しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

いさな

2011-05-22 | TV, 映画, DVD
C.W.ニコルのは、冒険譚だが
それでも、他文化への深い造詣と敬意が感じられる。
(勇魚という言葉、この本(翻訳)で知った)


「クジラと生きる」NHKスペシャル(2100-2150)
番組欄から概要
日本伝統の鯨漁に危機▽反捕鯨との壮絶な闘い▽漁師たちの迷いと怒り
NHKスペシャル◇400年前から鯨を糧に暮らしてきた和歌山県太地町の人々の半年間に密着した映像を送る。同町の沖合には黒潮と陸潮(おかじお)がぶつかる豊かな漁場があり、そこに集まる鯨が町の経済を支えている。しかし[映]「ザ・コーヴ」をきっかけに海外の反捕鯨団体が町に常駐し、漁師たちの動きを監視している。狙いは、鯨の命を絶つ瞬間。それを捉えた映像をインターネットで公開することで反捕鯨の声を高め、漁を中止に追い込もうとしている。彼らの主張は、知能の高い鯨を殺すことは許されないというもの。牛や豚などと同じように鯨肉を食べてきた町の人たちにとっては、代々受け継がれてきた食文化を否定されたも同じだ。矢面に立つ漁師たちは、思わぬ外圧に憤り、あらがいながらもその意味を問い始めている。


地元の人は、盗撮映画「ザ・コーヴ」のよな猛々しく憎々しい表情はしていなかった。
昔ながらの生活を守ろうとしているだけの話。
むしろ、この静かなドキュメンタリー画面の中の圧力団体の口汚さの方が見苦しかった。
メンバーには医者や弁護士も多いらしいが、“モンスター”クレーマーにしか見えなかった。
「負け犬」、「惨め」、「殺し屋」「恥」の言葉がやたら出てきた。
盗撮パパラッチ映画は恥でも惨めな事でもないのか。正義なのか。

漁の網を切ったり、準備の妨害。それだけでもしょっ引く正当な理由だと思うが、
権利を振り回す逆ねじ訴訟もあるかもしれないし、
小さな町の人たち、昔ながらのささやかな生活が国際問題・国益問題で騒がれるのがなにより嫌なのだと思った。
(圧力団体は、とても卑怯な奴らだと思う)
警察も及び腰なのは、ホントに気の毒だ。

彼らの食卓には、“屠畜”なしで肉があがるのだろうか。
「殺し屋」なんて得意気に使うような者が、
“業”だの食文化だの理解できるかどうかわからないが

学校で子どもたちが
「捕鯨・反捕鯨」から「命を食べる」を話し合っていた。


前置きが長くなった。
(えっ?)
なによりいちばん思ったのは、これ↓。

民放だと、スポンサーが敬遠するんじゃないだろうか。
(ディズニーは好きだが、)特に日テレあたりでは、たぶん撮れないんじゃないだろうか、
こんな番組。商業捕鯨でなくても。
(あくまでも私感です。わけわからん博愛主義だの、ハンド・イン・ハンドのゴリ押し、嫌いだから)

食文化だ異文化コミュニケーションだ何だ、能書きたれるのは簡単だ。
だけど、静かなカメラで、これだけ見せることができるか。


見たまんま(5/26)
民放それぞれ得意・不得意、エンタメ・スポーツ・報道…
見せ方の違いはあるかもしれないが
ドキュメンタリって“見たまんま”が命だと思う。

ついでに付箋
東京新聞鯨肉窃盗事件の控訴審が結審 7月12日判決予定社会(TOKYO Web)
被告が言う“表現の自由”は、「正義のための不正」という屁理屈の権利とともによく使われる言葉。

それはともかくとして、
“見たまんま”って
書いてみると、とてもむずかしい。

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