しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

ねじまき鳥借りた

2015-01-29 | 本棚
♪マルタ島の砂をウィキしたら、『ねじまき鳥』のところにこうあった。
「僕がマルタ島について知っているのは、ハーブ・アルパートの演奏した『マルタ島の砂』だけだったが、これは掛け値なしにひどい曲だった」(私はいいと思うのだが)

いつもながら安易な動機
(村上春樹氏の音楽の造詣が深いのは知っていたが
ビッグネームだから読まなかったのだ*)。

ねじまき鳥クロニクル 全3巻 完結セット (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社


とっつきやすい/わかりやすい描写。
ありふれた日常から非日常、非現実に。登場人物と一緒に読者もトリップ。
(家の猫)ワタヤノボル探しで出会った笠原メイあたりが日常との接点みたいな気がするが
謎の女加納マルタ(妹クレタ)**、綿谷昇(妻の兄)***:人間味の欠如にインテリ纏った俗物
とらえどころのないメタファー、 北杜夫風に言うならアタオコロイノナ。
あと、設定が1984年初夏、都内の住宅街。スマホ・携帯でなく家電(いえでん)が重要なツール。
(留守不通・番号不表示もまた、ストーリーの味だったなあ)

世界的にハルキスト生み出すのも、むべなるかな。
翻訳家だということもあるが、わかりやすい言葉/設定の強み知ってるのだろう。

なんでだか、大昔タイトルに惹かれて手に取った『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫)がダブった。
「ねじまき鳥さん(僕・主人公)、気をつけて」笠原メイなら言うかも。

ねじをまく ねじをまく ゆめがとぎれないように/いびき(まどみちお)
というのもあったなあ。


*『ノルウェイ』と短編『蛍、納屋を焼く』の次、ようやく3タイトル目。
(間宮中尉の昔話終えて、第2部。今度はクミコ(妻)が消えた。やっぱ、春樹さん上手い)。
**カノウ姉妹だ(ミケ妹)
***綿谷新(あらた)は『ちはやふる』(トラ姐)

♪益田幹夫&STING - クレタの思い出 - YouTube


へえ、そうなんだ (2/8)
村上春樹が語る 人生で大切なことは「みんな猫から学んだ」
あだやおろそかにするなかれ(トラ&ミケ)

♪Herb Alpert (ハーブ・アルパート) The Maltese Melody - YouTube

やっぱ言うことが違う(2/11)
村上春樹さん「みだりにペンを剣より強くしちゃうのは危険」
主義主張・言論の自由と無神経無遠慮の取り違えやら、弱点でもあるのだろう。
頭でっかちだのイデオロギーだのが先行する社会も困る。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。