しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

小津漬の味

2013-12-04 | TV, 映画, DVD
無料日替り(GyaO)で小津安二郎
映画でなく時代の雑感
映画・小津ファンにしてみれば
利いた風な俄か文章以上のものでないが、太く鷹揚に^^。*

「毎朝東京駅に降りるのが34万人、仙台市と同じ」(早春'56)とあったが
秋刀魚の味(遺作)が62年
『三丁目』の東京タワーが58年

カラー、トーキー、サイレント
最初のころの東京、空と原っぱばっかり。
(空がないと智恵子が言った東京は別の所だ、きっと)
茶の間も、むしろ時代劇、人情紙風船'37っぽい。

映画芸術・評論だと難しい言葉が並びそうだが
一観客として言うなら
話、(時代のモラルみ たいな)説教じみたところもあるが
ありきたりの日常
カメラワーク同様、視点は低い。ユーモアの柔らかさ。
主張というより、言わ/えない余韻というか。
それ以上でも以下でもない。

戸田家とか
有閑マダムとか
大学教授の姪っ子とか
ギャングの情婦とか
カロリー軒とかあったが、

私としてはラーメンかな。小津の味**。


*
Wiki引きしておどろいた。
お茶漬の味'52
戦前 事前検閲をパスしなかったため、映画化を断念したのだと。
曰く「戦時下の非常事態にブルジョア婦人たちが遊び歩く」
「赤飯を食べるべき出征の前晩にお茶漬けなどを食べる」と
他愛無い、笑い話なのに。
あと、突貫小僧だの爆弾小僧だの出ているがテロリストでない。

法律がらみの社会派ならいざ知らず
小津みたいな映画、検閲ひっかるようになっちゃ
社会、文化的におしまいだろうな。

以前、たまたま開いた本にこうあった。
「どうでもよいことは流行に従い
重大なことは道徳に従い
芸術の事は自分に従う」(小津語録)

**
「小津映画の味は、和食、"醤油"の味付けにあると思う」(石坂昌三)とあった。
ついでながら
きょう日、ラーメンのくせにエラソなやつもいる。




小津の空 (12/8)

原っぱや縁側似合う


はからい/粋 (12/12)
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小津安二郎 1903/12/12 - 1963/12/12

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