しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

こころの王国

2014-01-04 | 本棚
再読、猪瀬ふたたび。

そもそもはつじあやの。2008年
映画「丘を越えて」予告編 トレイラー - YouTube
西田敏行でなく猪瀬直樹で。

こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋


昭和はじめ、
♪佐藤千夜子 東京行進曲 昭和4年の東京銀座 浅草 - YouTube
昭和モダン、モボ・モガの頃。

あとがき(にかえて)と巻末の対談にもあるが
『こゝろ』(漱石)をモチーフに菊池寛の『こころの王国』を描いたもの。
私(書生)と先生と奥さんの『こゝろ』を♣、猪瀬はわたし(秘書)と菊池先生と朝鮮人社員・馬(マー)さんで書いた。

取材スケッチ、雑多なおつかい、随行、秘書は作家本人よりも作家を知ってる。*

べつに、軽んじているわけでないが、人、心、言葉の機微で読むのは苦手で、**
最初の時、時代風景として読んだ。頭に浮んだ画と連想と。
カバー画のモダンガール(東郷青児)→鶴田一郎→林静一とか、とりとめなさも楽しんだ。
懐かしい風景でなく、初めてみる風景に近かったせいもあるかもしれない。

今回もおもに、頭に浮かんだ画を走馬灯のように流したが
菊池寛 こころの王国
なんだったのだろう。

なりふり無頓着な好奇心の巨人と王国・文芸春秋社
奔放さ・表現の自由度、イノセンス***
時代に揉まれ、窮屈さに落ちていく
戦争をくぐり、
栄枯盛衰
世につれ 流行りにつれ

私はこちら作品の方が好きだ。
重苦しさしか感じなかった下敷きの漱石より。

先生が亡くなって何日かして
わたしがひとりごちる。
花を手向けるようだ。

今読むと、猪瀬さんもダブって見える。
本書の出版時(ちょうど副知事だった)、井上ひさし、久世光彦両氏との対談ののびのび感。
懐かしくも哀しい。


*ほかの物書きの秘書のエッセーに、資料整理、文字起こしとか
締切日が書き始め日というのがあった。
新聞記事スクラップ切り取りに曲尺を使うとあったので、
まねしたがうまくいかなかった。
**だから、レビュー・感想と呼べる代物でなく
つらつら思い浮かぶままのスクラップブックみたいなもの。
***(私の悪趣味/ダジャレでなく、本文の言葉より)純真さ、熱中、遊び、粋といったものかな。

♣こゝろ: うろ覚えで書いてしまった。
レビューでなく“スクラップ”だし、あとで追記にしよう。

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