子はみんなこんな風に食べるんだよ...(ママは)ぼくがみんなの中で目立つて(/みんなから浮いて)ほしくないだろ?」
3 「實を言ふと、さういふのとつても好いわよね(/是非さうであつてほしいのよね)」
[笑ひのポイント]
・3コマめの that は何を指してゐるのでせうか。「兩肘ついた行儀の惡い食べ方」なのか「大勢の人々のなかで他と異なつて目立つこと」なのか…どちらも Alexander にとつてはまさかの對應となりますが、ここでは後者と解してゐます。