しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

フィクション

2009-11-20 | 本棚
冒頭に
これは架空の物語である。過去、あるいは現
在において、たまたま実在する人物、出来事
と類似していても、それは偶然に過ぎない。

『不毛地帯』
ようやく、TVに追いついた。
今、(三)。千代田自動車。
(読み始めはずっと前だが、しばらく中断していた)。

縦糸はストーリー
横糸はつまづき、ドラマ
映像化の定石、織り込みの妙。
なるほど、テレビ、映画のプロデューサーが手ぐすね引くわけだ※。


冒頭のことばotona no jijyou同様、
時間・予算の制約の中でだから、映像化はどこを削るかだろう。
中身硬いから、役者で売るという作戦もわかる(“役者見たさ”は私にもある)。
でも、あまり妥協・ウケ狙いの迎合してもらいたくない。
(だったら、その“部分”だけ画にした方がイイ)

山崎豊子はそんな作家。
そして、(城山三郎もだけど)
この手の作品を読むだけの一般・社会知識の無さ、つくづく感じる。
といって、いちいち新聞だのGoogle/Wikiしてたら、1年かかる。
だから、ただストーリー追うだけだが、私はいつもヘコヘコに疲れる。
鮫島の出し抜き、里井との軋轢のなかの壱岐みたいに。


シベリア抑留時代が骨組みにあるが、
ッキードとか中東戦争とか、それなりに読み進んだ。

そして、車。(姿格好でだが)私も興味ある。
今は昔
経営ピンチの老舗名門自動車会社、
米ビッグスリーのひとつと資本提携に向けて
会社の経営(の歴史)までわからない私でも、
山崎の取材力、文章の練り合わせ(そのままでは使わない“ヒネリ”)・積み重ね
見えてくるほどに凄い。ネタ、経済もっと知っているのなら…


ところで
ヒネリは、ほどくのも面白い。
バス・トラックだの、115だの
○すゞ自…?

ビッグスリーは今や昔
ひっくり返ってしまった。
時間の読み返しも、不思議な感覚。



まだ途中だが、
社会地位、生活と引き換えになってしまった
精神の不毛のよりどころがシベリア抑留会というのが見事。


※そんなに見たわけではないが、
唐沢寿明/フジ版は、少々端折り気味だけど、まずまずだと思う

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。